【初G1】オーストラリア共有馬トゥルーフェアリーのG1ヴァイナリースタッドSを弾丸で現地観戦した結果…?

ジェイ
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どうも、ジェイです。
今回は私のオーストラリア共有馬トゥルーフェアリーのヴァイナリースタッドS(G1)挑戦について記事にしていきます。よろしくお願いします。

ヴァイナリースタッドSへ

オーストラリアの中條厩舎(JAPANOZ)で共有しているトゥルーフェアリー。

リアルスティール産駒の3歳牝馬でこれまでカントリーの競馬場で2勝をあげていて、レーティングとしては最下位ではありましたが3歳牝馬のG1ヴァイナリースタッドSへの出走登録を行い、出走が確定しました。

このレースには、NZダービーを牝馬ながら制した怪物馬オーケストラルやVICオークス勝馬のザルドジなど、錚々たるメンバーが集まり、まさにG1にふさわしいハイレベルなレースとなることがメンバーからも予想できました。

他の馬たちも、重賞勝ち馬やブラックタイプとなっている馬ばかりで、メトロ中央路線を歩んできている馬たちばかり。

そんな中に、カントリー馬のトゥルーフェアリーが飛び込んだわけですから、能力の高さはすでに示してくれていて、感じていましたが一筋縄ではいかないだろうとも思っていました。

弾丸で現地観戦を決定

一口馬主や共有馬でG1に出走した馬はこれまでいません。

初めてのG1がオーストラリアの共有馬というのはとてもうれしいことでしたが、現地観戦ハードルは非常に高いものがありました。

とはいえ、初のG1は現地で見たいし、今後共有とはいえ馬主資格を持つものとしてG1の舞台に立てる機会など、なかなかないのではないか?と考え、かなり悩みましたが現地入りを決めました。

気軽に平日仕事を休めるわけではないので、金曜日の仕事後の夜に直接空港に行き、レースがある土曜早朝にシドニーに到着。

そのままローズヒル競馬場に向かい、一泊して日曜日の朝に日本行きの便に乗るというなかなかの強行スケジュールです。

これでどえらい惨敗や出走直前にアクシデントで取り消しなんてことになったらどうしよう、と一抹の不安はありましたが、それよりも初のG1でこの豪華メンバー相手にトゥルーがどんな走りをできるのか、そして現地で自分はどんな心境になるのか、ワクワクする気持ちもすごく大きかったです。

ローズヒル競馬場でトゥルーと初対面

トゥルーフェアリーの出走するヴァイナリースタッドSは1次登録後取り消しが何頭かでて、最終的に10頭立てに落ち着いていました。

当日さらに1頭が取り消し、9頭立てに。

レース前はトゥルーが装鞍所に入ってくるところを見て、一緒に競馬場入りした中條調教師とも合流。輸送時の様子や今のコンディションなどの話を聞きます。

トゥルーとはこの時が初対面でした、いつも中継で見ていただけだったので。

生で見ると幅が薄くて、胴伸びがよく日本馬の中距離馬っぽい、オーストラリアのステイヤー体型だなという雰囲気を感じ、距離延長への不安はまったくなかったですね。

他の現地在住のオーナーさんも何人か来られていて、その方々とも雑談しつつ、日本の一口馬主ではこのような経験はなかなかできないので非常に貴重な時間だなと感じていました。

オーストラリアの競馬場は、ローズヒルなどは一般人でも装鞍所丸見えだったりするんですけどね(笑)

そしてレース前はオーナーさんや益田ジョッキーらと共に、パドックのすぐ近くにあるいわゆる馬主席・メンバーズエリアでその時を待ちます。

レース前はオーケストラルなど名だたる名馬たちがパドックに出てくるわけだから勉強のためにいろんな馬の歩様を見て動画も撮って今後の研究用の資料にしよう、なんてことを考えていたのですが、いざトゥルーがパドックに出てくるとそんなことを考えている余裕が全然なくなってしまい、トゥルーばかり追いかけて動画や写真を撮っていましたね(笑)

今でもちょっと、これはもったいなかったなと思っています。

他馬に関してはオーケストラルが思ったより小さかったのと、ブレイブスマッシュ産駒のキモチがめちゃくちゃがっちりしていて、これ短距離馬だろと思った記憶ぐらいしか残っておらず、、、勿体ないことをしましたが、そのくらいフワフワした感覚で緊張感もすごいものがありました。今から思うと完全に浮ついていましたね。

厩務員さんも中條調教師も、益田ジョッキーも全員G1初めてなはずなのに、淡々とした感じで「緊張?全然しないですよ(笑)いつも通りです」みたいな鉄人メンタルぶりを発揮していて、緊張してるのこっち側だけかよ…と少し思いましたね。

自分がやっていた高校野球の夏の大会などでは、緊張で自分の体が自分のものじゃないみたいになっていましたが、「勝負の世界でプロとして生きていく人たちってこういうメンタルの人たちなんだなあ」とその時は尊敬の念を抱いていました。

その後調教師とジョッキーの打ち合わせに参加し、いよいよパドックで騎乗⇒返し馬へとトゥルーを送り出します。

若干トゥルーのテンションは高く見えましたが、いつもこんな感じではあったので特別心配することもないかなと思っていました。

レース結果は?

