はじめに。
さて、ターファイト新規募集のパンフレットも届き始めたのでターファイターは本格的に検討の時間に入っているかと思います。
そんなタイミングですし、私もターファイターの検討の一助になりたい!!
ターファイト新規募集の3頭目となるのは抽選必至となるであろうアゾフィー24です。
この仔は…素晴らしい…。
どう素晴らしいかはここからしっかり書いていきますので、お時間のある方も無い方も是非読んでいって頂きたい♪
では、早速いってみましょう♪
まずは血統表です♪

アゾフィー24は総額2500万円の牡馬。
うんうん、これは…。
ただただ素晴らしい…。
父系を探る。
まずはアドマイヤマーズの傾向を探っていきましょう。
血統表はこちら。

とはいえまだデータが少ないアドマイヤマーズ産駒をデータ面で掘り下げるのは難しいので、ここまでの産駒実績と父ダイワメジャーと母ヴィアメディチの血統構成からみる適性的な面を考察していきましょう。
まずはダイワメジャー。
パワーとスピードを兼備した競走馬で、豊かなスピードからの先行抜け出しを得意とし、2枚腰の利く持続力を武器としていました。
サンデー系といえば瞬発力というイメージですが、実はダイワメジャーがサンデーサイレンスという競走馬には近いイメージですね。
個人的にはテディの影響を強く感じる種牡馬でした。
次は母であるヴィアメディチ。
このヴィアメディチの持つ血が強い日本適性を生み出しています。
父系のマキャベリアンと母系のシングスピールは共に人工的な整備された芝への適性(芝トラックにおける高速化の適性)が高く、またマキャベリアンは母系に入って輝くタイプの種牡馬であり、その部分での底上げも相まってより強固な補強材料となっています。
また競争実績的にはマイラーですが、血統構成から考えるとマイラーと決めつけるには勿体無い構成となっています。
中距離はもちろんのこと長距離での適性を示してもおかしくない血統構成ですので、今後そういった適性を示す産駒が輩出されるのを楽しみにしたいです。
また産駒実績としてもエンブロイダリーをはじめ多くの活躍馬を輩出しており、現状の産駒の傾向としてはダイワメジャーを彷彿とさせるものとなっています。
個人的な所感ではダイワメジャーらしい種牡馬であり、さらにダイワメジャーよりも汎用性の高い種牡馬なのではないかというところですね。
わかりやすく言うと、牡馬三冠路線全てで好戦するような産駒が誕生しても驚かないという感じです。
つまりマイラーと決めつけないで運用してほしい種牡馬でもあります。
母系を探る。
アゾフィーの血統表はこちら。

