
今回はケンタッキーダービー2025予想記事を書いていきます。よろしくお願いします。
当日朝は同時視聴LIVEも個人チャンネルで行う予定です、早起きして一緒に日本馬を応援しましょう!
レース概要
ケンタッキーダービー(G1)
2025年5月4日 (日) 07:57[現地時間 2025年5月3日 (土) 18:57]
アメリカ チャーチルダウンズ競馬場
ダート左2000m 3歳
負担重量:3歳=牡・セン馬 57kg、牝馬 55kg
賞金総額:500万米ドル(約7億1000万円)
1着賞金:310万米ドル(約4億4020万円)
※1米ドル=142円で換算
アメリカのチャーチルダウンズ競馬場で行われる、ダート2000mのレースです。
スタートの後は直線でその後ぐるっと4つのコーナーを回って1周するコースです。
直線は376mとなっていて、平坦コース。高低差は2mほどと少ないです。
砂質はローム砂75%、シルト23%、クレイ2%となっています。
日本よりも砂の割合が少なく泥の比率が多いです。
メイダン競馬場に近い配合になっていて、後ろの馬はキックバックがキツく、不利だと言われています。
そのためか、ケンタッキーダービーも基本的には前目のポジションが有利と言われています。
余談ですが、レース前の合唱も有名で、エンターテイメント性も高いです。
アメリカの3歳馬の3冠競走の1つでここを目標としてくる馬は非常に多く、日本ダービーのアメリカ版だと考えていただいて差しつかえないと思います。
勝ち時計は良馬場だと2分〜2分3秒とスピード能力が求められます。重馬場だと概ね1秒ほど時計がかかります。
レコードはセクレタリアトの持つ1:59:4です。
ポイント制で出走馬20頭が決定する仕組みになっています。(35レースからなるシリーズ「ロード・トゥ・ザ・ケンタッキーダービー」で4着までに入るとポイント加算、合計点を競います)
レース傾向
前目でゴリゴリにハイペースでやりあうタフなスピードレースで先行争いが熾烈です。
ハイペース先行争いが熾烈となると差しが決まるのか?と思われるかと思いますが、過去の動画を見ていると先行馬有利のレースです。
特に直線入口でポジションが後ろだとかなり巻き返しは厳しくなりますので、差し馬を狙う場合は3角〜4角あたりから捲り気味にポジションを上げられるような馬を狙う必要があります。せめて中団からの競馬ができる馬を狙いたいですね。
フルゲート20頭のため外枠不利で内枠有利と言われます。特に過去10年では17番枠より外は馬券内率が低くなっています。
できれば真ん中より内に入りたいです。
ただ、2019年まではゲートがツギハギでさらに外からスタートだったため、現在よりかつては外枠の不利が顕著でした。
こちらはしっかりとした一直線のゲートが使われるようになり現在は解消されているため、2020年以降は傾向が異なる可能性もあるため注意です。
2022年は現地最低人気で補欠馬だったリッチストライクが勝利し、大荒れでした。
勝ち馬は順当でも紐荒れする年も多く、穴党の方にとってはやりがいのあるレースになりそうです。
これは距離延長の馬が多いことや、ポイントの対象レースが多いため別路線組が多いことから力関係の評価が難しいことなどが理由となっているのでしょう。
後ほど詳しく解説しますが、ローテ的にはハイレベルなフロリダダービー組とアーカンソーダービー組が優秀な成績。次いでルイジアナダービー組やサンタアニタダービー組が続きます。
ダービー系路線以外だと、ブルーグラスS組に注目。過去10年で勝ち馬こそ出ていないものの、2着2回3着3回と馬券に絡む率は高いです。
過去傾向
2024年
引用:NBCSports公式チャンネル
4番手あたりのインベタ追走から4角でわずかなスペースをこじ開けてスパート、後続をわずかにしのいで勝利となりました。
逃げ馬の後ろのインベタというホットスポットを3番ゲートからの発走という好枠を活かしてスムーズに確保したミスティックダンのレースセンスの良さが光ったレースです。
