
今回は日本で馬券発売と中継が行われる香港チャンピオンズデー2025の中から、香港チャンピオンズマイルの予想記事を投稿していきます、よろしくお願いします。昨年のレースでは、単勝60倍の人気薄だったレッドライオンを推奨し見事2着に入りました。当日はYouTubeチャンネルで同時視聴配信も行います。ぜひ遊びにきてください。
ミスターブライトサイドの写真提供はDaesoo HAN 氏です、ありがとうございます。
レース概要
香港チャンピオンズマイル(G1)
2025年4月27日 (日) 17:00[現地時間 2025年4月27日 (日) 16:00]
香港 シャティン競馬場
芝右1600m 3歳以上
負担重量:4歳以上=牡・セン馬 57kg、牝馬 55.5kg 南半球産3歳=牡・セン馬 55kg、牝馬 53kg 北半球産3歳=牡・セン馬 52kg、牝馬 50.5kg
賞金総額:2400万香港ドル(約4億5600万円)
1着賞金:1344万香港ドル(約2億5536万円)
※1香港ドル=19円で換算
香港チャンピオンズマイルは香港チャンピオンズデーにシャティン競馬場で行われる芝1600mのレースです。最後の直線は430mと十分な距離があり、差しも決まるレースです。
香港勢が圧倒的に優勢なレースで、過去10年で海外馬はわずか1勝。
実は3着以内の馬券内にきたのもこの1頭のみ。それが2016年に勝利した日本馬モーリスになります。
フラットで中東の配合に近い芝なので、洋芝の中では日本馬も力を発揮しやすく、札幌函館と同じくらいだと話す関係者もいます。
特に香港馬は産地がオセアニアが中心なので短距離馬が強く、スプリント〜マイル路線は非常に充実しており、海外遠征馬たちは苦戦傾向。馬券は地元馬優先で考えるのが定石かと思います。
今年は天気予報を見ると降雨がありそうで、馬場が悪くなる可能性があります。道悪適性も加味したいところです。
枠的には、やや内枠有利の傾向がありますが、外が極端に不利というわけではないです。
年齢的には5歳馬〜6歳馬が最も勝率や複勝率が高く4歳馬はやや苦戦傾向です。
ローテ的には出走頭数が多いので当たり前と言えばそうなのですが、馬券内率が最も高いのは同舞台での前哨戦となるチェアマンズトロフィー(香・G2)組が圧倒的な成績を残しています。
ついで香港ゴールドカップ(香・G1)や香港マイル(香・G1)組が優秀な成績となっています。この辺りの路線からの出走馬の地元馬を中心に考えていきたいところです。
過去レース傾向
2024年
逃げた人気薄のビューティーエターナルが勝利、人気薄のレッドライオンも2着と波乱傾向のレース。前が止まらない展開で差しは全く決まりませんでした。稍重馬場で今年も似たような馬場になる可能性が高く、前に行ける馬を重視したいなと思うレースです。ゴールデンシックスティの4連覇が期待されましたが4着と馬券外に敗れるレースとなりました。
2023年
中団より前な馬が上位独占、2着のビューティージョイが唯一中団あたりからのスパートになったが他は前目で競馬していた。
4着ヴォイッジバブルは早めに仕掛けてしまい脚が上がったか?4角手応えはよく見えたが外を回したこともあり、思ったより直線伸びなかった。
2022
逃げ馬と3番手が連対、3着にはシンガリ追走だった人気薄のエクセレントプロポーズが4角から外捲り気味に押し上げていった。
後ろからも届くが早めにスパート必要か?今回もどちらかというと前が有力な印象。
2021
この年は6頭立てと極端に少頭数のため、参考外ではあるが馬券内の3頭は道中後ろに控えた3頭。
とはいえ先頭との距離はそこまでなかったので多頭数であれば中団あたりだったか?
