今回は香港国際競走のメインレースとなる香港カップ2025予想記事を投稿します。
よろしくお願いいたします。当日はジェイのG1馬主への道YouTubeチャンネルにて同時視聴配信を行う予定です
レース概要
香港カップはシャティン競馬場芝2000mで行われるレースです。欧州遠征馬もいますが、基本的には地元香港馬と日本馬が強いレースです。
緩やかなアップダウンがあるものの、欧州ほど厳しい勾配があるわけではなく、洋芝ながらトップスピード能力が求められる舞台です。
そのため過去10年では香港と日本がそれぞれ5勝ずつと拮抗しており、欧州勢は苦戦しています。
欧州馬は2000mを2分フラット±1秒程度の時計で走破できるスピード能力があるかどうかを基準に考えるのが良いのではないかと思います。
5m経過から計測を開始する日本のタイムとは計測方法が違うので単純比較できませんが、中東や欧州、香港はゲートオープンと同時に計測で計測方法が一致しているため、これらを横比較することは可能です。
馬齢傾向を見てみると、近年は4歳馬と5歳馬が連対率・複勝率ともに優れた数字になっています。3歳馬と7歳馬は不振ですね。
また、逃げ先行馬より中団あたりから差し脚を伸ばす馬が強いレースであるという特徴もあります。
とはいえ、そもそも、近年のレースは実力馬の出走馬に差し脚質の馬が多かったという部分もあるので、そこも考慮に入れる必要はありそうですね。
ローテ的には、地元香港のステップレースであるジョッキーCCと天皇賞・秋が複勝率が高い形になっています。
また、出走頭数が多くない年は大きな影響はないかもしれませんが、1角まで170mほどと短いので外枠よりは内枠の方が有利だと言われています。
また牡馬牝馬成績を見比べると牝馬の方が馬券内率は優秀です。強い牝馬しか遠征してきていないというのもあるとは思いますが、牝馬は要チェックです。
過去レース
2024年
４〜５番手外目につけたロマンチックウォリアーがタスティエーラを捉えて勝利。後ろから進出したリバティアイランドが2着。先行したタスティエーラが3着でした。
2023年
5番手あたり先行から、3角～4角で早めに捲ってきたルクセンブルクに対応する形で押し上げていきロンスパ勝負となりました。
3番手には後方から競馬を進めたヒシイグアスも僅差で入っており、後ろからの印象が強いレースでした。
2022年
日本馬パンサラッサが逃げを打ちましたが、先行勢はつぶれて直線で沈んでいってしまう形に。
一度スタート直後に前目に出たものの、道中ポジションを6番手あたりまで下げて外から進出したロマンチックウォリアーが勝利しました。
4角あたりでその後ろでマークするような動きをしていたダノンザキッドが外から伸びて2着を確保。今年も中団後方でロマンチックウォリアーをマークできるような馬がいれば馬券的にも狙っていきたいところです。
2021年
ラヴズオンリーユーが引退レースを勝利で飾ったレースです。
日本馬のワンツーフィニッシュでした。
ラヴズオンリーユーは道中４－５番手内目追走、最後の直線で前が壁になりかけるも前の馬が外に少しヨレたタイミングで前に出ました。
このレースはリアルタイムで観ていましたが、手応え的には厳しそうで外から伸びてきたヒシイグアスが鋭く伸びてきたため「あぁ、これはだめかも」と思いましたが、そこからジワジワと加速し、3頭のたたき合いを制して勝利しました。
2着のヒシイグアスは後ろから2頭目あたりで待機し、最後の直線で大外をぶん回すという強引な競馬。外差しがしっかり届くことを示しました。
3着人気薄だったロシアンエンペラーは、道中中団待機。ラヴズオンリーユーを2馬身ほど後ろで見る形で、3角あたりから外目で進出を開始。
4角では先頭に迫る勢いで捲り気味にポジションを上げ、直線スムーズに抜け出しました。
この馬も4頭分ほど外を回す位置取りでしたが抜け出した後には内に切り込み、ラチ沿いを走らせて僅差の3着という競馬でした。
香港のシャティン競馬場では、このように直線で外から内に切り込む動きをする馬が多い印象です。
これは雨が多い香港で水捌けを確保するためにトラックがかまぼこ状になっていることによるものではないか？という声も聞きます。
印一覧
◎ロマンチックウォリアー
○べラジオオペラ
▲ローシャムパーク
△キジサナ
☆ガレン
注目馬評価
◎ロマンチックウォリアー
4連覇を狙うロマンチックウォリアーには流石に逆らえないと思います。
ダートに初挑戦したサウジカップとその疲れで甘くなったドバイターフ以外はほぼ完璧な戦績。
夏は骨折もあって休んでいましたが、秋初戦の肩慣らしとなった前哨戦ジョッキークラブカップも重いハンデをもろともせずしっかり勝ち切ってここに進んできており、状態面の不安はなさそうです。
べラジオオペラやローシャムパークなどの日本馬も実力はあると思いますが、ちょっとこの馬は役者が違うという印象があります。