一方、前の争いは例年以上に激しくなり人気馬のフィアースネスは失速。ミスティックダンは先行勢でしたが2着のシエラレオーネと3着フォーエバーヤングは中団から差し脚を伸ばした形でした。特にフォーエバーヤングはスタートがうまく行かず初手のポジションが後ろ過ぎたことを考えれば着順以上に強い競馬をしていたと思います。シエラレオーネとフォーエバーヤングは直線接触しながらの追い出しで、レース後の写真が物議を醸したレースでもありました。
2023年
※引用:NBCSports公式チャンネル
道中後方で脚を貯めたメイジが4角で大外を捲りながらポジションを上げ、直線入り口では先行集団を捉える形。メイジはフロリダダービー2着馬だった。
2着のトゥーフィルズは4番手外目あたりの先行集団でレースを進めメイジに食い下がった。
3着のエンジェルオブエンパイアは道中後方インで経済コースを周り、勝負所のペースが上がるタイミングで外から進出、メイジと似たような軌道を通り3着に伸びて来た。
この年は割と後方からも勝負になった印象で、前々決着という印象はなかった。
2022年
※引用:NBCSports公式チャンネル
現地最下位人気で大外枠発走だったリッチストライクが馬群の中を切り開いていく神騎乗で勝利。早めに抜け出して叩き合っていたエピセンターとゼンダンが馬券内に入った。果敢に先行したクラウンプライドは13着だった。
2021年
※引用:NBCSports公式チャンネル
スタート後ごちゃつきあり。逃げたメディーナスピリットが1位入線も、その後禁止薬物で失格処分になり2番手でレースを進めたマンダルーンが優勝。先行勢がそのまま掲示板内を独占したようなレースで、後ろからの差し馬が届くレースではなかった。 馬群は縦長ではないものの、横にはかなり広がっていて、一団となっていた印象。
ステップレース解説と評価
◎フロリダダービー
最も馬券内率が高いローテかつ、上位メンバーを見ると一見戦績的に派手ではないかもしれませんが、去年の勝ち馬フィアースネスには劣るものの例年と比べると勝ち時計のタイムは優秀です。
ここでも重視すべきレースだと思います。
残念ながら勝ち馬のタッパンストリートは骨折により離脱してしまいましたが、僅差の2着だったソヴリンティが出走を予定しています。
レースはタッパンストリートが3~4番手先行。2着のソヴリンティは中団後方からレースを進めますが、向こう正面から3角にかけてじわっと進出を開始し、4角では外を捲り気味に押し上げていき直線では3~4番手でタッパンストリートの後ろを確保。
直線では一番いい脚を使ってタッパンストリートを追い詰めていきますが1馬身差ほどを残してゴールとなりました。
まだ、レースを見た限りでソヴリンティは脚を余らせているように見え、距離延長には対応できると思いますし、前をゴリゴリ取るタイプではないですが、捲り気味にポジションを上げて差し足を伸ばすのはケンタッキーダービーでもよくみられる(去年のフォーエバーヤングのような)ので十分大舞台でも力を発揮できるのではないかと考えます。
馬場が同じではないので単純比較はできませんが、2年前のケンタッキーダービー馬メイジも前走フロリダダービー2着馬で、走破時計や勝ち馬との着差も似たような形でした。
外枠になってしまったのがマイナスだとは思うものの、うまく内側に潜り込んで脚を溜めることができれば、この舞台でも活躍が期待できるのではないかと思います。
〇サンタアニタダービー
少頭数のレースではありますが、後方待機から外を回して2着馬を差し切ったジャーナリズムの強さが光るレースでした。
2着のバエザとの着差はわずかだったものの、ジャーナリズムの方が余裕がありまだまだ伸びそうな手応えでした。
ただ、バエザもしぶとく粘っており力はある馬だと思います。
勝ち時計は平凡で、特別早いわけではないですが遅いわけでもなく例年通りという感じ。
3着馬以降には8馬身差以上をつけていることからも、上位2頭が抜けた存在であったことが示されたレースだったと思います。距離が伸びて部隊が変わっても、3着以降の馬と1~2着馬には壁があるなと感じました。
ただ、見返してみると実はこの時1.6秒差に沈んだ4着馬は今回出走するシチズンブル。ここまでBCジュヴェナイルなどG1を2勝している実績馬だったんですよね。
