オールカマー2022 中山11R
芝2200 外回り 9月25日
・ 執筆者:ふーた
2022年9月11日に行われたセントウルステークスでは人気馬ながら勝利したメイケイエールを本命に。仕上がりの甘さを指摘し評価を下げたソングラインは5着だった。
印
◎ソーヴァリアント
○デアリングタクト
▲ウインキートス
△テーオーロイヤル
△ヴェルトライゼンデ
△フライライクバード
注クリスタルブラック
各馬評価
先週のセントライト記念を見てもわかるように、中山開幕からまだ3週しかたっておらず、最終コーナーで先行した馬でないと上位入選は厳しい馬場状態になっている。
勝利したガイヤフォース、2着アスクビクターモア、3着ローシャムパーク全てが、最終コーナーで前につけており、外を回して後方からの末脚勝負に出た馬たちはことごとく惨敗している。
そういった前提条件も踏まえて、オールカマーの本命は◎ソーヴァリアントとする。3戦目までは後方からの競馬を見せていたが、それ以降は安定した先行力で競馬ができている。
中でも、圧巻のパフォーマンスだったのは前走のチャレンジカップ。スローペースを先行すると、直線では早めに先頭に立ち、上がり1位の33.9秒の末脚で、2着と0.6秒差の圧勝だった。
また、全てのレースで上がり3位以内を記録しており、大崩れしにくく、軸には最適の一頭であると考える。
これまで後傾ラップのスローペースしか経験していないため、今回、好位で競馬できるかがわからない点もあるが、テンが早い馬が多数いるわけではないため、比較的ポジションは取りやすいように思う。
不安点はやはり10ヶ月の休み明けである点だ。個人的には追い切りの動きを見るに、タイムも出ておりズブさはなく、ラスト1ハロンの動きには目を見張るものがあった。そのため、そこまで不安視する必要もないだろう。
○はデアリングタクトにする。◎に引き続き人気馬で申し訳ない。前走の宝塚記念は経済コースを上手く立ち回った馬が上位を独占する中、終始外を回しながらの競馬で3着まできたのは立派である。
後方からの競馬では昨年の有馬記念の覇者、エフフォーリアでさえ惨敗しており、デアリングタクトの能力の高さが伺える。にもかかわらず斤量54 kgにはあまりにも有利すぎる条件である。今週末も引き続き雨で馬場が渋ることが考えらるが、意外にもこの馬、上がり33秒台は1回しか使っておらず、その中でも堅実な末脚を見せている。
父がロベルト系のエピファネイアということもあり、むしろ週末の悪天候によりタフな馬場になることは好材料ではないだろうか。
怪我での休養明けから3戦目となる今回だが、過去2戦は強い競馬をしながらも、3歳時の状態には戻っていないように見えた。
もともとポジションが上手く取れず後方からの競馬になることが多いため、2021年の金鯱賞で逃げたギベオンを捕まえられなかった時のように、差し損ねは十分にあり得るため、○までの評価とした。
▲はウインキートスにする。松岡正海騎手とは相性が良く、松岡騎手騎乗時の成績は(1,1,2,0)と馬券を外していない。
特に前走の目黒記念では8番人気からの3着の好走であり、相性の良さを生かして今回も好走を期待したい。この馬の強みといえば、豪快な切れる脚はないが、先行して最後までジリジリと長い脚を使って粘り込める点である。
昨年のオールカマーでは海外G Ⅰ2勝のグローリーヴェイズや大阪杯の勝ち馬であるレイパパレに先着しており、上手く流れに乗れた時の実力は本物である。
今回は馬場も悪くなることが予想される。タフな馬場ではゴールドシップ産駒が輝く印象が筆者の中では強い。血統の利を生かして好走を期待する。
他にも紐として、GⅠ天皇賞(春)でも結果を残したテーオーロイヤル、鳴尾記念の勝ち馬で、2020年ダービー3着馬のヴェルトライゼンデ、安定した先行力で2,000m以上の距離で結果を残しているフライライクバードを推奨する。
【注目馬】クリスタルブラック
2年5ヶ月の休養から初めてのレースとなるこの馬だが、休養前の京成杯のパフォーマンスは圧巻だった。
スローペースの先行馬に有利な展開で流れたレースを早め先頭に抜け出したスカイグルーブを最高方から直線だけでかわしてしまったのである。スカイグルーブも今や重賞で活躍する馬であり、決して弱い相手ではない。
皐月賞こそ16着と大敗してしまったが、これはスタートで大きく出遅れてしまい、競馬になっていなかった。今回はレース展開も含め、前有利の展開を予想しているため、大きく推奨することはできないが、今回どのような走りをするかに注目したい。
ライター:ふーた
20歳から競馬を始め、学生時代はライタージェイと夜な夜な競馬新聞と睨めっこする日々を送る。ギャンブルよりも競馬予想が好きで、自分が馬券を買わない日でも予想は行う競馬通。コロナ前の日本ダービーでは、徹夜で並んでいる姿が某スポーツ紙に写真付きで掲載された。
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