【宝塚記念2023予想】M石の血統分析によって導き出される本命馬は?

M石土井
M石土井
みなさん、こんにちは。
普段はゴールドシップ産駒を中心に記事をお届けしていますが、今回は宝塚記念2023予想記事を掲載してみたいと思います、よろしくお願いします!

コースについて

宝塚記念はまさに非主流コース。

非主流とは日本競馬で中心的な、東京2400m(ダービー・ジャパンカップ)的なコースから適正の外れるレースのこと。

東京2400mとは大回り・長い直線・キレイな馬場・根幹距離でスタミナよりサンデーサイレンス的な切れ味が要求されるレース。

日本の競馬は主に「ダービーを取るために生産」をされているため、ダービー的なコースを一番得意とする馬が多い。

一方今回の宝塚記念は、小回り・短い直線・荒れた馬場・非根幹距離というタフな条件で、キレよりタフさ機動力が要求されます。

つまり「他のG1で好成績を上げた馬が能力を発揮できないコース」

言い換えれば「今まで能力はあるが主流馬場では適正を発揮できなかった馬が輝くコース」…つまり「初G1を取りやすい舞台」となります。

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ダービーのコース netkeibaより
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宝塚記念のコース netkeibaより

血統について

例えばダービーで強い血統とは
サンデーサイレンス×アメリカスピード血統

逆に宝塚記念はサンデーサイレンスの薄い馬が好走。

・2022年 タイトルホルダー
(キングカメハメハ系×サドラーズウェルズ系)

・2020年〜2021年 クロノジェネシス
(レッドゴッド系×米国ノーザンダンサー系)

・2019年 リスグラシュー
(ハーツクライ×シーバード系)

リスグラシューは父ハーツクライ(サンデーサイレンス系)ですが、あれだけの名馬なのにクラシックは勝てなかった「晩成ハーツクライ」。
主流とは少し外れます。

結果的に勝ったG1もエリ女(2200m)・宝塚(2200m)・コックスプレート(海外)・有馬(2500m)と非根幹や非主流コースばかりであり、まさに非主流の鬼でした。

また、海外産まれ・持ち込み馬のユニコーンライオンやワーザー、サトノクラウンが好走していることもわかり易い例ですね。



好走血統

サドラーズウェルズ系
欧州系ナスルーラ(レッドゴッド・リヴァーマンなど)
キングマンボ系
ステイゴールド系
フレンチデピュティ系(クロフネ)
など


いずれもキレより持続力が武器で、ダービーでは避けたい血統。
(キングカメハメハはダービーで買いたいけど)

見解と印

宝塚記念は例年ハイペースになりやすく、スローの上がり勝負というより持続力や機動力で勝負したい。

またハイペースということは、前走のペースが緩いより激しい方が経験値として有利。

◎イクイノックス

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父はサンデー系の中でもパワー型でダービーに向かなかったキタサンブラック。
母系には欧州色の強いダンシングブレーヴ系。

イクイノックス自身もダービーではドウドュースの末脚に届かず戴冠ならず。
しかしその後の有馬記念で見せた4角持ったままでの捲くりはオルフェーヴルやディープインパクトを彷彿とさせるものでした。

余談

オルフェやディープがなぜ有馬記念・宝塚記念で強かったかというと、持ちろん馬の力が飛び抜けていたこともありますが、Halo的な足捌きでピッチ走法ができるから。
中山阪神内共に小回りであり、小回りを加速するためには大飛では外に振られてしまうしスピードを上げられません。
「小回りを持ったまま」とは、まさに機動力の鬼ということです。
2012年宝塚記念を見てください。
勝ったオルフェと2着のルーラーシップと足の回転数が全く違います。
また2013年有馬記念では、4コーナーで大外を通っているのに1頭だけ別次元の加速をして圧勝しています。
この加速力が問われるのがグランプリコースということですね。
ちなみにディープインパクトはコーナーではピッチ走法、直線では大飛というチートな走りをしています。

イクイノックスは、まさにHalo的な無駄を一切排除したフォームで柔剛無双。

これはHalo≒Drone≒Sir Ivorの4*6*4*5*5というHalo的な要素を追求した結果でしょう。

またドバーシーマクラシックの逃げを不安視する声もありますが、リファールのクロスがあるように、本来の走りは前走のような先行策が合うはずなので「貯めたら伸びる、逃げたら粘る」という完璧な馬になりつつあります。

