今回は2023年9月10日にソウル競馬場で行われたコリアスプリント&コリアカップについての観戦記を書いていきます。
来年以降訪問される方が、この記事を読むことで少しでも快適に現地観戦できますようにと願っております。
ソウル競馬場へのアクセス
ソウル競馬場はソウル市内にあり、大規模公園と一体化しているダートコースの競馬場です。
最寄駅は地下鉄4号線(青色)の競馬公園駅=キョンマゴンウォンです。
英語表記ではSeoul Racecourse Parkとあり、すぐわかります。
私は、コンドク駅付近に宿泊していたので、ここから地下鉄6号線に乗り2駅の三角地駅(サムガクチ)で乗り換え、地下鉄4号線で8駅乗車し競馬公園駅へと移動しました。
移動時間は30分ほどで、明洞や梨泰院、江南などソウルのどの主要エリアからでも概ね40分以内で到着できる比較的便利な場所に立地しています。
競馬場には多くの駐車場があり車で来場することも可能ですが、旅行で行かれる方は地下鉄を利用する方が多いのではないかと思います。
食事や宿代などは日本とほぼ物価が変わらずという感じでしたが、タクシーと地下鉄の電車代だけはかなり安く感じます。
地下鉄は1回150円程度で割と遠くまで行けるので、3泊4日移動しまくっても日本円にして2500円程度で事足りました。
タクシーも体感では3000円〜4000円かかるような距離を乗っても、1500円程度の支払いで安く感じましたが特に朝夕のラッシュアワーは都心部の渋滞がすごいので地下鉄の方が移動は早いくらいです。
基本的に都心部から向かうのであれば、地下鉄移動で問題ないかと思います。
ただ、ソウルの地下鉄は乗り換えの移動距離が駅内でも結構遠かったり、階段が多くエスカレーターがなかったりと、足が不自由な方やアップダウンはしんどいというお年寄りの方などにはあまり優しくない構造なのでそこは注意が必要かなと思います。
駅から地上に出たら、すぐに競馬場が見えてきます。
ソウル競馬場の雰囲気や設備は?
他の方のブログなどを見ると、入場には2000ウォンが必要と書かれていましたが、コリアカップデー故か、この日は無料開放日だったようで無料で入場できました。
入るとすぐに、トッポギを売っているキッチンカー(写真右のピンクの車・行列ができている)や少し眠そうな巨大マスコット(写真左の茶色い馬のマスコット)がお出迎えしてくれます。
到着して感じたのは、建物の構造は日本の競馬場に似ているなということと、客層は今の日本の中央競馬よりはやや賭場色が強いなという感覚でした。
平日昼間の園田競馬の雰囲気と今の中央競馬の雰囲気を足して2で割ったような感じと言ったら伝わるでしょうか?
ストレートにいうと、着飾っていない系おじさん多めです(笑)
ドレスコードはないので短パンサンダルで全然OKですよ。
いわゆるヨーロッパやオーストラリアのような着飾ってお酒飲んで社交場的に楽しむというよりは皆競馬を楽しみに来ていて、馬券を買って一喜一憂している人が多く、競馬にホットになっている人が多いなという感じです。
ただ、ファミリー層であったり、若いカップルなども来ていたので、全くもってそういった客がいないか?と言われるとそんなことはなかったです。
施設内にはコンビニもあり飲み物や軽食、お菓子などを買うことができますし、写真は撮っていませんが韓国料理の飲食店も入っていました。
指定席は事前に購入していきませんでしたが、1階部分には多くの自由席となっているベンチや人工芝の段差?のようなスペースがあり、コリアカップデーというかなり混み合う日に行った私も、午後到着でも問題なく座れるほどスペースは十分にありました。
日本だとあっという間に自由席はなくなってしまい、座る場所争奪戦になっているのでここは日本とはかなり違うなと感じましたね。
人が少なく盛り上がっていないということはなく、適度に人が入っているのですが身動きが取れないほどグツグツというほどではないため、ちょうどいい感じでした。
有馬記念やダービーだと、日本では満員電車のような状態になってしまいますからね。
パドックはこんな感じで、上からもグランドレベルからもみられる構造は阪神競馬場に近いものがあるかな?と感じました。
画面中央の馬はコリアスプリントを制覇したリメイク。
左側には腰に手を当てる矢作調教師の姿も映っています。
パドックは地蔵しなくてもそこそこちゃんとみられるくらいの混み具合でした。
前のレースが終わってから早めに移動すれば、問題なく見ることはできると思います。いいポジションで撮影しようと思ったら、1レース前にはパドックで場所取りした方がいいかもしれません。
馬券の買い方は?