予想の方向性
良馬場〜稍重馬場での開催を見てもいずれもインが使えているため前の馬が有利な印象を受ける。
だが差しが全く馬券内に届かないわけではないので過度な割引は不要。
現時点では降雨予報となっているので馬場がある程度悪化する去年と似た馬場になるという想定で予想を考える。また去年は時計がかかり1分34秒台だったが例年は1分33秒台決着が多いことからこのあたりの時計をもっているかも地元条件戦馬は要チェックです。
印
◎ミスターブライトサイド
○ヴォイッジバブル
▲ビューティーエターナル
△ギャラクシーパッチ
△レッドライオン
☆ガイアフォース
☆チェンチェングローリー
注マイウィッシュ
注目馬解説
◎ミスターブライトサイド

ライダーの表情からも自信を感じるミスターブライトサイド 写真提供:Daesoo HAN 氏
内枠先行馬が有利だという舞台と雨により馬場が少しヘビーになる可能性を考えて本命はオーストラリアからの遠征馬ミスターブライトサイドとします。
前走オールスターマイルでは2番手外目を追走し前を行く馬を飲み込み勝利かと思われましたが、外から後続の馬が上がってきて追い比べに。僅差の2着に敗れましたが勝ちに等しいほどのレースぶりでした。
これまで不良〜稍重馬場でのG1勝利歴もありタフな時計がかかる馬場になればこの馬の舞台になるのではないかと予想しました。脚質的にも前に行けるタイプの馬で今回の舞台には合いそうです。
また、今回人気が予想され実力トップクラスのヴォイッジバブルが外枠に入ったのでタフな競馬になることが予想される点と、ヴォイッジバブルは去年取りこぼしたところやこれまでの戦績を見てもパンパンの良馬場でスピード勝負になる舞台を好んでいるように見え、稍重で時計がかかる馬場になった時はパフォーマンスを落としている印象があり、それならこちらから狙いたいなと思ったところです。
近年マイルG1レースで馬券外となったことはほぼないトップクラスの馬。コックスプレート2着など2000mのレースでの好走揉めを引きますがドンカスターマイル連覇やマイルだけの戦績を見ても豪州トップクラスのマイラーと言えると思います。豪州の中でもトップレベルのレースで結果を出し続けてきた1頭。どんなパフォーマンスを香港で見せてくれるか、とても楽しみです。
○ヴォイッジバブル
目下4連勝中の香港のトップマイラーであるヴォイッジバブルを2番手評価としたいと思います。
正直本命にするかかなり迷いました、去年の同レース3着時より前の戦績と直近のレース戦績を考えると今年の方が本格化しているというか、戦績を見ても走破時計を見ても優秀です。
ただ、去年負けているレースを精査すると実はゴールデンシックスティに負けているだけのレースも多く、そのゴールデンシックスティが引退したことでこの馬の戦績が向上している部分もあるのだろうと思います。
脚質的にも中団前目につけられる馬で、今回のレースで狙いたい脚質。地元シャティンでのレースになりますから当然遠征してくる海外馬よりも地元馬に利があるのは間違いありませんが、気がかりな点が2つあります。
1つは外枠。内枠有利のレースで外枠になったのは私は懸念要素の1つだと思っています。
もう1つは道悪適正。個人的にはこちらの方が気がかりです。
というのもこの馬の戦績を精査すると良馬場以外で出走した3走のうち勝利したのはデビュー直後のハンデ戦のみ。その後は日本遠征の安田記念(17着)と去年の香港チャンピオンズマイルの3着です。
海外遠征は中東も日本も大敗しておりそもそも遠征が向かないパターンもあるかもしれませんが。
こちらはチャンピオンズマイルの去年の映像です。
ゴールデンシックスティを意識したため勝ち馬の楽逃げを許したとはいえ、最後の直線の手応えを見てもこの馬が本来持っている実力から考えたらイマイチなんですよね。
近4走はJマック騎手が騎乗しそこから4戦4勝となっているので、鞍上とは手が合っていると思いますし、今回も継続騎乗なのは非常に心強いところです。
馬場と枠さえこなせば勝ち切る可能性も十分あると思いますし、本命に近い対抗評価としたいと思います。
▲ビューティーエターナル
去年の勝ち馬です。
それ以降の戦績がパッとしないように馬柱的には見えるかもしれませんが、勝ち馬と着差はそこまで離されておらず、去年の勝ちは確かに楽逃げ故という部分もあったとは思いますが、それを差し引いてもこの馬も実力馬の1頭だと私は考えています。
去年12月の香港マイルでは同舞台でヴォイッジバブルの0.3秒差の4着に粘っており、3着馬との差は首の上げ下げでした。
2走前は1400mのG1レースに出走、短距離で無双状態に入っている香港馬カーインライジングの0.3秒差4着となっていてやはり実力の高さを感じます。
去年と似た馬場になるのであれば、今年も本馬が馬券内に絡む可能性は十分あるのではないかと思いますし、去年の勝ち馬の割に日本プールでは馬柱が綺麗でないことから人気薄になるパターンがあるのではないかと期待しています。
逆に時計が早い場合は軽視というか、持ち時計はそこまで早くないんですよね。時計がかかる舞台でこそ輝くタイプの馬なので当日の馬場状態は要チェックだと思います。
△ギャラクシーパッチ
香港スチュワーズカップでヴォイッジバブルの0.3秒差の2着に入ったのがこのギャラクシーパッチです。
どちらかというと後ろから差し脚を伸ばすタイプで今回の舞台に求められる脚質に合わないような気もしますが、実力的には十分馬券内にくる可能性があると思います。
前走のチェアマンズTでも勝ち馬と0.1秒差の2着に入っていて、相性のいい前哨戦で好走しているのは好感が持てます。
これまでG1での勝利歴はなく、スチュワーズカップの走りを見ていても手応え的にヴォイッジバブルの方が余裕がある走りで、あとワンパンチ足りないような気もしますが、ミスターブライトサイドとヴォイッジバブルが前でやり合ってくれてこの馬に展開が向くようなレースになれば面白い1頭かもしれません。
△レッドライオン
再びこの馬でぶち抜く1日になるのでしょうか?
