【一口馬主コラム】目先のレース?先の成長?競走馬のローテの難しさを考える

ジェイ
ジェイ
どうも、ジェイです。
今回は一口馬主でも度々議論が巻き起こる競走馬のローテについて記事にしていきます。
よろしくお願いします。

ミスティックロアが新潟に!?

今回のコラムを執筆するきっかけとなったのは、私のDMMバヌーシー出資馬のミスティックロアです。

ミスティックロアは3戦2勝の3歳馬。未勝利戦、1勝Cと連続で騎乗してくれた主戦川田騎手は1勝C勝利後「今使えば重賞勝てるかもしれないけどまだまだ競馬をわかっていないし理解できる状況にも見えない。先を見据えて教育していく方がいいのではないか(意訳)」という旨の発言をしていました

そして入厩から1戦使っただけでしたがチャンピオンヒルズに出されることに。

チャンピオンヒルズで馬体を確認したところダメージが少なく、気性も落ち着いているということなので、馬主であるDMMバヌーシー側とチャンピオンヒルズの間で、8月に新潟のレースを使うという構想が立ち上がり、レパードSか自己条件を使う予定である旨アナウンスがありました。

募集時期に合わせて重賞に挑戦したいというバヌーシー側のスケベ心もあるのではないかと邪推しますが、この挑戦をめぐり出資者の間では様々な意見が飛び交っていました。

「挑戦できる状態ならぜひ挑戦してほしい」

「川田騎手の進言通り、夏は全休にして秋に備えてほしい」

どちらの意見もあり、どちらの意見が正しくてどちらが間違っているということはないでしょう。

これを機に、私も競走馬のローテについて改めて見つめなおす機会になったので、その考えをせっかくなら記事にしてしまおうと思ったわけです。



明日も元気な保証はない

前述したように、どちらが正しくてどちらが間違っているというものではありません。

個人的なミスティックロアのローテに関する意見を述べれば「行ける状態ならレパードSなり新潟の2勝Cなり、レースに使ってほしい」でした。

ミスティックロアの出走歴を見ていただければわかりますが、使い詰めて使っているというよりはむしろ休み休み使っています。

馬体重も維持しているということであれば、決して”無理なローテではない”という点が1点。

もう1点は、若干ネガティブな理由になりますが、“競走馬が明日も元気な保証はない”ということです。

“強い調教やレースを使わなければケガすることはないんじゃないか?”

と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、そんなことはありません。

これは私も身を持って知っています。

私のオーストラリア共有馬だったホーリーシールの20はデビュー前に放牧地で一緒に放牧されていた他の馬に頭を蹴られて、即死しました。

また、私の元出資馬で命名馬だったロードHCのシーロンシャンは馬房の中で寝違えて暴れて脚にケガを負い、引退を余儀なくされました。

レースに出なくても、競走馬が毎日元気にいられる保証はどこにもないのです。

となれば使えるときはレースに使ってほしいし、勝てる見込みがあるなら重賞にも早めに挑戦してもらいたいというのが僕の考えです。

確かに秋以降、来年再来年と夢を広げるのも楽しみの1つですが、将来的に今の課題が解決しているとも限りません。(特にミスティックロアは気性面なので)

年齢とともに落ち着く馬もいますがメイケイエールのように、気性の難しさを抱えながら走り続ける馬も中にはいますからね。

1戦をきっかけに気力を失ってしまう、競馬を嫌いになってしまう、というのも確かにあるのでそのリスクはありますがね…ここはどっちのリスクをとるか?ということだと思います。

最終的にはクラブやチャンピオンヒルズ、そして矢作厩舎が判断を下すことになるのでその意思決定に一口馬主は加わることはできませんが、豪州の共有馬主などではしばしば馬主側に意見を求められるケースもあります。

その練習のためにも自分だったらどうするか?という視点は常に持ちながら、日本の一口馬主の出資馬たちも見守っていきたいと思います。



ローテの難しさ

これは、あくまでもミスティックロアのケースについての僕の意見であって、これがほかの馬であればまた抱える事情も変わってきますから、意見も変わってくると思います。

また、こっちがいいと思っても結果的にそれが裏目に出ることもありますし、ローテを考えるというのは本当に難しいことだなと痛感します。

先ほどとは少し異なる事例として、私の地方共有馬のリレーションハートを紹介します。

リレーションハートは若干歩様が怪しいところがあるのでは?と言われながら門別から大井転厩の初戦で出走。

筆頭馬主とも相談し、厩務員や調教師、獣医などさまざまな方の意見を仰いだ上で”これなら大丈夫だろう”と出走判断をしました。

共有馬主になってわかりましたし、EVOの上手代表もおっしゃられていましたが競走馬はアスリートなので、基本的に満身創痍。

どこも痛いところがない、気になるところがない馬はあまりいません。

プロ野球選手だって、だいたいどこかしらに故障や爆弾を抱えながらプレーしていますよね。

返し馬でやばいと思ったら取り消して…という話をジョッキーにも伝えていて、直前にも馬体検査をすることになりどうなるかと思いましたが、レースでは見事勝利をおさめました。

すごい末脚で追い込んできたので、大丈夫だったのだと安心していたら、その後骨折が判明し結局長期離脱になってしまいました。

現在は復帰して頑張って走ってくれていますし、陣営も懸命に仕上げてくれていますがなかなかケガ前のようなパフォーマンスは発揮できずにいます。

自分が決める立場にないと、好き勝手ああでもないこうでもない、と言えるのですがいざ自分に本当に決定権のボールが回ってくると、その決定で場合によってはその馬の一生を左右する可能性があり、責任が伴うので判断が難しいものです。

一口馬主ではその立場を経験することはありませんが…”日々関係者はそのように頭を悩ませながらローテを考えているのだろうな”と思いをはせることも、時には必要なのかもしれませんね。


ジェイ

現役地方&海外馬主・競馬ライター

登録者4500人超え&累計再生250万回超えの一口馬主YouTuber。豪州競馬会員制コミュニティJJ Racing Club 共同代表。社会人1年目から一口馬主を始め、キャロット・シルク・ノルマン・ロード・DMMバヌーシーの5クラブに入会。地方個人共有とRSS や中條厩舎の豪州共有に加え北米MRHでマイクロシェアを行う。血統スタッツや馬体・歩様を重視していて代表馬はトゥルーフェアリー、ロードヴァレンチ、ミスティックロア等。

—最近の私–

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