流石に７歳馬なのでピークアウトしてくる頃だとは思いますが、まだ戦績的に翳りは見せておらず、伏兵の活躍を狙うなら来年かな？と思ったりしています。
○べラジオオペラ
ダービーと有馬記念は少し距離が長かったのかな？という印象があり、ベストの距離は2000mなのかなという1頭です。
日本の中距離馬は非常にハイレベルなので、ここで十分馬券内争いはできると思いますし、ロマンチックウォリアーに土をつけるとしたらこの馬なのかなという気もします。
ただ、気になるのは馬場が渋った皐月賞（中山）や宝塚記念で少しパフォーマンスを落としているような印象を受けるところ。良馬場の阪神の大阪杯でレコード勝ちしたように、やや日本的な大箱コースかつスピードビュンビュンの馬場が得意な馬のような気がしていて、香港の馬場が合うのかな？という部分で一抹の不安も感じています。
ただ、血統的には香港番長のロードカナロアを父に持ち、母父も欧州系のハービンジャーですからこなせないことはないと思うんですけどね。中山で良績がある馬が活躍しやすいと言われる香港の舞台でこれはちょっと気になるところではあります。
実力は間違いないと思いますが香港の洋芝でどこまで本来の力を発揮できるかというところだと思いますね。
▲ローシャムパーク
喉の状態が心配ではありますし、DDSPなので手術をしたからといって100％回復するというものでもないだろうと思いますが、それでも追い切りタイムや前走のアルゼンチン共和国杯では12着と着順はボロ負け感がありますが先行してからしぶとく粘っており、着差は0.4秒とそこまで大きく話されたわけではありません。
去年のBCターフではレベルスロマンスのクビ差2着に迫ったこともあるように、海外遠征という点においてはべラジオオペラより本馬の方が適性を示しています。
今年のオーストラリア遠征のクイーンエリザベスSも6着でしたがあのメンバー相手によく食い下がったなという印象で、海外の芝はやはり得意なんだろうなと私はあのレースからもみています。
最近は喉の影響により戦績は良くありませんが、手術である程度改善しているということであれば一発ここで激走してもおかしくないと思います。
△キジサナ
今年の英チャンピオンズフィリーズ＆メアズステークスの3着馬です。
ちょっとこのレースは連覇を果たしたカルパナが圧倒的なレースではあったのですが、キジサナも粘り強く最後まで走り切り勝ち馬と3馬身差ほどの3着でフィニッシュしています。
アスコット競馬場の2400mのレースなのでちょっと今回とは求められる適性が違う気もするのですが、重馬場とはいえフランスの中でも時計が早いと言われるシャンティイ競馬場でもリステッドレースの勝利歴があります。データ的に牝馬の活躍率はいいので、チェックしておきたいなと思います。
G1勝利歴もジャンロマネ賞であり、ドーヴィル競馬場で高速馬場とはいえないレースではあったのですが、シンデレラズタイムやベッドタイムストーリーを下して勝利していますから一定の能力はあると言えると思います。
このレースは4番手あたりの外目追走から直線ですぐに先行勢を飲み込み突き放す、横綱競馬でしたね。
☆ガレン
正直このレースは硬く決まるのではないかと思っていますが、穴馬候補としてガレンも取り上げておきます。
本馬は逃げの手を打つこともあるタイプの欧州馬で、実績面的には上位勢の馬たちと比べるとかなり見劣りするのですが、ノーマークの逃げ馬はたまにラビットの馬が残ってしまうパターンというか、どの馬もマークしないことで楽に走れてしまいそのまま粘ってしまうケースがあるので今回は最後に穴馬として取り上げておきました。
地元香港勢は流石にピークアウトしている感じがある馬や、そもそもこれまでの対戦歴的に流石に勝負付けは住んだかなという馬が多いので狙うならこういった未知の馬のラッキーパンチを狙うのもいいかなと思いました。
今回はおそらくどの馬もロマンチックウォリアーを目標にすると思います。ロマンチックウォリアーも先行馬なので、ロマンチックウォリアーばかりをみているとその前にいるであろうガレンがブラインドとなり、プレッシャーもかけられず楽に行ってしまうのでは？という計算です。
前走フラットコースのバーレーンインターナショナルトロフィーで、結果を出しているところも安心材料ではあります。正直最後の直線の途中まで余裕で勝利したと思っていたのですが最後甘くなってしまったのか差されてしまい2着でした。
抜け出すとソラを使うタイプなのか？と思うほどの失速でしたが、途中までの手応えは抜群でした。うまくロマンチックウォリアーを目標というか、併せるように最後の直線で進んでいければ健闘できる可能性があるかもしれませんね。
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