このレースでは3番の馬に絡まれて楽な逃げができず結果的に後方待機したジャーナリズムに展開が向いた形でしたが、今回1番ゲートという好枠を活かしてこのレースよりも楽な形で逃げられれば見直せる可能性はあるのかもしれないなと思いました。ただ距離延長してよくなるタイプには前走の脚色を見る限りは見えなかったのでそのあたりをどうとらえるかだと思います。
本来ならアーカンソーダービーの方が馬券内率的には優秀ですがレース結果とメンバーレベルなどを踏まえて今回はサンタアニタダービー組を有力視したいと思います。
▲アーカンソーダービー
勝ち馬の葦毛馬サンドマンや2着だったパブリッシャーがケンタッキーダービーに出走してきます。
本来であればこちらもフロリダダービーと並んで馬券内率や勝ち馬率は高いレースなのですが、今年は2頭が飛ばしてペースが速そうに見えた割に勝ち時計が平凡なことと、勝ち馬のサンドマンが直線でヨレるなど最後の直線で一杯になっているように見えたので「距離延長でどうか?」という観点で微妙な気がしました。
むしろそれなら勝ち馬のサンドマンより、サンドマンがヨレたことで減速を余儀なくされた2着馬のパブリッシャーの方がこの舞台では面白いかもしれないな?と思うほどです。あとはオカルトですがサンドマンは17番ゲート出走、これは歴史上1頭も勝ち馬が出ていない魔のゲートと言われています。
△ブルーグラスS
去年ケンタッキーダービー2着だったシエラレオーネが優勝していたレースになります。
後のフロリダダービー馬となるタッパンストリートにホーリーブルSで勝利していたバーナムスクエアが後方外目から差し切り勝ちというレースでした。
ここ数年の時計と比較すると勝ち時計は遅いですが、タッパンストリートに勝利歴がある馬が勝利したレースということで一定のレベルにあると考えられます。
今年の勝ち時計はスロー気味に見えたとはいえ、去年のシエラレオーネとは1秒差ほどのタイム差があります。
一方、気になるのはこのレースで超僅差の2着に粘ったイーストアベニュー。イーストアベニューは逃げ馬ですが、今回のケンタッキーダービーは後ろから行く馬が多い印象で去年よりペースが落ち着き前が残りやすい展開になる可能性もあると思っています。
そうなった場合、この馬に展開が向く可能性もありそうです。イーストアベニューは負ける時は派手に負ける脆さがある馬ですが、穴として考えるなら面白い1頭だと考えます、1着馬2着馬ともに評価しておきたいですね。
☆ウッドメモリアルS
ここ数年の中で最も勝ち時計が優秀で、競馬場が違うため単純比較はできないものの、他の前哨戦組と比べても時計は最も優秀な部類。
逃げたロドリゲスがそのまま勝ち切ったレース。
過去10年で3着に1頭だけきたことがあるお世辞にもローテ的に相性がいいレースとは言い難い戦績だが今年の時計なら1発あってもおかしくないかも?
注ルイジアナダービー
勝ち時計は例年並みです。
中団後方に控えた勝ち馬タズタスティックが3角~4角で上手く馬群を縫うように進出。
直線では4ワイド外に持ち出して、前を行く馬をまとめて差し切って勝利しました。
勝ち方はなかなか強かったと思いますし、このレースは1900mのレースなので距離延長が100mしかないという強みがあります。
ただ、同型の中団あたりから捲り気味にポジションを上げる馬が今回は有力馬の中で多いです。今回出走するコールバトルにルイジアナダービー前のレベルS(G2)では1秒差以上をつけられて完敗しており、そのコールバトルが3着に入っているとはいえ前述のアーカンソーダービーでサンドマンに1.2秒差をつけられていますので、アーカンソーダービー組の方が横で比較するとハイレベルと踏んでよいのではないかと思います。レベルSをめぐっては、当時4着馬だったパブリッシャーがアーカンソーダービーで2着に来ています。
印一覧
◎ジャーナリズム
〇ソヴリンティ
▲バエザ
▲シチズンブル
△バーナムスクエア
△ルクソールカフェ
☆パブリッシャー
☆イーストアベニュー
☆ロドリゲス
全頭解説
◎ジャーナリズム
目下4連勝中かつ、G1を2勝しているシチズンブルなどハイレベルなメンバーがいる中でサンタアニタダービーでいいパフォーマンスを見せたジャーナリズムを本命とする。
