
今回は日本で馬券発売があるアイリッシュチャンピオンステークス2025予想記事を掲載していきます。
当日は重馬場が予想されますので馬場は悪い想定で予想をしていきたいと思います。当日は24時〜同時視聴配信もYOUTUBEで行いますのでぜひ遊びに来てください
アイリッシュチャンピオンステークス基本情報
アイリッシュチャンピオンステークス(G1)
2025年9月14日 (日) 01:30[現地時間 2025年9月13日 (土) 17:30]
アイルランド レパーズタウン競馬場
芝左2000m 3歳以上
負担重量:4歳以上=牡・セン馬 61kg、牝馬 60kg 3歳=牡・セン馬 58.5kg、牝馬 57kg
賞金総額:125万ユーロ(約2億1250万円)
1着賞金:72万5000ユーロ(約1億2325万円)
過去レース傾向
レパーズタウン競馬場をぐるっと半周、ワンターンのようなコース形状で回ってくる競馬で、上り坂の区間が多いコース。
スタートからしばらくはくだって登ってという形で、最後の4角途中あたりから直線にかけて上り坂が続くようなコース形状。高低差は最大13~15mほどと言われており、さすが欧州の自然の地形を生かした競馬場といったところ。
日本にはここまでの高低差を擁する競馬場は当然存在せず、未知の領域となると思います。
ただ、英国で最もフラットでスピードが出やすいと言われているサンダウン競馬場をベースに作られたのがこの、レパーズタウン競馬場。
実際に過去ローテで圧倒的な勝率を誇るのがサンダウン競馬場で行われる前走英インターナショナルS組。近10年で5勝、2着3回と連対率は圧倒的です。
高低差はあるものの、この舞台でも欧州の中ではスピード能力に秀でた馬が勝ち星を上げていることが見て取れます。
例えば2023年の勝ち馬オーギュストロダンはBCターフでの勝利がありアメリカの平坦コースのスピード馬場に対応してみせました。
2022年の勝ち馬ルクセンブルクはその後香港カップで2着と好走。その前の勝ち馬セントマークバシリカの前走はスピード馬場と言われるサンダウン競馬場で行われたエクリプスSで、これを勝利しています。
このように出走時は明らかになっていなかった馬もいるものの、その後の戦績を見ると平坦なスピード馬場で実績を残している馬ばかりが勝ち馬となっており、欧州的なスタミナがいらないというわけではもちろんないですが、しっかりスピード能力に秀でた馬を上位評価していきたいところです。
そのため、日本馬が挑む舞台としてはベストではないと思いますが悪くはない、というところでしょうか。
実際2019年に挑戦したディアドラは4着、2024年に挑戦したシンエンペラーは3着でした。
また、Aオブライエン厩舎が驚異的な勝率を誇っており、近10年で5勝。他はイギリス馬が中心でフランス馬は苦戦傾向です。
注意すべきは、馬場状態。愛チャンピオンSは馬場状態によって時計が大きく変わる傾向があります。
2024年はタイム的には早い年でしたので日本馬のシンエンペラーには力を発揮しやすい舞台だったと思います。馬場が悪化すると+10秒ほど勝ち時計は遅くなりかなりヘビーな馬場が出現します。良馬場なら2分2秒〜3秒程度、重馬場だと2分10秒以上かかることもあります。
今年の天候状態や馬場状態には要注目です。
スタートからコーナーまで距離がある上に出走頭数も少ないので、枠の有利不利はそこまでないと考えています。
3〜5歳馬が中心で6歳以上は割引が必要です。最も勝率と馬券内率が高いのは3歳馬で、牝馬は出走頭数が少ないが馬券内率は牡馬よりも良く、侮れない存在です。
前走ローテでは
英インターナショナルステークス(英・G1)(4 2 1)
ギヨームドルナノ賞(仏・G2) (2 0 1)
キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークス(英・G1) (1 2 1)
ロイヤルホイップステークス(愛・G3) (1 1 2)
ヨークシャーオークス(英・G1) (1 1 0)
エクリプスステークス(英・G1) (1 0 1)
となっており、基本は英インターナショナルS組が優秀ですが、それ以外も上記レースから向かってくる馬は要注意です。
2024年
着順 | 馬番 | 馬名 | 齢 | 重量 | 騎手 | タイム 着差 | 調教師 | ゲート番 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 5 | エコノミクス | 3 | 58.5 | T.マーカンド | 2:03:20 | W.ハガス | 8 |
2 | 1 | オーギュストロダン | 4 | 61 | R.ムーア | クビ | A.オブライエン | 4 |
3 | 8 | シンエンペラー | 3 | 58.5 | 坂井瑠星 | 3/4 | 矢作芳人 | 3 |
4 | 7 | ロスアンゼルス | 3 | 58.5 | D.マクモナグル | アタマ | A.オブライエン | 5 |
5 | 6 | ゴーストライター | 3 | 58.5 | R.キングスコート | 3/4 | C.コックス | 2 |
外目を通ったエコノミクスが直線早めに抜け出して押し切って勝利。
2着のオーギュストロダン(前年優勝)と3着のシンエンペラーは後ろからの競馬で前後ろそこまで傾向を感じるレースではなかった。シンエンペラーは直線進路がなく、前が壁になる時間もあったためスムーズに抜け出せなかったのも痛かったか?ただここがスムーズでも勝利までは届かなかった気もする。
やはり3歳馬が強いレースだった。
2023年
