今回は天皇賞・秋2023年の予想記事を掲載いたします、よろしくお願いします。
天皇賞・秋
〜日本競馬とは、東京競馬場の根幹距離である〜
—エムイシ(2023)
という格言めいた書き方をしましたが、これを否定する人もなかなかいないでしょう。
それだけ日本競馬とは東京競馬場…正確にはダービーで勝つ事を至上命題としています。
古馬の頂上決戦としても天皇賞・ジャパンカップと連続で東京競馬場の根幹距離で開催されます。
そもそも根幹距離とは何か？
競馬の基準となったイギリスではマイルが用いられます。
1マイル ≒1600m (2000ギニー)
1.5マイル≒2400m (ダービー)
2マイル ≒3200m (セントレジャー)
イギリスの三冠レースは全てこのマイルが基準となっていました。
(セントレジャー現在約2900mですが、最初期は2マイルレースだった)
そのため、競馬場の作りもマイルを基準とされており、マイルを4で割った400m刻みでスタートできるように作ることが一般的になりました。
そのため、400mで割りきれるコースを根幹距離と呼ぶようになり、根幹距離で強い馬を作る事が目標になっていきました。
その影響は人工的な競馬場を作る日本ではより顕著に現れ、『根幹距離レースが開催しやすい造形』で作られています。
そのため、東京競馬場の根幹距離で強い馬こそが日本のトレンドど真ん中であるという事です。
というと、東京競馬場2000mはポケットですらない変な場所からのスタートで全然レースしやすい形状じゃないじゃないか！と突っ込まれそうです…
コース図引用：netkeiba
が、それもコース改修の影響により、スタート後は緩やかなコーナーになっており、スピードに乗ったまま曲がっていけるので実質的な1ターンの2000mコースであると見なせます。
このコース形状では
・欧州的な末脚の持続力
・クロフネ的な高速巡行力
という血が必要となります。
必要な血統要素
欧州的な持続力
東京競馬場で近年最高のパフォーマンスを出したアーモンドアイはヌレイエフの欧州的な持続する末脚(ナスペリオン)が強化されており
昨年、あわやの逃げ切りを果たしそうであったパンサラッサもSpecial=Thatchというヌレイエフと同じ血統(ナスペリオン)を持っていました。
アーモンドアイの血統解説記事↓
クロフネ的な高速巡行力
クロフネは一定のテンポでスピードを保ったまま最後まで押し切る走法を得意としてます。
そのため、加減速の少ないコースが得意であり、代表産駒のソダシがワンターンのマイル戦で最も光りました。
勝馬こそいませんが、
母父クロフネ・フレンチデピュティ
2020年クロノジェネシス 3番人気 3着
2019年アエロリット 6番人気 3着
2016年レインボーライン 13番人気 3着
などなど、ソダシのようなワンターンに強いクロフネ的高速巡行力は穴を探す上では非常に有効であります。
各馬評価
前置きが長くなりました。
◎イクイノックス
日本でこの馬が走る時は全て頭固定で買います。
トニービンは、欧州的な持続力を体現したようなナスペリオン血統。
そこに、ヘイロー≒ドローン≒サーアイヴァーでのヘイロー強化型でキレと機動力を完備。
更に、ドバイで見せた逃げはリファール的な前粘りが完成した血統です。
つまり、日本競馬で最強で最適なのがイクイノックスというわけです。
どのコースでどんな走りをしても勝ってしまうポテンシャルを持っていると思いますし、種牡馬としても日本競馬の新しい礎を築くと信じています。
ここまで完成された馬となると、逆張りはできません。
1.1倍でも買いたくなる馬。
それが私のイクイノックス評です。
日本でこの馬が走る時は全て頭固定で買います。
○ドウデュース
ダービーでは、持ち前のピッチ走法で直線で急加速。
武騎手の何度でも見たい見事なムチ捌きもあり、イクイノックスを抑え見事な戴冠でした。
今回はドバイターフを取り消しになったあと、復帰初戦ということもあり、状態面で不安があります。
しかし、陣営は持ち前のピッチ走法(キレは出るが疲れやすい)で長時間走らせる調整をしてきており、東京競馬場での決戦を見越した調教を積んでいます。
イクイノックスが勝つと信じていますが、もし打ち負かすとするとこの馬しかいない。
そう思っています。
なお、血統的にはドウデュースもトニービン(ナスペリオン)の影響を受けるハーツクライ産駒であり、リファールの4×4も光る持続力型。
血統面でも一騎打ちの様相であるとおもいます。
△プログノーシス
牝系はフランスの上品なキレを感じさせる血統が散りばめられています。
道中最後尾から超ロングスパートで、見ようによっては高速巡行力。
乗り方によっては一発あってもおどろきはないです。
△ガイアフォース
ワンターン的な競馬(マイル)での実績が重要になる天皇賞秋。
マイラーズカップ2着、安田記念4着のマイル適性に加えて父キタサンブラック×母クロフネ。
前日オッズ7番人気35倍であり、穴を開けるクロフネ血統なので抑えとしては最適でなはないでしょうか。
あとは
☆ジャスティンパレス
☆アドマイヤハダル
注ダノンべルーガ
以上となります。
高速巡行力の高いジャックドールは、鞍上を見て消しました。
もし馬券内に来たら事故だと思うようにしております。
印一覧
◎イクイノックス
○ドウデュース
△プログノーシス
△ガイアフォース
☆アドマイヤハダル
☆ジャスティンパレス
注ダノンベルーガ
馬券
前日の段階で、イクイノックス-ドウデュースの馬連が2.5倍。
本当にこれだけつくなら、これだけで十分であると思います。
基本的にはこの2頭だけの馬券、もしくは12着固定の三連単をオッズと相談しながらというレースだと思っています。
馬連◎○
※オッズと相談し、三連単◎↔○-印
M石土井
ゴルシ産駒研究者
一口馬主を京都サラブレッド、YGG、広尾、DMM、ノルマンディーなどで楽しんでいる、ゴルシ産駒研究者。noteにてゴルシ産駒にまつわる投稿を行っている。血統分析に重きを置くスタイルで、代表出資馬はドライスタウトやグランベルナデット。ゴールドシップ産駒ではオルノアやブルーローズシップなどに出資している。
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