今回はマイルCS2024に出走予定の欧州馬チャリンについて記事にしていきます。よろしくお願いします。
予想の参考にしていただければ幸いです。
基本情報
馬名:チャリン(Charyn)
生年:2020
性別:牡
毛色:芦毛
父:Dark Angel
母:Futoon
母父:Kodiac
調教師:R.ヴェリアン
生産者:Grangemore Stud
馬主:Nurlan Bizakov
通算成績 :18戦7勝[7-4-4-3]
チャリンとはダークエンジェル産駒の4歳牡馬で、現役欧州馬の中では”トップマイラー”と言われているほどの実力馬です。
キャリア7勝のうち、3戦はG1での勝利で2戦はG2での勝利となっており、クイーンエリザベス2世Sやジャックルマロワ賞、クイーンアンSなどここまで戦ってきたレースレベルを考えても、欧州トップマイラーの名に相応しい一流馬思います。
直近2戦は重馬場のレースになっていますが、良馬場での戦績もよく欧州では馬場不問の活躍を見せています。
ただ、欧州に比べ日本の馬場はスピードが求められる色合いが強いので、馬場状態が良く時計が早いコンディションだった場合、日本的スピードに対応できるかが鍵になりそうです。
注目すべき過去レース
ジャックルマロワ賞(2024年・良馬場)
2〜3番手追走から、最後に抜け出して他の馬の追随を許さない完勝と言えるレースでした。
脚色を見てもまだまだ余力を感じますし、2着馬には3馬身差となっていますが着差以上の強さを感じたレースでした。
この時の2着馬メトロポリタンはG1フランス2000ギニーの勝ち馬ですし、3着馬インスパイラルは去年と一昨年の同レースを連覇した馬かつ、去年のBCフィリー&メアターフなどG1をいくつも勝っているような名馬で、相手関係を見ても非常にハイレベルと言えると思います。
勝ち時計もここ10年では一番早い時計で優秀です、まあ重馬場開催の時も多いので参考程度ですが。
ドーヴィル競馬場は欧州の中では起伏が少なく走りやすいコースだと言われており、このコースの良馬場という欧州の中では日本の競馬場に近い形態で力を発揮できているのは大きな加点ポイントだと思いますね。
ちなみに余談ですがジャクルマロワ賞は1998年にタイキシャトルが挑戦し勝利したレースです。直近では2022年にバスラットレオンが挑戦したものの7着に敗れています。
クイーンエリザベス2世ステークス(2024年・重馬場)
先行し、後半抜け出しを図ってからは2着馬のファクトゥールシュヴァルとの叩き合いデッドヒートかと思いきや、最後はギアが上がり今年のドバイターフ勝ち馬で去年の同レース2着馬ファクトゥールシュヴァルを突き放して1着でゴールするレースでした。
ちなみに重馬場表記ですが映像を見る限りものすごく馬場が見た目的に悪い、という感じは受けませんでした。
先行力があり、馬場不問でこのようなタフなレースでも勝利できるというのはこの馬の能力の高さを示していると思います。
特にアスコット競馬場は高低差が大きく、スタミナ・タフネスを求められるコースなので、ドーヴィル競馬場で求められる適正とは同じ直線レースでも異なると私は考えています。
チャリンの日本での勝算と取捨は?
日本と欧州はゲートが開いてからの計測方法が違うため、タイムを単純比較することはできませんが、例年のマイルCSの勝ち時計を見ていると概ね1600mを1分32秒〜33秒台で走れれば勝利が見えてくるといえそうです。
欧州の方はゲートオープンと同時、日本は5m進んでからの計測になるので日本の方が時計は早くなることを考えると、直線レースとはいえ今年勝利したジャックルマロワ賞(ドーヴィル競馬場・良馬場)で記録した1600mを1:33:98で走破した時計を見ると、ある程度良馬場でも対応できそうな気がしています。
このジャックルマロワ賞の時は斤量60kgですから、今回斤量が軽くなればさらに時計は縮められるのではないでしょうか?
本来私はスタミナとスピードの塩梅で欧州のスプリンターくらいの馬が日本のマイル、欧州のマイラーが日本の2000mくらいでちょうどいいのではないかと考えているのですが、本馬に関しては一定のスピード能力の担保がありますし、血統的に見ても父Dark Angelは短距離馬で産駒も短距離馬が多いですから、今回も勝負になる可能性がありそうです。
実際本馬も古馬になってからはマイラーになっていますが、2歳の時は1200mのスプリントレースを使われており、スプリントのG2レースの勝利歴もあります。
マイルCSかBCかという選択を考えていたところを見ると陣営も硬いスピード馬場を求めていた狙いを感じるので、スピード馬場になっても馬券には入れておいた方がいいのではないかと私は思います。
ただ、評価を上げるべきは馬場が渋った時、特に重〜不良馬場でスタミナ・タフネス勝負になった時で、そのパターンだとこの馬が頭まであるかもしれません。
重馬場での出走歴はこれまで9戦(3-2-2-2)となっており馬券内率が非常に高いです。タフネス勝負になれば本馬に軍配があがる可能性は十分あると思いますので、良馬場よりもこの馬の評価を高めるのが良いのではないかと思います。
某メディアによるとヴェリアン調教師は「重馬場はこなせるがこの馬は本当は良馬場の方がいい走りをする」とインタビューでコメントしているようですが、私は日本での勝算を考えたら馬場が渋った時の方があるのではないかと思いますね。
純粋な瞬発力上がり勝負では、流石に日本馬優勢になるような気もしています。
ちなみにヴェリアン調教師の配偶者は日本人の方です。
今回、10年以上ぶりのマイルCSへの外国馬遠征なので、いい結果が出ることを期待していますし、それによって今後さらに海外の有力馬が日本の主要競走に遠征し、日本国内にいながら海外の有力馬を見られる機会が増えると個人的には嬉しいなと思います。
チャリンの健闘を祈っております!
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ジェイが馬の見方を勉強する過程で、大変お世話になったオーストラリアのNSW州の中條大輝調教師と、馬の見方についてや 競馬について勉強していく会員制コミュニティ「JJ Racing Club」をDMMオンラインサロンさんにて運営中です。
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