
今回はスプリンターズステークス2025に出走予定の香港からの刺客・ラッキースワイネスについて記事にしていきます。よろしくお願いいたします。
ラッキースワイネスとは?
ラッキースワイネスとは2年前の2023年にG1香港スプリントを勝利した香港の7歳馬です。
この時日本馬はマッドクールとジャスパークローネが出走していましたが掲示板外に沈んでいた他、2024年の高松宮記念に遠征し3着に入ったビクターザウィナーも抑えての勝利でした。
2023年シーズンはG1チェアマンズSPも勝利しておりまさに香港のトップスプリンターという扱いを受けていました。実際、この時のレーティングは125と短距離馬では世界1の値を叩き出していました。
ただ、2024年4月のスプリントカップ後には骨折が判明。休養を経ておよそ1年ぶりに2025年のチェアマンズSPで復帰しましたがこのレースでは香港の新生スプリント王者・カーインライジングが勝利。
日本馬のサトノレーヴやルガルにも先着を許し、世代交代を突きつけられると共に怪我明けで2023年の時に見せた本来の能力を発揮しきれていないような印象を受けました。
その後シャティンヴァーズ(G3)で4着、短期休養を挟み9月1日のハンデ戦ではカーインライジングの0.3秒差2着と復調気味な気配を見せています。もちろんハンデレースなのでカーインライジングもどこまで仕上げてきたか?という部分はありますし、斤量も軽かったのでムチをジョッキーが落としながら僅差に迫ってきたあたりまだまだこの馬にも能力があると期待したくなります。前前走はハンデ61kgと流石に重すぎた感じがありましたので、言い訳はできるような気もします。
カーインライジングという怪物との直接対決よりは相手関係が良いのではないか?と考えて日本遠征を刊行してきたのはないかと私は考えており、2年前の8割〜9割程度の能力に戻っていたらスプリンターズSでも好走できる可能性があるのではないかと思います。
日本の馬場に対応できるか?
ラッキースワイネスは良馬場をこれまでも好んで出走しており、日本の硬い馬場は合いそうだと思って出走させてきているのだと思います。
ゲートオープンから5m通過してから計測が始まる日本に対し、香港はゲートオープンの瞬間から計測が始まる計測方法の違いがあるため、同じ形で横比較できるわけではありませんが、スプリンターズステークスの勝ち時計は概ね1分7秒〜1分8秒程度。
一方ラッキースワイネスは香港のシャティン競馬場ではありますが1分8秒決着のレースで勝利している経験があり、香港の方が計測方法的にはタイムは遅くなるので日本のスプリントステークスの勝ち時計にはほぼ達していると考えていいのではないかと思います。
ただ、この時計が出ていたのは2023年の全盛期の話なので、今のコンディションでそのパフォーマンスが出せるかどうかは見通せず、なかなか判断が難しいですね。
ラッキースワイネスの勝算は?
最後に、ラッキースワイネスの勝算について考察していこうと思います。
今の日本のスプリンターのレベルは正直まずまず高いと思っておりまして、数年前と比べると今は豊作な時期だと思います。
特に今年4月のチェアマンズSPでサトノレーヴがラッキースワイネスを完全に押さえ込んで2着に入っているのはなかなかすごいことだと思いますし、今回はサトノレーヴはホームの日本で走れるわけですから、ここが逆転できるのか?と言われるとちょっと難しいのかな?と言う気もします。
同レースで5着でしたが先着していたルガルも同様で、日本に戻ることでルガルの方に有利な要素が増えるのではないかと思います。
また、そのルガルやサトノレーヴと日本で張り合っているママコチャやナムラクレアなども有力だと思いますし、ラッキースワイネスがかつての輝きを取り戻せば馬券内くらいに突っ込んでくる可能性は十分あるかな?と思いますが、頭まであるかと言われると正直自信はないなと思います。
馬券的に狙いに行くのであれば紐で押さえておくか、相手に入れて2着付、3着付してみるのが面白いかもしれません。
ラッキースワイネスは想定では20倍以上の人気薄のオッズとなりそうなようです、もちろん近走の馬柱を見ると買いづらいと思う気持ちもわかりますが、これまでの実力とやや復調気味なところを考えると馬券内程度であれば一発があってもおかしくないと思いますので、元世界トップスプリンターかつ、短距離王国香港からの刺客は舐めすぎない方がいいような気もします。

現役地方&海外馬主・競馬ライター
登録者5000人超え&累計再生250万回超えの一口馬主YouTuber。豪州競馬会員制コミュニティJJ Racing Club 共同代表。社会人1年目から一口馬主を始め、キャロット・シルク・ノルマン・ロード・DMMバヌーシーの5クラブに入会。地方個人共有とRSS や中條厩舎の豪州共有に加え北米MRHでマイクロシェアを行う。血統スタッツや馬体・歩様を重視していて代表馬はトゥルーフェアリー、ロードヴァレンチ、ミスティックロア等。
—最近の私––
Bluetoothでスマホと接続可能なスピーカー。重低音がとても強調されるので洋楽やアップテンポな曲が好きな私のお気に入り。防水機能つきなのでお風呂に持ち込んで音楽を聴きながら本を読むのが毎日の楽しみ。
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