去年大穴を開けたレッドライオンを今年も評価しておきたいと思います。
去年の同レース2着以降、馬券内にきたのはギャラクシーパッチが2着でヴォイッジバブルが勝利した香港スチュワーズカップの3着のみ。あとはすべて馬券外となっており、安定感に欠ける印象を受けるのですが…。
実はそんなに派手に負けてないんですよね。
例えば去年12月の香港マイルは着順だけ見ると8着と大負けして見えますが勝ち馬ヴォイッジバブルとの着差は0.4秒差とそこまで大きくありません。
また、スチューワズカップの時もヴォイッジバブルの0.5秒差で3着に入っており、この2戦と去年の戦績から見て考えると本馬は馬場がいいとヴォイッジバブルの0.5秒差くらいに収まる、馬場が悪いとその差は縮まると考えるのが良いかと思います。
どれだけ着差がつくかによって変わりますが、ヴォイッジバブルを本命に近い対抗にすること、そして当日馬場が少し悪くなる可能性があることなどを考えると0.5秒よりその着差は縮まる期待はできます。
となると頭はないかもしれませんが、2着や3着に入ってくる可能性はあるのではないでしょうか?
今回も馬柱的に人気にはならないと思いますので、もう1度今年も狙ってみたいと思います。
☆ガイアフォース
日本馬ガイアフォースはこの辺りの評価としておきます。
安田記念でロマンチックウォリアーの0.3秒差の4着にきているところは高く評価できると思うのですが、それ以降ダートを2戦つかって久しぶりの芝レースになることを考えると、いきなりここで勝ち負けできるかと言われると…どうなんでしょう?
洋芝かつ少し時計がかかる馬場になるのはいいと思うので、ここでガッチリ適性が噛み合うといいなと思うのですが、基本後ろから行くタイプの馬。しかも外枠13番ゲートからの出走となってしまい、内の前有利なこの舞台でどこまで食い込めるか?というところですね。
日本馬なので応援はしたいですが馬券的には買いにくい1頭かなと思います。
☆チェンチェングローリー
ちょっとマイルでは距離が足りず、1800〜2000mの方がパフォーマンスが良さそうではあるのですが、先行力があり前に行ける馬だということで一応拾っておきたいと思います。
去年くらいの前残り馬場に芝がなっていた場合はこういった馬も要チェックです。
また、テン乗りになるのですがここでモレイラJを手配してきているあたり勝負気配を感じますし、乗り替わりになるので新たな一面を引き出してくれるのではないかと期待しています。
日本でのモレイラ騎手の活躍ぶりを見ているとこのジョッキーが乗ることで5馬身くらい下駄を履けるのではないかと思っています(笑)
注マイウィッシュ
成績があまり良くない4歳馬ではあるのですがおそらくそこまで人気しないのではないかと思い最後に取り上げたいと思います。
香港4歳の3冠競走の1冠目、香港クラシックマイル勝ち馬で、続くクラシックCとダービーでもそれぞれ僅差の2着と3冠に非常に近い成績を残した1頭でした。
その中でも最もいいパフォーマンスをしたのがマイルレースであるクラシックマイルですから、今回距離短縮でマイルレースに戻るのはいいのではないかと判断しました。
最内枠をうまく使い、経済コースを立ち回って一泡吹かせるパターンを期待します。展開が味方すれば3着以内の可能性もある気がします。

現役地方&海外馬主・競馬ライター
登録者5000人超え&累計再生250万回超えの一口馬主YouTuber。豪州競馬会員制コミュニティJJ Racing Club 共同代表。社会人1年目から一口馬主を始め、キャロット・シルク・ノルマン・ロード・DMMバヌーシーの5クラブに入会。地方個人共有とRSS や中條厩舎の豪州共有に加え北米MRHでマイクロシェアを行う。血統スタッツや馬体・歩様を重視していて代表馬はトゥルーフェアリー、ロードヴァレンチ、ミスティックロア等。
—最近の私––
Bluetoothでスマホと接続可能なスピーカー。重低音がとても強調されるので洋楽やアップテンポな曲が好きな私のお気に入り。防水機能つきなのでお風呂に持ち込んで音楽を聴きながら本を読むのが毎日の楽しみ。
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