【入門編】現役馬主が解説!オーストラリアで馬主になるには?よくある質問に一挙回答! byジェイ

ジェイ
ジェイ
どうも、ジェイです。
今回は最近バブル状態になりつつあるオーストラリア馬主について取り上げていきたいと思います。
よろしくお願いします。

オーストラリア馬主としての私

私は日本人の川上代表、森氏、市川氏の3名が行うRisingSunSyndicate発足と同時にオーストラリア共有馬主を始めました。

ケガにより志半ばで引退してしまいましたが、RSSの第一号募集馬セントロイドという凱旋門賞馬エネイブルの半弟のシェアを共有したのが私のオーストラリア馬主スタートのきっかけです。

今ではRSSは人気募集馬は抽選により共有が叶わないほどの人気シンジケートとなっていますが、第1号会員で当時オーストラリア馬主について発信する人がまばらだった頃から知る私からすると「よくぞここまで栄えたなあ」と少し感慨深く目を細めたくなるような日々です。

それから、現在は中條調教師率いるJAPANOZでも共有馬を持ち、RSSとのコラボで昨年3月にはチームジェイという有志メンバーとともにサザンクレセント(2歳・デビュー前育成中)今年1月には中條調教師と立ち上げたオンラインサロンJJ Racing Clubのメンバーらとともにセリに参加し、モアナ(1歳)を落札しました。

一般人でありながら2度もセリの下見から落札まで関わらせていただき、大変ありがたい限りです。

2頭とも多くの仲間たちや視聴者さん、読者さんなどが共有してくれていますので、なんとか活躍してもらいたいなと願っています。
現在これらの落札馬以外にもRSSでリッチシャンパン(3歳未勝利)とJAPANOZのトゥルーフェアリー(3歳1勝)を共有しています。

リッチシャンパンは気性面で苦労していますが、ブリンカー着用で良化しそうな雰囲気。

トゥルーフェアリーは上手く進めば、オークス出走が叶うかもしれず実際に出走登録も行っているため、大舞台での活躍を期待しています。

オーストラリア馬主Q&A

さて、最近はありがたいことに私の元にオーストラリア馬主について相談に来られる方がちらほらいらっしゃいます。

そこで、皆さんのよくあるご質問にまとめてこちらの記事で回答することで、これからオーストラリア馬主を始められる方の疑問が少しでも解消すればいいなと思い、Q&Aを設置してみました。

この記事を読んでも疑問がありましたら、お気軽にジェイのX(@j_keibayoutube2)までお問い合わせください。可能な限り誠意をもって回答させていただきます。

Qオーストラリア馬主には誰でもなれるの?

正式な馬主登録をするとなると、所得要件が厳しいのではないか?共有とはいえ、相当なお金が必要なのではないか?と思われるかもしれませんが、結論から申し上げるとそんなことはありません。

犯罪歴などがなければ原則誰でもなることができ、競走馬ごとに登録を行う形ですので、日本の地方馬主や中央馬主とは少し仕組みが違います。

シンジケートでも調教師からの直接共有でも、書類を記入して送れば登録は代行して行ってくれますので、そこまで難しい手続きや日本のように様々な書類を役所に行って集める必要はありません。

それでも正式な馬主資格保有者ですので、厩舎に馬の見学に行くことや、レースの時に馬主エリアに入ることなどが可能になります。

なかなか距離が遠いので現地に気軽に行けるわけではありませんが、現地に行けたら日本の一口馬主とは全く違う、正式なオーナーとしてのサービスを受けることができます。

日本人調教師や日本人シンジケートから購入する場合は英語ができなくても、レポートなどは日本語で送られてくるため大きな問題はないかと思います。

Qオーストラリア馬主はどこで始められるの?

オーストラリア馬主を始める時、1頭自分で落札して自分で所有する馬でスタートする場合と、シェアを購入する、日本のオーナーズのような形で始める形式があるかと思います。

1頭自分で購入する場合は、直接調教師に連絡し購入の打ち合わせを行うことになるかと思いますし、RSSは1頭持ちのオーナーのセリの補助事業も行っています。

オーナーズのように、募集馬の中からシェアを共有する馬を選ぶタイプの場合は、RSSなどのシンジケートから購入するパターンと調教師から直接購入するパターンに大別されます。

概ね最小口数は2.5%~5%に設定されていることが多いです。これは日本でいう1/20口~1/40口となります。

日本人が行っているもの以外にも、現地のシンジケートや現地の調教師が直接シェアをHP等で募集している場合もあるので、英語に自信のある方は直接このあたりも見てみるのも面白いかもしれません。

Qお金はどのくらいかかるの?