ロドリゲスなど今回出走予定馬の別のステップレース組との直接対決も制しており、中団後方から競馬をすることが予想されるので進路が確保できるかという不安点はあるものの、能力はトップクラスであることは間違いないと思う。
また、最も重視するフロリダダービー組は勝ち馬がケガでここに出走してこず、またほかの実力馬が外枠に多くは言った中で真ん中内目というちょうどいい枠をゲットしたのも強み。
あとは今回何としても逃げたい有力馬がそこまで多くない印象を受けるので前が去年のようにごった返すような展開になればこの馬に向くレースになりそうだが、去年よりペースが落ち着いた場合差し脚が届くのか?という懸念はありそう。
本命としたものの絶対的な存在か?と言われるとそこまでではない気もする。
特に前走のシチズンブルは前でやりあわれて苦しいレースになっていたので、今回ももまれれば同じように失速するかもしれないが、内枠を活かして楽な逃げを打たれるとそのまま…というレースになる可能性もありそうなので要注意。
〇ソヴリンティ
フロリダダービーで僅差の2着、今回出走する馬の中では最先着となるソヴリンティを対抗とする。
フロリダダービーでは後方から進出、脚を余しながらも僅差の2着に入ったことからも距離延長になってパフォーマンスを上げるタイプに見える。
ほとんどの馬が距離延長で初めての2000mレースとなる中で、レースぶりから距離延長に対応できそうな印象を受けるのは大きな加点材料、しかもそれがフロリダダービーとなれば狙わない手はないだろう。
今回日本オッズでどれだけ人気になるかわからないが、外枠が嫌われて人気薄になれば非常に面白い存在になると思う。
北米馬が出走してくるときはいつも言っているが、フロリダダービー好走馬は本当に強い。
去年の勝ち馬フィアースネスを筆頭にその前の年はフォルテ(2着馬メイジ)、その前はホワイトアバリオとその後の活躍している馬を多数出しており、これはやはりハイレベルなメンバー構成かつ実力がある馬しかなかなか好走できないレースであることを示していると思う。
今回前哨戦レース組で目立って例年よりいい時計でここに向かてくる馬がいない中、勝ち時計が優秀なフロリダダービー組からケンタッキーダービー勝ち馬が出ても何ら不思議ではない。
また3走前ストリートセンスS(G3)では後のルイジアナダービー馬で今回出走してくるティズタスティックに勝利していることからも、フロリダダービー2着は決してフロックではなく、ルイジアナダービー組よりこちらを優先するべきだと考えた。
懸念は外枠になってしまっている点と、この馬も後ろからの馬なので展開が向くかどうかというところ。中団の動きやすい位置をとって3角あたりから進出を開始してくれれば…。
▲シチズンブル
1番ゲートから出走することも踏まえて、去年のミスティックダンできるのではないかという期待を込めて3番手タイ評価でシチズンブルを取り上げる。
前走のサンタアニタダービーで派手にジャーナリズムに負けていることで評価が下がっているが、このレースを振り返ると内側の3番の馬に絡まれてスムーズに逃げられず、途中から早めにバエザに競りかけられる息の入らないレースで、この馬にとってはかなり苦しい展開になった。
今回は最内なので、内に馬がいて抵抗されることはないだろうし、この馬は前前走以前のパフォーマンスを見ると自分のペースで逃げられた時は相当強い。
前前走ではその後ウッドメモリアルSをいいタイムで勝利したロドリゲスを完封して勝利している。
さらにその前のBCジュヴェナイルでは2着馬のゲーミングに外から早めにプレッシャーをかけられながらの逃げになったが、それを振り切って勝ち切っており、着差以上に強い内容だったと考える。
今回有力馬は中団や後ろから捲り気味に上がっていく馬が多いことから、前の争いは去年ほど激しくならない可能性もある。
そうなった場合、前に行くこの馬が止まらない、まさにミスティックダンパターンになる可能性はありそう。
▲バエザ(補欠)
出走できるか問題はあるが、出走が叶えば面白い1頭だと思う。
今年1月の未勝利戦ではロドリゲスに完敗しているが、前走のサンタアニタダービーではジャーナリズムと差のない2着に入っており能力的には十分ここでも馬券内に来られる可能性があると考える。
