一口3万円!?激安豪州アメリカンファラオ産駒を検討してみた!

どうも、ジェイです。私が共有馬主をしているオーストラリアの中條厩舎で、新たにアメリカンファラオ産駒(3歳・セン馬)が募集馬に加わりましたので、早速検討してみます。

ちなみに私はつい先日、中條厩舎でシダーレーンの20(父リアルスティール)を共有したばかりですので流石に立て続けにこの馬も!とはお財布的にもいきませんが、せっかくなので検討してみようと思います。

ジャシンタの19とは?

アメリカンファラオ産駒の3歳セン馬です。2022年9月30日からオーストラリアの中條厩舎から共有馬主が募集されました。未出走でデビュー間近ということなので、「育成1年も待てない(笑)」という即戦力をお探しの方にはちょうどいいですね。

中條厩舎(JAPANOZ)によりますと、この馬はNSW州ハンターバレー地方にある名門牧場ウィロウパークスタッド生産。2021年のマジックミリオンズ1月セールに上場され、香港のオーナーグループに11万ドル(約1100万円)で落札されているということです。

オーストラリアの1月のセールは、最も値段が上がりやすく格式も高いセールになります。良血馬しか上場できないような形になっていて、日本で言うところのセレクトセールやセレクションセールなど、高額馬がバンバン出るようなセリというイメージです。

参考:2021 MAGIC MILLIONS GOLD COAST YEARLING SALE LOT415

香港競馬への輸出に向けてトレーニングを積み、香港へ渡る準備が完了した段階で突然オーナーグループから香港行きキャンセルが決断されたそうです。(詳細は不明だが、コロナ禍での輸送に難色を示した可能性があるそう)そこで、オンラインセールへ上場され、中條厩舎が落札したそうです。

安さの秘密は○○!

BREEDNETより

アメリカンファラオ産駒は日本でもカフェファラオをはじめとして活躍馬が多数出ています。豪州でも産駒は活躍していて、日本のシャトル種牡馬モーリスも属するサードシーズンサイアーランキングでは現在モーリスに次ぐ6位です。

アメリカンファラオは本場のカナダと北米でも、2019年にファーストリーディングサイアーを獲得しています。

オーストラリアのセリでアメリカンファラオ産駒を見かけることはありますが、値段が高くなってしまう馬ばかりで、2.5%(1/40口)が3万円台(350豪$)なんてことは基本的にあり得ません。この馬も元々1000万円以上で落札されているわけですしね。

なぜ本馬はここまで安いのでしょうか?それはズバリ、再度オンラインセールで購買された馬だからです。

オンラインセールは、日本で言うサラオク的なものです。1歳のセールでは何千万円で購買されていた馬が、サラオクでは100万円ほどで購買されることは日常茶飯事だと思います。

本馬は未出走の馬ですが「日本で言うサラオクで買い直された馬だから安い」と認識いただけると理解しやすいかなと思います。

一般的にオンラインセールは喉や脚元などリスクがある馬が出てくることも多いと言われます。馬自身を見ることができないため、悪いところを隠して販売してしまおう、という人が残念ながら一定数いるためです。

本馬も当然、オンラインセールゆえのリスクはあるわけですが、中條調教師に直接確認したところ少なくとも香港に行く直前には、かなり厳しい馬体検査が必要で本馬はそれをクリアした後だったということです。

香港の元のオーナーが「手放した理由が不明」なのは若干気がかりですが、こちらの推測通りオーナーの自己都合で手放されて馬自体には全く問題がない、ということであればこれは「とんでもない掘り出し物」だと思います。



本馬の魅力

父アメリカンファラオの種牡馬としてのポテンシャルは前述の通りです。現在オーストラリアでの重賞勝ち馬はG2ビルスタットS勝馬ティジュアナ、G3グローミングS勝馬ヘッドオブステイト、G3ケンブラグレンジC勝馬プリティアメイジングなどがいます。