トゥルーは不利とされる外目の枠に入ってしまいました。

スタート五分で出ましたが、作戦通りいったん下げて内に入れ、経済コースで脚を溜めることになります。

3歳牝馬中距離レースあるあるだそうですが、距離延長で距離に不安を抱える馬が多いためあまり飛ばさずスローペースから上がり勝負になることが多いそうで、今回もそういった展開に。

3角~4角あたりで各馬ギアを上げて、ペースが速くなり始めたのですがトゥルーはこの加速にワンテンポ遅れてしまったように見えました。

「このままずるずる下がっていってしまうのかな?」と一瞬心配したのですが、直線に入るとトゥルーもしっかりと加速し、他の馬たちに食らいつきます。

ペースアップに遅れたことにより最後方で回ってきてしまったため、他の馬たちと同じ脚を使ってもなかなか差は縮まりませんでしたが、重賞馬のブレイブスマッシュ産駒キモチが垂れてきたところはしっかりと捉え、8着でフィニッシュとなりました。

僅差のレースを勝利したのは、NZの怪物牝馬オーケストラルでした。

レースを終えて

9頭立て8着。

着順だけ見ると「通用しなかった」という印象となっても仕方ないかもしれませんが、勝ち馬のNZダービー馬オーケストロとの着差はわずかに7.1馬身。

最後までしっかりレースに参加して、食らいついていましたので全く恥ずかしいレースではありませんでした。

正直レース前は、ついていけずドンケツで終わることも覚悟はしていましたので(戦績的には十分それがあり得るメンバーでした)8着という着順よりは勝ち馬と1秒少々の着差で2000mを回ってこられたというのは個人的には大満足の結果でしたし、ほとんどがブラックタイプ馬のレースでこの走りができたのであれば、今後どこかで本当にブラックタイプ馬にこのトゥルーもなれるのではないか?という期待感を感じましたね。

ゴール板を駆け抜け、問題なさそうにこちらに戻ってくるトゥルーと益田ジョッキーを見ながら「めちゃくちゃな強行スケジュールだったけど、無理してここまで来てよかったな」と感傷に浸っていました(笑)

6月にあるQLD州のオークスであれば、ローテ的に今回のオーケストロなどが出てくる可能性も低いですし、もう少し善戦できる可能性もあるのではないか?と思います。

レース後、益田ジョッキーからは「今日は経験の差でした、これから経験を積んでいけばスパートのタイミングで遅れることもなかったと思います。この馬はまだまだ良くなりますよ、距離延長で2400を使っても大丈夫だと思います。」と直接お声掛けをいただき、日本からわざわざ来てくれたので、とレース中着用していたジョッキーのゴーグルをいただきました。

…びっくりしました、家宝にしようと思います(笑)

結果的には負けてしまい悔しさももちろんあります。この借りは今後のレースで返してほしいと思いますが、G1のオーナーズエリアに連れてきてくれて、トゥルーと関係者の皆様には本当に感謝しています。

わずか2分のために、往復20時間以上かけて移動したわけですが、本当に夢のような時間で何にも代えがたい貴重な経験でした。

あらためて、気性難のトゥルーと向き合い続けてくれた担当厩務員のIさん。益田J、そしてこの馬の才能を見出した中條調教師には本当に感謝です。

今後もよろしくお願いします、そして共有オーナーではないのに一緒にたくさんの人たちが応援してくれました、これも本当にうれしいことですしありがたいなと思います。

引き続き温かいご声援をよろしくお願いいたします!


ジェイ

現役地方&海外馬主・競馬ライター

登録者5000人超え&累計再生250万回超えの一口馬主YouTuber。豪州競馬会員制コミュニティJJ Racing Club 共同代表。社会人1年目から一口馬主を始め、キャロット・シルク・ノルマン・ロード・DMMバヌーシーの5クラブに入会。地方個人共有とRSS や中條厩舎の豪州共有に加え北米MRHでマイクロシェアを行う。血統スタッツや馬体・歩様を重視していて代表馬はトゥルーフェアリー、ロードヴァレンチ、ミスティックロア等。

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