韓国の馬券の買い方はちょっと特殊です。
ここはなんとかなるだろうと何も調べずに行ってしまったのでちょっと後悔しました(笑)
写真を撮るのを忘れましたがソウル競馬場では自動馬券発売機が多く設置されていてほぼ並ぶことなく購入が可能でした。
ただ、この自動馬券発売機に直接現金を入れるわけではないんです。
僕は無知ゆえに現金を一度つっこんでしまい、ものすごい勢いではきだされました(笑)
言語選択が可能なのでモニターで日本語を選択すると「的中馬券かバウチャーを入れてください」と表示されます。
「バウチャーってなんだ?」と思うじゃないですか?日本では直接現金を入れて馬券を買いますものね。
実は韓国では、まず競馬場内で無数にある有人カウンターで現金を渡し、バウチャーに変えてもらいます。
韓国はキャッシュレス決済が普及していて、日本以上に現金を使う機会は少ないです。
クレカでほぼほぼ行けます、現金がないといけないのは公共交通機関用のICカードの入金と出店の屋台で買い物する時くらい。
ただ、この馬券購入には現金が必要になるので馬券購入用の資金は事前に換金してから向かうことをお勧めします。
ちなみに明洞やカンナムの街中にある両替ショップの方が空港の両替ショップよりレートはいいです。
話を戻しましょう、バウチャーはこのレシートみたいなやつですね。
今回は試しに2万ウォン入れてみました。
バウチャーをゲットできたら、次はマークカードを書きます。
マークカードは日本のようにその辺の壁や柱に束になって置いてあるので使う分を取ってください。
記入の仕方は、こんな感じ。
・競馬場 ・曜日
・レース番号
・馬券の種類 ・馬の番号
・購入金額
この形になっているのでペンなどで日本のマークカードと同じように記入してください。
ペンは競馬新聞を購入するともらえました。
この場合、僕は
・ソウル競馬場 ・日曜日
・7レース(コリアスプリント)
・単勝 ・1番(バスラットレオン)
・2万ウォン
と記入しています。
そしてまずバウチャーを機械に入れて、その後にマークカードを入れます。
この順番は日本と同じですね、韓国のバウチャーやマークカードは向きがあるので、矢印の方向で入れてください。
無事馬券が買えました。
完全なレシートではないですが、日本のようなしっかりした馬券ではありません。
これは海外競馬あるある、ちょっと質のいいレシートって感じですね。
フランスのロンシャン競馬場の馬券よりは若干紙がしっかりしているような気がします。
ちなみにこのレースはリメイクが勝利し日本馬勝利となったものの紙馬券はハズレとなってしまいました。
バウチャーの残金や当たり馬券を換金したい場合は有人窓口に持っていくと対応してもらえます。
記念に持ち帰りアルバムに保存しましたが、馬名が表示されないので若干味気ないなと思います。
また、韓国は1レースでマックス10万ウォンまでしか賭けられない決まりになっているので、それ以上の馬券購入はできないようになっています。
ギャン中で破滅する人を減らすための取り組みなのでしょう、旅先で熱が入りすぎてすっからかんにならずに済むと考えれば、これは悪くない制度なのかもしれませんね。
コリアカップの盛り上がりは?
前述した通り、競馬場はグツグツで身動きが取れないというほどではありませんが、適度に人が入っていてボルテージは高かったです。
この日はコリアスプリントとコリアカップというビッグレースが7レース、8レースと続いていて、最後の直線は日本以上に盛り上がっているかもな?と思うほどみんなよく声が出ていました(笑)
コロナ禍で声を出せない日々が続いていて、なんとなく物足りない感じがありましたがやはり競馬の最後の直線は大歓声あってこそだなと感じますよね。
レースの合間にはバンドによる演奏やダンスショーなどが行われいて、レース前には手拍子を公式側から求められるなど、エンタメ性も重視している感じが伝わってきました。
この辺りは日本にはない演出ですよね。
国際レースだったこともあり、地元韓国の国旗はもちろんですが、香港や日本からの競馬ファンも多く訪れていて、日本の国旗を振っている人も多くいました。
現地の方でも日本馬が好きだといって日本馬のアイドルホースを持って応援している人などがいて競馬愛は国境を越えるなと感じた次第です。
僕は、バスラットレオンの応援に来ていた友人のブルーノ氏とも挨拶させていただきました。
コリアスプリントはリメイク、コリアカップはクラウンプライドと日本馬のV2となり日本は多いに盛り上がりましたが、勝利ジョッキーインタビューなどは現地ファンが多いのでアウェイの日本馬が勝ったことで大盛り上がりにはなっていませんでした。
ちょっとこれは寂しい気もしましたがそりゃそうですよね(笑)
日本でもジャパンカップで海外遠征馬が勝利したら、大盛り上がりにはならないでしょう。
それでも、川田騎手がウィニングランを行っている時には私の周りの競馬ファンたちは持っている国旗にかかわらず拍手で讃えていて、いい空間だなと思いました。
おわりに
今回コリアカップデーに韓国を訪れたのは、海外競馬が好きで世界の競馬場を訪れたかったというのもありますし、いずれ出資馬が走るレースになるかもしれないと思ったからでもあります。
今私の出資馬の主力はロードヴァレンチ、ヴァナルガンド、ミスティックロアとダート1800mが適性レンジのダート馬たちです。
そうです、コリアカップと同じ距離なんです。
ということで今回は有力な日本馬たちが遠征するので日本馬の勝利が見られそうだというのももちろんありましたが、いずれこの舞台に挑戦してくれる出資馬が出てくれるんじゃないか?という期待も込めての視察でした。
次は出資馬応援で、ソウル競馬場に向かいたいと思います。
韓国は時差がないので土日の1泊2日の弾丸旅行や、超頑張れば日帰りでも行けなくはないので。
現役地方&海外馬主・競馬ライター
登録者5000人超え&累計再生250万回超えの一口馬主YouTuber。豪州競馬会員制コミュニティJJ Racing Club 共同代表。社会人1年目から一口馬主を始め、キャロット・シルク・ノルマン・ロード・DMMバヌーシーの5クラブに入会。地方個人共有とRSS や中條厩舎の豪州共有に加え北米MRHでマイクロシェアを行う。血統スタッツや馬体・歩様を重視していて代表馬はトゥルーフェアリー、ロードヴァレンチ、ミスティックロア等。
—最近の私––
Bluetoothでスマホと接続可能なスピーカー。重低音がとても強調されるので洋楽やアップテンポな曲が好きな私のお気に入り。防水機能つきなのでお風呂に持ち込んで音楽を聴きながら本を読むのが毎日の楽しみ。
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