元の馬代金はどの馬を持つかによりますが、私がシェアを持っている馬だと一番安い馬で1口(2.5%)3.5万円ほどのリアルスティール産駒、トゥルーフェアリーがいます。

RSSでの共有馬はおおむね1口(2.5%)あたり10~20万円ほどの馬代です。

募集馬の中にはもっと高い馬もいます。

維持費に関してはRSSはマネジメント料込みで(いわゆる会費)2.5%あたり月1.2~1.5万円ほどで固定になり、固定維持費は所属厩舎により金額が異なります。

JAPANOZの場合は休養中は月4000円ほど、入厩中は1.2万円ほどです。

どちらでも、入厩中は日本の大井競馬場と同等程度の維持費かと思います。

中央競馬だと月に預託料70万円前後ですから、それに比べるとかなりお安くなっています。

豪州の一流厩舎であるクリス・ウォラー厩舎などだとこの日本の中央にも匹敵するような預託料だそうなのですが、カントリーの競馬場に拠点を置く調教師の場合、日本の中央よりはかなり安価な維持費になります。

このほか高額な登録料が必要なレースや手術、遠征費などが別途かかる可能性があります。

そのような追加負担が生じる可能性がある場合には、オーナーに意向を求められることが一般的です。このほか引退時期や去勢するかどうかの決断などについても、意見を求められることがあります。

カントリー競馬場の所属であっても、日本のJRAとNARのような制度上の垣根はなく、力のある馬であればメトロのレースにも挑戦することができます。

Qレース賞金はどのくらいなの?

オーストラリアではカントリー<プロヴィンシャル<メトロという順番でレベルが高くなり、賞金も高くなる傾向があります。

ヴィクトリア州の場合はプロヴィンシャルはありません。

カントリー競馬の一般的な未勝利戦ですと、1着賞金は140万円~となります。

1着140万円程度のレースですと大体総賞金270万円ですね、日本の南関東くらいの賞金水準かと思います。

日本でいうところの中央競馬に相当するメトロ競馬の場合は、未勝利戦で総賞金500万円~になります。

重賞レースや大レースでは1着賞金が5000万円以上、中には1億円を超えるようなレースもあります。

注意点としては、ケガの見舞金や出走手当など、日本の地方競馬や中央競馬では当たり前に与えられる手当がほとんどないので、実力がない馬でも地方競馬のようにとりあえず数つかって維持費だけはペイするという運用はしにくいです。

日本のように未勝利戦のタイムリミットがないので心理的余裕はあるのですが、金銭的な部分ではしっかりとレースで勝ち負けできる馬を選べないと日本よりシビアな結果となります。

ちなみに賞金は州により若干異なりますが概ね8割が馬主の取り分となり、日本で私は他の一口馬主と同様に雑所得換算で確定申告しています。

Q賞金の振り込みや維持費の支払いはどうやってやるの?

支払は国際送金システムWiseに登録すると、手数料負担を最小限に送金をすることができますので、私が参加しているRSSやJAPANOZで推奨されています。

Wise登録方法はこちらから

しかし、登録がめんどくさいという方は日本のクレジットカードでも登録することが可能で、これはネットショッピングをする時と同じ要領で登録することが可能です。

賞金についてはプールしてもらい、維持費などの支払いと相殺してもらうことも可能ですし、まとめて日本の口座に送金してもらうことも可能です。

手数料がもったいないのでまとめて送金してもらうシステムが、お得かもしれません。

オーストラリアに口座を作らなければいけないというわけではないのでご安心ください。

Qジェイが参加しているRSSとJAPANOZの特徴を教えて?