着順 | 馬名 | 性 | 齢 | 重量 | 騎手 | タイム 着差 | 調教師 | ゲート番 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | オーギュストロダン | 牡 | 3 | 58.5 | R.ムーア | 2:02:68 | A.オブライエン | 2 |
2 | ルクセンブルク | 牡 | 4 | 61 | S.ヘファナン | 1/2 | A.オブライエン | 4 |
3 | ナシュワ | 牝 | 4 | 60 | H.ドイル | 短アタマ | J&T.ゴスデン | 6 |
4 | キングオブスティール | 牡 | 3 | 58.5 | K.ストット | 1/2 | R.ヴェリアン | 5 |
5 | アルフレイラ | 牡 | 4 | 61 | J.クローリー | 2 1/4 | O.バローズ | 7 |
前目で競馬したオーギュストロダンがじわじわと伸びて勝利。2着のルクセンブルクも前での競馬。
3着のナシュワは後方からの競馬で差しも届くし前目も残れるというレースだった。
斤量差を考えると僅差の2着だったルクセンブルクはかなり良いパフォーマンスを発揮していたと言える。
2022年
着順 | 馬名 | 性 | 齢 | 重量 | 騎手 | タイム 着差 | 調教師 | ゲート番 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | ルクセンブルク | 牡 | 3 | 58.5 | R.ムーア | 2:12:10 | A.オブライエン | 6 |
2 | オネスト | 牡 | 3 | 58.5 | S.パスキエ | 1/2 | F.シャペ | 4 |
3 | ヴァデニ | 牡 | 3 | 58.5 | C.スミヨン | 1 1/4 | JC.ルジェ | 2 |
4 | ミシュリフ | 牡 | 5 | 61 | C.キーン | 3/4 | J&T.ゴスデン | 5 |
5 | ストーンエイジ | 牡 | 3 | 58.5 | S.ヘファナン | クビ | A.オブライエン | 1 |
中団に控えたルクセンブルクが直線で差し切って勝利。
4角出口あたりからペースアップしたように見え、直線は隊列がぎゅっと凝縮して迎えた形になっていて、少頭数でもあったためポジショニングの差は少なかったように感じた。
2021年
着順 | 馬名 | 性 | 齢 | 重量 | 騎手 | タイム 着差 | 調教師 | ゲート番 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | セントマークスバシリカ | 牡 | 3 | 58.5 | R.ムーア | 2:11:19 | A.オブライエン | 4 |
2 | タルナワ | 牝 | 5 | 60 | C.キーン | 3/4 | D.ウェルド | 2 |
3 | ポエティックフレア | 牡 | 3 | 58.5 | K.マニング | ハナ | J.ボルジャー | 1 |
4 | パトリックサースフィールド | セ | 5 | 61 | D.マクドノー | 7 1/2 | J.オブライエン | 3 |
4頭立て。直線外目に持ち出したセントマークバシリカが差し切って勝利。
近3年は3歳馬が3連勝と強い印象。斤量が軽い影響も大きいか?
印
◎ドラクロワ
○アンマート
▲ホワイトバーチ
△ホタツェル
☆ザーラン
注シンエンペラー
注目馬解説
◎ドラクロワ
成績がいい3歳馬勢の中から、芝2000m前後の欧州トップ馬ドラクロワを本命とします。
最も成績がいい英インターナショナルS組というのもプラスですし、レパーズタウン競馬場2000mの実績があるのも魅力です。
これまで連対を外したのは英ダービーのみ。このレースは唯一の2400mのレースで距離が長かったことやアップダウンの非常に激しいエプソム競馬場(高低差42m)だったことを考えれば、度外視できるレースだと思いますし、流石に特殊な条件だったと言えると思います。
エクリプスSでは4歳馬のオンブズマンを斤量差が大きかったとはいえ撃破しており、前走は逆襲を許してしてしまったものの、オンブズマンと勝ち負けを演じられるということは古馬にも通用するということを示していると思います。
また、エクリプスSはサンダウン競馬場と比較的フラットで紛れの少ない舞台で、ここで好走できているのはエプソム競馬場で沈んでいることより重視すべきだと私は考えています。
これまでレパーズタウン競馬場のG3レースではありますが稍重馬場での勝利もあり、少しくらいの馬場悪化なら大丈夫だと思いますが、今回天気予報的に馬場が重くなる可能性があり、そうなった場合どこまで対応できるかが本馬の鍵になりそうです。
後述しますが重馬場だった2歳戦のフューチャリティトロフィーで今回☆評価としているホタツェルに惜敗している点も気になります。
本来ならスピードを求められる舞台なので父Dubawiとスピード血統かつエクリプスSで2分5秒台決着のレースを勝利しているところなどからこのレース適性はあると考えたのですが…。
あとはどれだけレース時点で馬場が悪化しているかだと思います。稍重くらいで耐えてくれるといいのですが。
○アンマート
ここ3戦の実績の安定感と重馬場適性を考えたらこの馬を評価しないわけにはいかないですよね。
英チャンピオンSではカランダガンをかわしての勝利。
高低差が大きいアスコット競馬場ではありますが重馬場開催でこのメンバー相手に勝ち切っているのは高く評価できるポイントだと思います。
前走と前前走はいずれも2着ですが、ロスアンゼルスの0.1秒差、オンブズマンの0.3秒差と名だたるメンバー相手に善戦しており非常に優秀な成績と言えそうです。
オンブズマンを尺度に考えるとドラクロワとの差はそこまでないといえますし、馬場適性もありそうなのでドラクロワよりひょっとしたら軸馬向きの1頭かもしれませんね?