それに加え、この馬の魅力は母系の活躍傾向でしょう。母自身が主にシドニーメトロ(都市競馬)で活躍。現役時は6勝2着2回とかなりの競争成績です。さらに全姉は12勝を挙げてG3スターキングダムSも勝利したポサダス。

母としてもこれまで本馬を含めて3頭出産し、初子は3勝を挙げています。(2番子は未だ未出走)

この母にこの父、改めて恐ろしい値段だと思います。

ちなみにBREEDNETで叩いて見たところ、一番相性がいいニックス配合は母父Galileoのようです。ただ、ランキングには本馬と同じダンジグ系の母父も入っていますし、相性が悪いということはないと思います。意外と上位が欧州サドラー系であったり、米血系が入っていました。

馬体重は493キロあります。管位も20cm、しっかりサイズ感がありますね。いかにもオーストラリア馬っぽいですね。

僕の共有馬2頭はどちらかと言うとオーストラリアの中では線が細い馬なので、こういう大型馬も持ってみたいな〜と思います。大型牡馬なので、既に去勢されているのもいいと思います。

オーストラリアでは大型牡馬は去勢することが日本よりも多いです。気性の安定だけでなく、ホルモンバランスの関係で筋肉が硬くなりにくくなり、長く活躍しやすくなると聞きます。

正直、総合的にかなりいい馬ですね。仮になんらかのリスクを見出して香港オーナーが手放していたとしても、この値段であればそれを踏まえた上で出資するのもアリかな?と思うほどの値段です。3歳馬なので育成代も浮きますし、コスパを考えてもなかなか面白い馬なんじゃないか?と思います。

僕もこのタイミングじゃなければ一口いっていたかもしれません。

↑豪州のオーナーズクラブRSS川上代表の著書。豪州馬主入門に必読の一冊。筆者も読破済み

まとめ

シダーレーンの20を共有した時も少し書きましたが、豪州馬主始めてみようかな?と思っている人は一旦こういった一口の値段が安い馬でスタートしてみて、合うか合わないかを試してみるというのも手だと思います。

いきなり100万円突っ込んで、合いませんでした…。だとちょっとダメージが大きすぎますからね。

中條厩舎の場合、月々の維持費は…

調教時
10% 3万8000円/月 5% 1万6000円/月 2.5% 8000円/月
Caption

レース出走期間時
10% 4万6000円/月 5% 2万3000円/月 2.5% 11500円/月
休養時
10% 1万3000円/月 5% 6500円/月 2.5% 3250円/月

日本の40口よりはかなり負担が少ないと思います。成績は保証しませんが(笑)

日本にはないデビュー直前の募集馬というのは面白いですよね。

ちなみに、中條厩舎の馬を共有して僕もまだ日が浅いですが、メールで近況更新をマメに送ってくださいます。流石に、マネジメント料金が発生するRSSさん(僕が利用している競走馬シンジケート)より文量は少ないですが、写真や動画を添付してくれることも多いです。

DMMなどの近況更新がずば抜けているクラブにはさすがに劣りますが、並みの国内の一口馬主クラブよりは更新内容は充実していると思います。何よりいろいろな場面の動画や写真が多いのが嬉しいですね。

こういうオフショットも届きます

こんな馬がいるの知らなかった!と言う方は是非、一度JAPANOZのHPをご覧ください!

※参考/一部引用:JAPANOZHP・共有馬主向け資料

記事を書いた人 ジェイ

登録者4000人超え&累計再生200万回超えの元一口馬主YouTuber。社会人1年目から一口馬主を始め、キャロット・シルク・ノルマン・ロード・DMMバヌーシーの5クラブに入会。地方個人共有とRSS や中條厩舎の豪州共有に加え北米MRHでマイクロシェアを行う。血統の配合相性を重視していて代表馬はロードヴァレンチ、リレーションハート等。

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