RSS

RSSはVIC州を拠点としています。

元騎手や調教助手の日本人ホースマン3人が徹底的に下見をし、納得のいく馬を落札しているので募集馬の馬質は高く、どの落札馬を見ても素晴らしい歩様や馬体をしている印象です。

概ね募集馬は1口(2.5%)10万円~40万円ほど。

調教師はアーロン・パーセル、マット・クマーニ、ヘンリー・ドワイヤーが中心ですが、RSSメンバーの市川氏が働いている一流厩舎クリス・ウォラー所属予定馬の特別募集馬もラインナップされていましたね。
月の維持費は固定となっていて、所属先厩舎によって1.2~1.5万円ほどと値段が異なります。

口数を多く持つと維持費は割引になるので、大口で持つほど維持費負担は割安になります。

募集馬はセリで落札した新馬に加えて、日本からの現役馬の輸入馬、過去にはセントロイドのような欧州からの輸入馬もいました。

現在コンスタントに募集されているのは、新馬と日本からの移籍馬です。

戦績を見ると、特にマイネルレガシーやニシノクレセントなど日本からの移籍馬の活躍が顕著です。

更新頻度も高く、内容も充実しているのでサービスへの満足度は高いです。

厩舎にもよりますが、例えば発信に力を入れているマットクマーニ調教師やヘンリードワイヤー調教師だと文字での更新だけでなく写真や動画での更新も豊富です。

一口馬主の人気クラブであるシルクやキャロットよりは更新の質はいいと思います。

交流会として年に1回は東京や大阪でのオフ会も行われています。

須田さんとのコラボ募集馬も多く、特にコラボ募集馬は人気になりやすいので抽選になっていることもチラホラ。

人気シンジケートになりつつあるので、ニュースレターに登録したり、SNSをフォローしたりしてセリの時期は募集馬情報を随時チェックしたほうがいいかもしれません。

紹介制度によりボーナスクレジットがもらえるので、新規入会を検討中の方はぜひ私のX(@j_keibayoutube2)のDMまでご相談いただけますと幸いです。

JAPANOZ

JAPANOZは元馬術選手の中條調教師が代表を務め、NSW州を拠点としています。

バラナ競馬場を拠点としていて、クイーンズランド州も近いため、クイーンズランド州への遠征も多いです。

調教師からの直接共有スタイルになるため、更新メールは中條調教師から直接届く形になります。

マネジメント料はなく、維持費は毎月実費精算。

1口(2.5%)あたり月に育成中や休養中は4000円程度、入厩中は1.2万円程度です。

馬代金はオンラインセール馬だと1口(2.5%)で2~3万円ととても安価な馬もいますし、セリ落札馬は1口10万円程度の馬もいます。

JJ Racing Clubコラボ落札馬のモアナは、JAPANOZで1口11万円程度での募集でした。

このモアナでもJAPANOZ募集馬では高額な方で、比較的安価な馬のラインナップが多いのが特徴と言えます。

更新頻度は多く、写真や動画の更新も頻繁にあります。

更新内容はマネジメント料があるRSSにはさすがに劣りますが、更新が不十分だという声は聞いたことがありませんし、私自身もサービスには満足しています。

共有馬が勝利した際には国際郵便で勝ち馬写真のポストカードも送ってくださいますし、オーナー1人1人のことを考えて努力されている様子は伝わってきます。

厩舎所属馬は安価な馬が多いですが、その中からでもメトロに挑戦する馬や、維持費込みで募集額を回収するような馬も出ていて、中條氏は安価な馬の中から活躍する原石を見つけるのが上手い調教師だと思っています。

私が共有しているトゥルーフェアリーも維持費込みの回収はまだですが、馬代はすでに回収しています。

厩舎近くに川があり、ボートを使って水泳を行い、馬のコンディションを整えているところもこの厩舎の特徴です。


ジェイ

現役地方&海外馬主・競馬ライター

登録者5000人超え&累計再生250万回超えの一口馬主YouTuber。豪州競馬会員制コミュニティJJ Racing Club 共同代表。社会人1年目から一口馬主を始め、キャロット・シルク・ノルマン・ロード・DMMバヌーシーの5クラブに入会。地方個人共有とRSS や中條厩舎の豪州共有に加え北米MRHでマイクロシェアを行う。血統スタッツや馬体・歩様を重視していて代表馬はトゥルーフェアリー、ロードヴァレンチ、ミスティックロア等。

—最近の私–

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Bluetoothでスマホと接続可能なスピーカー。重低音がとても強調されるので洋楽やアップテンポな曲が好きな私のお気に入り。防水機能つきなのでお風呂に持ち込んで音楽を聴きながら本を読むのが毎日の楽しみ。


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