血統面でも戦法面でも死角はなく、今回も先行できれば4角から持ったままで上がっていく様子が目に浮かびます。


ただ不安要素がないわけでなく、初関西・海外帰りは素直に値引き要素。

馬券は絶対的な中心に据えるものの、穴馬の単勝も拾っていけるように買う予定。

以下は評価順ではないもの、単勝を買いたい候補

◯アスクビクターモア

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父ディープではあるが、牝系はまさに欧州仕様。
半姉はイギリスとフランスでG1を制しており、従姉妹もイギリスG1馬。

母父レインボウクエストは欧州ナスルーラ系。
母母父ナイトシフトも欧州で産駒を輩出した欧州系ノーザンダンサー。
母母母父も英ダービー馬のロベルト。

キレより粘りを強化したもので、菊花賞の驚異的な逃げ粘りは牝系由来の欧州特性そのものでしょう。

上がりのかかるレースになるなら、人気も落ちたここが狙い目では。



☆スルーセブンシーズ

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ピッチ走法で機動力に富む父ドリームジャーニーは、まさにグランプリ男。
そこにクロフネは宝塚向き。

そんな父から機動力を受け継ぎ、実績も中山で好成績を上げてきている。
秋華賞やマーメイドステークス(阪神内)で大敗しているのは気になるが、内がゴチャ付いてる間にスルスルって抜け出してもおかしくはない。

☆ヴェラアズール

パワー溢れるムーンインディゴ牝系。

そこにイギリス2000ギニーを勝ったキングズベストとドイツ牝型を組み合わせたエイシンフラッシュが配合。

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前段で言った東京2400mで向く馬と宝塚記念は能力の方向性が違う!といったものの、あのジャパンカップはムーア騎手が神騎乗だったのとジャパンカップに東京2400m向きの馬が少なかったことが要因でしょう。

前走ドバイワールドカップは1000m通過タイムが約59秒のハイペースで先行勢が崩れ最後方で脚を貯めたウシュバテソーロが勝った。
度外視でいいでしょう。

血統面では、父エイシンフラッシュはドイツ品系由来の気品あふれる馬体を持つものの同時に激しすぎる気性が邪魔をして大成できない馬が多かった。

走りは少しクロフネ寄りで、大飛気味。
勝った芝のコースも、東京と阪神外なので内回りに向くタイプではないものの、キングマンボ×クロフネは宝塚記念向き。

あまり後過ぎない位置から新味を見せてほしい。

注ブレークアップ

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一番欧州的な馬はどれかといえば、ブレークアップ。

父ノヴェリストはモンズン産駒のドイツ馬。
重厚な血統は日本向きでないものの、宝塚ではそれが良い。

母父クロフネ、母母父キングマンボ系はここまでもたくさん出てきた宝塚向き血統。
母母父Tate Galleryはサドラーズウェルズの全弟。

確かに、重賞では日本適性と逆方向のアル共や阪神大賞典で好走しているので血統通りではあるものの、この血統で日本の重賞を勝てるのは驚きの一言。

100倍もありえる不人気であるなら、100円だけでも単複行く価値はある。

その他気になった馬

あとは、印を回す余裕はなかったけど気になった馬。
シンプルな血統だけ抽出すれば上位。

ライラック
父オルフェ×母父キングカメハメハ
フジキセキやノーザンテーストも持つパワー型であり、中山で好成績だったり、同コースのエリ女でも2着と実績あり。

カラテ
父トゥザグローリーはキンカメ×ヌレイエフ
母方もフレンチデピュティにリヴァーマン(欧州ナスルーラ)
さらにステイゴールドの母ゴールデンサッシュ牝系と、宝塚記念に特化したような血統。
マイラー気質なところと7歳が気になるので馬券内まではどうかも気になる存在。

人気がない所も3連複3段目で引っ掛けられる馬券構成にしたいと考えています。


M石土井

ゴルシ産駒研究者

一口馬主を京都サラブレッド、YGG、広尾、DMM、ノルマンディーなどで楽しんでいる、ゴルシ産駒研究者。noteにてゴルシ産駒にまつわる投稿を行っている。血統分析に重きを置くスタイルで、代表出資馬はドライスタウトやグランベルナデット。ゴールドシップ産駒ではオルノアやブルーローズシップなどに出資している。


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