母アゾフィーの血統はバゴを輩出した牝系であり名血といわれるに相応しい牝系。
こちらはアルマームード牝系でノーザンダンサーやヘイローを輩出し、欧州型・米国型の両方へ大きな影響を与えた根幹的な血脈。
ファミリーナンバーとしては主流血脈である2号族にあたり、2号族からは上記の2頭の他にもデインヒル、セクレタリアト・サーゲイロード兄弟といった競走馬を輩出しており、国内ではディープインパクト、ロードカナロア、クロフネ等も2号族の牝系です。
またアゾフィー自身の血統構成的にも米国型と欧州型のスピード血統が盛り込まれており、スピード面での担保がされている点は心強いですね。
このスピードの担保とスピードの質でのバランスの良さも大きな武器であり、こういった武器をどう活かすかという部分でセンスを問われる感じがある繁殖牝馬であると思います。
また主流血脈というのは種牡馬が作るという観点からも、こういったど真ん中の主流血脈をふんだんに内包している繁殖牝馬は牡馬から活躍馬が出ると考えるので、そういった意味でも今回のアゾフィー24への期待は高まります。
ここで血統構成も浚えておきましょう。
父はダンチヒ系のシーザスターズで母父はエタン系のセルカーク。
この2つを内包する競走馬といえばロジユニヴァースで、父ネオユニヴァースの持つクリスがエタン系で母父がダンチヒ系のケープクロス(シーザスターズの父)という構成。
この組み合わせは持久力と馬力を増強し、ダンチヒとシャーペンアップからスピードの底上げも期待できる優良配合。
祖母のMoonlight’s Boxがヌレイエフ×ミスプロという構成になっており、前述した通りスピードの質のバランスが良く、また様々なスピード血脈を内包している事がわかります。
上記したダンチヒ系×エタン系で説明した持久力の増強をヌレイエフでもできる点も嬉しいところです。
ケープクロスとシャーペンアップを浅い位置で内包しているので、ケープクロスの重厚さとシャーペンアップの成長力なども期待できますし、更にスピード豊かでありながら距離適性を中距離以上へ伸ばせる期待もできます。
ここまで記述してきた情報だけでもアゾフィーという繁殖牝馬がいかに素晴らしいかというのは伝わったはずです。
ではそんな優良な血統構成を持つ繁殖牝馬であるアゾフィーとアドマイヤマーズとの配合ではどういう見立てができるのかを見ていきましょう。
配合を探る。
配合面ではまずはここに触れなくてはなりませんね、マキャベリアン×Coup de Genieの3×3(Coup de Folieの4×4)の牝系クロス。
まだデータ面が充実していないアドマイヤマーズ産駒を探る上でも、このクロスが示す結果は重要なポイントになりそうです。
アドマイヤマーズ産駒でこのクロスを持つナムラクララは同牝系であり、同じ谷川牧場さんの生産馬。
3歳OPのリステッドを勝ち古馬混合の3勝クラスでも勝利、重賞のチューリップ賞でも5着と重賞級の素質馬です。
アゾフィー24と同じくCoup de Genieの牝系で位置は違いますが同じ牝系クロスを持っています。
またアドマイヤマーズ産駒のテレサも牝系クロスではありませんがマキャベリアンの4×4を持っており、こちらは5戦3勝で2勝クラスを勝ち上がっています。
テレサは母父父がガリレオでアゾフィー24は母父がシーザスターズ、ガリレオとシーザスターズは兄弟ですのでかなり近い血統構成となっています。
つまりマキャベリアン(Coup de Folie)を前面に押し出す事が成功パターンの一つである事がわかります。
マキャベリアンは”父系を探る“の頁でも触れた通り高速化した芝トラックへの適性を高めてくれますし、この点は国内の現代競馬においては重要です。
そもそもCoup de Folieがアルマームード牝系でありながら父ヘイローですのでCosmah×Natalma(アルマームードの3×3)という牝系クロスを持っています。
そんな超絶名牝クロスを持っているCoup de Folieを更に牝系クロスさせるとなれば効果絶大です。
またアドマイヤマーズの持つヘイローを強く刺激する事ができるため、そういった部分でも親和性が高いと言えるでしょう。
次のポイントはノーザンダンサーです。
私はダイワメジャー系はノーザンテーストを刺激するのが正解だと思っているんですが、この点においても前述したマキャベリアンが効いてきます。
マキャベリアン自身はミスプロ系ですが牝系がアルマームード牝系ですのでノーザンダンサーと同牝系です。
またアゾフィーはヌレイエフを持っているので5代血統表内でもノーザンダンサーのクロスを持っています。
ダイワメジャー系のその他のポイントとしてはスピードの増強が必須というところ。
この点においてはここまでに記述してきたので重要になりそうな点だけ書いておきましょう。
その部分で最も効いてきそうなのはダンチヒを内包しているかというところです、ダンチヒは単純にスピード能力を強化してくれますしノーザンダンサー系なのでダイワメジャー系に有効なノーザンテーストにもアプローチできます。
最後に適性的な部分がどう出るかを考察しておきましょう。
ポイントとなりそうなのは母父のシーザスターズ。
こちらはダンチヒ→グリーンデザート→ケープクロスという構成でグリーンデザートもケープクロスも自身は短〜マイルを得意としていましたが産駒は中距離に適性を伸ばしました。
特にケープクロスは重厚な欧州型の血を取り込み、ヘロド系のアホヌーラを母父に持つ希少な存在。
“父系を探る”の頁で触れたようにアドマイヤマーズ産駒は血統構成からも距離融通性が高いはずなので、中長距離適性を補強するケープクロスの血と、距離適性を伸ばすシャーペンアップの血が効いていれば中距離以上での活躍も期待できそうです。
またスピードの質も米国型と欧州型のバランスが良いのでダートもこなせそうに思えます。
ただし現代的なダートでの主流血統ではないので、やはり本領は芝だろうと思います。
まとめ。
・考え抜かれた配合は圧巻。
・全てにおいてバランスが素晴らしい。
・産駒実績が少ない中でも現状までの成功パターンに該当。
・血統面では特にネガティブな要素を見つけられない。
というわけでもうただただ絶賛する記事となってしまいましたが、個人的には本当に素晴らしい血統の仔がでてきたなという印象。
血統だけで全てが決まるわけではありませんし、結果云々はわかりませんが血統的にはケチのつけようがない一頭でした。
しかもお値段も驚きでしたし、谷川牧場さん頑張って下さったなと思いました。
とにかく大きな夢を見たくなる一頭ですね。
さて、以上でアゾフィー24の血統考察は終わりにしたいと思います♪
今回の記事が少しでも皆様の検討の材料となっていれば幸いです♪
それでは皆様、良い一口ライフを♪
良い競馬ライフを♪(*´꒳`*)

のあ
血統研究家
一口馬主のターファイトや京サラに入会している。血統の深堀が趣味でサララボライター・エムイシ氏の師匠的存在。
No responses yet