【追悼】写真と振り返るリバティアイランドと優勝馬タスティエーラについて

ジェイ
ジェイ
どうも、ジェイです。
今回はリバティアイランドとタスティエーラについて記事を書いていきたいと思います。よろしくお願いします。

はじめに

今回、Daesoo Han氏から複数枚のリバティアイランドの香港遠征の写真を提供いただきました。

その写真と共にリバティアイランドを偲びながら、僭越ながら私も追悼記事を書かせていただきます。

リバティアイランドは3冠牝馬であっただけでなく、ゲートイン前の観客の歓声を辞めさせることに寄与した、ある種競馬場の風習を変えるほどのパワーを持った、そして多くのファンに愛された馬だったと思います。

川田騎手のジョッキーカメラに収録されたジョッキーがリバティに話しかける姿も記憶に新しいです。

しかし、事故後リバティアイランドのローテーションや処遇をめぐりSNSでは様々な意見が交わされていました。

少し時間が経ち冷静さを取り戻しつつあるであろう今こそ、改めてその部分についても一口馬主・馬主目線で私が思うことを書き記しておこうと思うところです。

香港・QE2世C2025のリバティアイランドの写真

4月25日 調整を行うリバティアイランド 撮影:Daesoo Han氏

4月26日 調整を行うリバティアイランド 撮影:Daesoo Han氏

4月27日 本馬場入場するリバティアイランド① 撮影:Daesoo Han氏

4月27日 本馬場入場するリバティアイランド② 撮影:Daesoo Han氏

4月27日 レース1周目のリバティアイランド 撮影:Daesoo Han氏

リバティアイランドの不慮の事故に対して思うこと

ケガによる安楽死が報じられるとリバティアイランドのローテーションや調教師や関係者への批判的な論調がSNS上では非常に多くみられました。

私自身、出資者などの当事者ではありませんが、日本のスターホースの命が競馬中の事故によって失われたことはショックでした。

ただ、個人的にはリバティアイランドの死と同じくらいかそれ以上に、安楽死報道からしばらく続いたSNSの論調は、私を悲しい気持ちにさせましたし心労が溜まりました。

この事故を最も悲しんでいるであろう関係者にファンの怒りの矛先が向かってしまうのか…本当にやるせない気持ちでした。

私はこの事故は不慮の事故だと思っています。理由は以下の通りです。

ローテーション

リバティアイランドが過酷ローテで馬主のサンデーレーシングはリバティアイランドを大事にしていないという意見が非常に多くみられました。主にドバイから香港への転戦のことを指しているのかと思います。

ただ、リバティアイランドは去年の秋シーズンから換算して4回しか出走しておらず、4月5日(今年は1週間遅かった)のドバイターフは約4か月ぶりのレース。

中2週で香港への転戦は海外遠征同士なので確かに一定の負担はあったかと思いますが、ドバイが休み明けだったという臨戦過程を考えれば決して無茶なローテとまでは言えないと思います。また、勝算が薄いレースでもなく、どのレースにおいても勝てる可能性は十分あったレースだったと思います。

実際、レース前にこのローテーションに対して批判的な声はほぼ聞かれませんでした。

リバティアイランドがこの結果になった後でも、直近同じローテでこの舞台に進み3着に入ったカリフに対して特にコメントしている人は見受けられません。むしろカリフは2月にもネオムターフCを使っており、リバティアイランドよりも過酷なローテです。リバティアイランドのローテを批判するなら整合性的にカリフのローテも批判しないと辻褄は合いません。

ちなみにサンデーレーシングは全一口馬主クラブの中で最も年間平均出走回数が少ないクラブです。これは主観的なものではなく統計的な数字で示されています。

香港の獣医チェック

リバティアイランドが3冠馬で無事に繁殖に上げる必要性は、関係者全員が強く実感していたはずです。

もしドバイのレースの後、脚元のトラブルを抱えていたら香港への転戦はキャンセルしたでしょう。

また、香港のレース前の厳しい獣医チェックを通過している時点で、やはり事前に把握するのは難しかったのだろうと思います。

過去には問題がなかったとされるサリオスが引退レースと定めた香港で獣医チェックにより出走できなかったケースもありました。そのくらい厳しい検査を突破しているわけなので、突発性のものだったのだろうと思います。

早期引退は難しい

4歳で引退させればよかったじゃないか?という声がありました。

確かにこの結果を知ったうえでは、そうすればよかったと確かに思われるかもしれませんが…。今の日本の一口馬主のシステムだとこの戦績の牝馬を4歳で早期引退させるのはかなり難しいと思います。

というのも、牡馬なら引退して種牡馬入りすれば売却代金の一部を一口馬主に還元することができるのですが、牝馬の場合はどんな戦績であっても募集額の1割で買い取りと固定されているケースが多く、リバティアイランドほどの活躍馬であってもそれは変わりません。

となると、一口馬主でこの馬に出資している人からすると、まだまだ現役で稼げる可能性が十分ある戦績なのに、繁殖価値が高いからと早めに引退されてしまっては、その機会損失の大きさははかり知れません。

今後時価評価額での買取システム(種牡馬のような)ものが導入されていれば早期引退の道は探れた可能性はあると思いますし、今回の件でこのシステムが見直される可能性もあるのかなと思います。

今後への教訓とタスティエーラについて

リバティアイランドは私は上記の理由から不慮の事故だと思っていますが、今後への教訓として例えば牝馬の買取システムの見直しであるとか、改めて事故の兆候が出ていなかったか、そういった復習や見直しを行うことでいずれ、こういった不慮の事故が1件でも減るといいなと思うところです。

かつての不治の病が医療の進歩で根治可能になるように、獣医学の進歩に期待したいと思います。

こういった事故があると改めて自分の関係馬たちが無事に日々を過ごしてくれることに感謝しないといけないなと痛感します。当たり前の日常に日々感謝し続けるのは意外と難しいもので、慣れてこれば”元気なのが当たり前”と思いがちなのですが、サラブレッドは脆い生き物ですからね。

日々命があること、元気でいてくれることにやはり感謝し続ける努力はしたいなと思うところです。

また、最後に勝ち馬のタスティエーラについて触れたいと思います。

4月27日 QE2世Cを勝利したタスティエーラ 撮影:Daesoo Han氏

タスティエーラ出資者の知り合いの方は多数いますが、皆さんリバティアイランドの件があったため海外G1初制覇ながらささやかに喜んでいる方々ばかりでした。

本来事故がなければ、もっと大々的に喜べていたと思います。

もっとメディアの注目も集まっていたと思います。

このような痛ましい事故があったレースとは言え、タスティエーラのパフォーマンスは素晴らしいものでした。

文末になりますがそのことは最大限強調させていただき、タスティエーラに賛辞を送りたいと思います。


ジェイ

現役地方&海外馬主・競馬ライター

登録者5000人超え&累計再生250万回超えの一口馬主YouTuber。豪州競馬会員制コミュニティJJ Racing Club 共同代表。社会人1年目から一口馬主を始め、キャロット・シルク・ノルマン・ロード・DMMバヌーシーの5クラブに入会。地方個人共有とRSS や中條厩舎の豪州共有に加え北米MRHでマイクロシェアを行う。血統スタッツや馬体・歩様を重視していて代表馬はトゥルーフェアリー、ロードヴァレンチ、ミスティックロア等。

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