しかもこのサンタアニタダービーでは、馬群の外目から押し上げていき、内で先行するシチズンブルを外から被せて、他の馬に絡まれて消耗していたとはいえシチズンブルを沈めての僅差の2着。競馬の内容はとても強く実力がないとできないレースだったと思う。
問題は出走が叶うかどうか…。あとは大外枠の発走になるのでその不利をどう克服するかというのもポイントになりそう。スムーズにインに入り込めれば十分チャンスはありそう。
△バーナムスクエア
ギリギリの勝利ではあったが前走ブルーグラスSの勝ち馬バーナムスクエアを4番手評価とする。
この馬は前走のブルーグラスSを勝利しただけでなくデビュー2戦目となった今年2月のホーリーブルSでのちのフロリダダービー馬タッパンストリートを抑え込んで勝利しているところが評価できるポイント。
レースではタッパンストリートを向こう正面からガッチリマーク。後ろの位置を取りお互いスリーワイドと外目を回りながらも、3着以下に大差をつけて2頭の追い比べに。確かにタッパンストリートが先に抜け出したことで本馬は目標にしやすかった部分は否めないが、それでもタッパンストリートに外から合わせにかかって競り勝った能力は評価できると思う。
最初からポジションが取れるタイプの馬ではないので展開の助けや進路が開くかという問題はあるが、能力は最上位クラスの1頭だと思う。
△ルクソールカフェ
日本馬の2頭の中で馬券内が期待できるのはこちらかなと予想する。
確かに、UAEダービーを勝利したアドマイヤデイトナも魅力的だが、そのアドマイヤデイトナをヒヤシンスSで完封しているルクソールカフェの方が優勢だと考える。アドマイヤデイトナはこのレースで4着のあとにUAEダービーを勝利している。余談だがルクソールカフェが勝ち上がった未勝利戦の2着馬はアドマイヤデイトナで今回で3度目の直接対決。
ヒヤシンスSは前が横に4頭〜5頭と広がるレースで、ワンターンのレースとはいえフォーワイドからファイブワイド外を回り続けたルクソールカフェにはしんどい展開。
ルクソールカフェより前につけていた4頭が直線早々に馬群に沈んでいき、2着馬は後ろに控えていたプロミストジーンが強襲してきたような差し有利にも見える展開。前目5番手追走から凌ぎ切って勝利したこの馬のポテンシャルは相当なものがあると思う。
また、ヒヤシンスSを含みこれまで日本国内のダートレースで最も芝的なスピードが求められる東京マイルのダートレースで2勝している他、中山1800mという先行力とタフさが求められる舞台でも安定した成績を残しており、スピードもタフネスもある総合力の高い馬だと評価できる。
アメリカ競馬で能力を発揮するにはこの芝的なスピード能力が必要だが、本馬はそれを持っていることを戦績がすでに示している。先行力があり粘り強い競馬ができるのもこの舞台には合いそう。
父アメリカンファラオは元々北米馬で、血統的な裏付けもあり前走の伏竜Sから継続でモレイラ騎手が乗るのも心強い。雷神の神騎乗に期待したい。余談だが伏竜Sは現地観戦しており、パドックを見た時からこれは3歳馬離れした馬だなと感じていたので、その直感も信じたいところ。
☆パブリッシャー
アーカンソーダービー2着馬のパブリッシャーを取り上げる、サンドマンと直近3度対戦して全て破れているのだが、前走のアーカンソーダービーについてはサンドマンが直線でヨレたことで進路が阻まれ減速せねばならず、仕方なかった面もある。
また、サンドマンはレースぶりを見ていると1800mがギリギリといった印象を受け距離が伸びた時にひょっとしたらこの関係性が逆転するのではないか?と私は予想している。
アーカンソーダービーは特筆すべきタイムではなく、今年はどうかな?と思う反面、普段であればフロリダダービーに並んで成績がいいローテーションなので、オッズの旨みも考えて狙うならこちらかなと思います。あとはサンドマンは17番ゲートに入ったというオカルト的な部分も少々加味してみました(笑)
☆イーストアベニュー
ピンパー要素の強い馬ですが、ハマった時に一発馬券内に残す可能性がありそうだということで、穴馬候補としてイーストアベニューを取り上げる。
この馬は前走ブルーグラスS組で、バーナムスクエアの超僅差の2着だった。