▲ホワイトバーチ
去年のタタソールズGCでオーギュストロダンを下して勝利している馬です。
今年は0.3秒差の4着となっていますが、去年と今年では馬場が違い、去年は稍重で時計がかかる馬場、今年は良馬場でスピード馬場でした。
これまでの戦績を見ても重馬場や不良馬場で結果を出しているタイプの馬で今年もし重馬場で時計がかかる馬場になるのであれば本馬が活躍するパターンは想像できるかなと思います。
これまでの戦績を見ると安定感がありますし、馬場が重くなればチャンスがあると思います。逆に雨が降らず良馬場の時計が早いスピード馬場であれば割引が必要かなという気もします。
△ホタツェル
2歳戦のレースではありますが重馬場と今回の馬場と近い舞台でドラクロワにG1フューチャリティTで壮絶な叩き合いの末わずかながらではありますが、勝利しているところが大きく評価できるポイントだと思っています。後続は大きく離していますしね。
エクリプスSでは5着となっていますが、勝ち馬のドラクロワとは0.6秒差と大きく負けているわけではありません。
前走のサラトガダービーでも4着と馬券内は外していますが勝ち馬とは0.2秒差と大きく離されていませんし、一発馬券内はあり得るんじゃないかと思います。
これまで1400〜マイルレースが基本となっており、2000m前後に伸ばしてきたのはここ2戦。2000mがベストかはわかりませんが、前走と前前走で負けてはいるものの大きく離されてはおらず3戦目でフィットしてくる可能性もありそうです。
この舞台で好走傾向にある3歳馬で斤量も軽いですし人気薄の中では最も面白い馬なのではないかと思います。
☆ザーラン
底を見せていないタイプの3歳馬です。
距離は2400mですがレパーズタウン競馬場での勝利歴もありますし、これまで戦ってきたメンバーを考えると一線級の馬たちと比べるとやや小粒ではありますが、3歳馬で斤量が軽い部分のアドバンテージもあるため相手ではおさえておきたいです。
ただ、日本でも海外でも、こういった底を見せていないタイプの若馬は過剰人気になりやすく、実際の能力値を考えるとオッズ的には旨みはあまりない気もします。
穴シンエンペラー
去年の実績馬ではありますし、良馬場で普通に走ればここでも馬券内は十分あるかなと思っているのですが、馬場が重くなると話は別かなという気もします。
去年は進路がない中での僅差の3着と素晴らしいパフォーマンスを見せましたが、時計も早く日本馬にとっては力を出しやすい馬場状態だったと思いますし、当時は3歳馬だったので斤量の有利もありました。今回は4歳なので61kgを背負わなければなりません。
日本がヨーロッパやオーストラリアなど比較的水はけが悪い競馬場で馬場が悪化した時に重い斤量を背負って好走できるケースは極めて稀であり、基本的には良馬場の硬い馬場を好みますので、いくら欧州血統馬のシンエンペラーとはいえ馬場が悪くなれば過剰人気と考えざるを得ないのかなと思います。
実際、重馬場だった凱旋門賞ではシンエンペラーも結果を出せませんでしたし、思ったより馬場が悪化せず時計が早いパターンだった場合は評価をあげてもいいかなと思いますが、予想通り重馬場でタフな馬場が出現していたら軽視するのが馬券期待値的にはいいかもしれないと考えています。

現役地方&海外馬主・競馬ライター
登録者5000人超え&累計再生250万回超えの一口馬主YouTuber。豪州競馬会員制コミュニティJJ Racing Club 共同代表。社会人1年目から一口馬主を始め、キャロット・シルク・ノルマン・ロード・DMMバヌーシーの5クラブに入会。地方個人共有とRSS や中條厩舎の豪州共有に加え北米MRHでマイクロシェアを行う。血統スタッツや馬体・歩様を重視していて代表馬はトゥルーフェアリー、ロードヴァレンチ、ミスティックロア等。
—最近の私––
Bluetoothでスマホと接続可能なスピーカー。重低音がとても強調されるので洋楽やアップテンポな曲が好きな私のお気に入り。防水機能つきなのでお風呂に持ち込んで音楽を聴きながら本を読むのが毎日の楽しみ。
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