エリザベス女王杯の裏開催で行われるG3福島記念。近年はウインブライトがずっと勝っていた印象が強いレースだが改めて分析を行いたい。
ハンデ重賞とはいえ堅く決まりがちなレース
過去10年3番人気までで7勝。ベタ買いでは単勝回収率45%複勝回収率49%。
ハンデ重賞ではあるが案外堅く決まるのが福島記念の特徴だ。
10番人気以下で馬券に絡んだのは17年3着のヒストリカル、14年2着フラアンジェリコの2頭だけ。
2頭の共通点としては差しの競馬だったことと、6歳以上の馬だったことが挙げられる。
極端な穴狙いは禁物だろう。
消しデータとなる軽斤量馬
ハンデ重賞といえば軽斤量馬が波乱を演出するシーンを想像するが、福島記念では軽斤量馬は走らない。
過去10年で斤量53キロ以下の馬は0-0-1-26と連対が一度もない。
今回の該当馬は6フォワードアゲン、7サトノセシル、9フィオリキラリ、10ロザムール、11エフェクトオン、15シャムロックヒルの6頭。
好走のカギは前走人気薄
荒れないと言っておきながら意外かもしれないが好走のキーとなるデータは前走5番人気以下だった馬。
上記に該当する馬は過去10年で9-6-6-107
18年1着のスティッフェリオ(前走オクトーバーS/1番人気)以外9頭の勝ち馬は前走人気薄だったことがわかる。
今回の該当馬で前述の消しデータにも該当しなかった馬は1アラタ、2ユニコーンライオン、3パトリック、4カテドラル、5コスモカレンドゥラ、13サトノエルドール、14ゴールドスミス、16ヴァンケドミンゴの8頭。
今回はこの中から1アラタを推奨する。
近親に活躍馬多数の名門牝系
アラタの牝系は祖母バルドウィナが日本での牝祖だ。
バルドウィナは繁殖として非常に優秀で産駒にはフィリーズレビュー勝ちを含む重賞4勝のワンカラット、愛知杯2着のサンシャイン、桜花賞馬ジュエラーがいる。
また孫以降の世代にはジムクラックS(G2・芝6F)勝ち馬のNoble Style、富士Sなど重賞で3度の2着があるワントゥワンなどが出ていて非常に活力のあるファミリーといえるだろう。
アラタの母は前述のサンシャインで5代アウトの配合。牝系のスタミナをしっかりと引き継いでいて、成長力もある。
前走札幌記念はジャックドール、ソダシ、パンサラッサ、グローリーヴェイズなどのG1級メンバーを相手に4着の大健闘。
まさに今が充実期といったところだろう。昨年の福島記念も3着しており小回りコースの実績も豊富。ここで初の重賞タイトルを期待したい。
牝系研究家・競馬ライター
牝系こそがサラブレッドの根幹であると考え、日夜サラブレッドファミリーの研究と最適な配合の追求を行う。競馬予想、血統解説、コラムなどを通じて競馬の魅力を多くの人に伝えることをモットーとしている。SPAIA競馬でも記事連載中。
—最近の私––
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