イーストアベニューは前に行ける逃げ馬。今回有力馬が中団からの馬が多いことから、逃げ馬のどの馬かが3着以内に残すのではないかと考えておりそれがこの馬になる可能性もあると思う。
特に前走ブルーグラスSの2着だけでなく、ブリーダーズフューチュリティ(G1)では単騎逃げから直線でグングン加速して後続に1秒差近くの差をつけて圧勝しており、自分のペースに持ち込むと強いタイプ。
前がごちゃごちゃしたら大敗する可能性もあり、まさにピンパーな馬ではあるが、シチズンブルと本馬、そしてこの後紹介するロドリゲスあたりが前に行くと予想しているのでこの中からどれかは残すのではないかと考えている。
☆ロドリゲス
前走ウッドメモリアルSを逃げて勝利した馬。
このウッドメモリアルSの勝ち時計が1分48秒で、例年1分50〜51秒決着なことを考えると時計は2秒程度早く、例年よりハイレベルだったと言える。
これまでの戦績を見るとシチズンブルやジャーナリズムに負けておりこの2頭相手だと厳しいかもな?と思う反面、未勝利戦ではサンタアニタダービー2着馬バエザを抑えて勝利しており、ここでも馬圏内に来る可能性はあるかもしれないと思った。
印をつけなかった馬たち
ネオエクオス
前走フロリダダービー3着馬だが勝ち馬から0.7秒差とやや力の差を見せられた印象。またその前のG2レースでもソヴリンティに0.5秒差の3着に敗戦しており、この辺りのメンバーと比べると一枚足りない印象。内枠を活かして立ち回れるかどうか。
ファイナルギャンビット
2連勝でここに臨むが、前走時計はいいもののAWレースなのでどこまで評価できるか…。主要路線組と比べると未知の存在で対戦歴がないという怖さはあるもののここまでは拾いにくい。
アメリカンプロミス
重賞で結果は出せていないが、未勝利戦でパブリッシャーに勝利していることと前走のタイムが強烈に速いので怖さはある。1発警戒で紐荒れを狙うのも一考か。
アドマイヤデイトナ
UAEダービー勝ち馬で面白い存在だとは思う。ただルクソールカフェには未勝利戦の時わずかに先着し勝利しているがヒヤシンスSでは完敗しており個人的にはルクソールカフェを重視したい。日本の想定オッズでは旨みがなさすぎるため今回は印を回さず。海外オッズくらいで買えるのであれば…。
グランデ
前走ウッドメモリアルSでロドリゲスとの力関係は示されたような気もする。ただウッドメモリアルS自体の時計が早かったので例年と比べるとこの馬も時計も評価できる水準にはある。これまでケンタッキーダービーで実績のないウッドメモリアルS組をどこまで評価するかで扱いが変わってきそうな1頭。
フライングモホーク
前走AW,その前は芝レースを使っており流石にこのローテでケンタッキーダービーが取れるのか…?と言われると客観的には厳しい気もする。
ディスタスティック
一定の複勝圏内率を誇るルイジアナダービー勝ち馬ではあるが、これまでの対戦成績を見るとコールバトルやソヴリンティなどに破れており、力関係的に上位かと言われると戦績ほどの能力ではないのではないか?という気もする。
レンダージャッジメント
バーナムスクエアやアメリカンプロセスなど今回出走する馬たちに直接対決で複数回負けており、条件戦ではいいがハイレベルレースでは一枚足りない印象。
コールバトル
これまでの戦績を見ると印をつけなかった馬の中では実績馬といえるが、前走アーカンソーダービーで3着とはいえ1.2秒負けているのは気になる。
サンドマン
アーカンソーダービー馬。よくいえばヨレながらも勝ったといえるし、悪くいえば1800mでいっぱいになっていたような気もする。海外オッズでは人気になりそうなので思い切って印から外したが、日本プールで意外と人気しないのであれば拾っておいてもいい1頭だと思う。後は外枠魔の17番ゲートを克服できるかどうか。
チャンクオブコールド
ルイジアナダービー2着馬だが外枠を引いたという点に加えて、ルイジアナダービー組自体を今回はそこまで評価していないので、印からは外した。
オーウェンオールマイティ
タンパベイダービー馬ではあるが、その後のブルーグラスSで6着としっかり負けており、ブルーグラスS組の上位馬から評価するのが妥当かと考えた。
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