ダートなのにスピードが求められるレース！？

今年も日本一面白いレース、根岸ステークスがやって参りました。
個人的には根岸Sはダートでありながらスピードが求められるレースだと考えております。
古くはブロードアピール、最近だとカフジテイクやノンコノユメ、モズアスコットなどのように
後方一気や末脚自慢が輝くレースだと感じております。

これには理由があると考えておりまして、
①1200mベストの快速スプリンターたちがここに集結しやすく、ペースが流れやすい
②ワンターンで直線の長いコース形態上、絶対スピードが必要
だからだと考えております。

ダート馬は息が長いイメージがありますが、
その「絶対スピード」は衰えるのが早いと考えております。
現に根岸Sを連覇した馬はこれまで1頭もいません。
栄枯盛衰、その絶対スピードは枯れるのも早いのです。

故に「今1番強い馬」「今が旬の馬」をピックアップして予想しました。
それでは印発表に参りましょう！

各馬評価

◎ 1 アイオライト

前走ギャラクシーSでは0.4秒差の5着と敗れる。しかし59kgというトップハンデの中で一旦は先頭と、見せ場十分+先行勢の中で唯一掲示板に載ったということで、このレース最も強い競馬をしたのはこのアイオライトであると感じている。
この馬は昨年の2月、令月Sで2000m→1200mへの一気の距離短縮をしたことで流れが変わったと考えている。
昨年のアイオライトの全6走について、改めて振り返ってみよう。

令月S→勝ち馬より1kg重い斤量を背負い0.1秒差2着。
千葉S→勝ち馬と2着馬より2kg、3着馬より5kg重い斤量を背負い0.2秒差4着、2着馬は同年のカペラS勝ち馬。
栗東S→スマートアヴァロンに次いで重い58kgの斤量を背負い1.1秒差をつけ圧勝。
北海道スプリントC→0.3秒差の2着も、勝ち馬とは位置取りや仕掛け所の差もあった。そしてシンプルにGⅢで2着に来れるポテンシャルがあることを証明した。
みやこS→1.3秒差10着。シンプルに距離が長かった。
ギャラクシーS→先述の通り。

このように、短距離にシフトしてから明らかに流れが変わっており、敗戦も全てが理由付け可能+むしろ負けて強しの競馬が多いことからも、今アイオライトの期待値は最高潮に高まっていると感じている。そしてこの馬のベストはやはり圧勝している1400mであると考えている。
そして満を持しての中央ダート短距離重賞初挑戦。東京はオアシスS で1度のみ経験し、6着と敗れているもののマイル戦。そして当時のアイオライトは覚醒前ということからも、東京でもチャンスはあるのでは。そして馬場が渋ったら尚チャンスは大きくなりそうだが、週末の東京は晴れ予報。
そしてもし仮にここで敗れたとしても、期待値は高まったままであると考えているので次走以降に狙いたい。

○ 10 サンライズフレイム

前走AリーフSでは出遅れながら後方一気で0.3秒差をつけ勝利。これでキャリア6戦5勝、ダート1400mで4連勝を達成。唯一の敗戦も3着で、敗れた相手もパライバトルマリンとブライアンセンスで、しかも出遅れや展開不利があった中での0.4秒差3着。こちらもまだ底を見せていない。
ただ出遅れ癖がある点は不安で、キャリア6戦中4戦で出遅れている。前走のイメージから差し追い込み馬である印象がある方も多いかもしれないが、出遅れなかったレースでは先行競馬を見せている。故にスタートが肝となってくる。
しかし、先述の通り先行しても差し競馬でも崩れない点は大きな魅力。脚質が自在であり、出たなりで競馬ができる点は強み。
ドライスタウトの半弟。デビューした兄3頭は全て3勝以上している優秀な一族であり、またどの馬も東京コースが得意であったイメージ。ドライスタウトが怪我で離脱してしまった中、弟に意地を見せて欲しい。

▲ 12 タガノビューティー

前走武蔵野Sでは0.3秒差の2着。出遅れ後方からであったが、見事な末脚を見せた。
昨年の根岸Sでは0.3秒差の4着。昨年自分はタガノビューティーに本命を打っていたのだが、惜しくも届かなかった。しかし先着を許したレモンポップやギルデッドミラー、バトルクライはかなりの強敵であり、今年のメンバーならば最上位の能力を有していることは明白。
しかし、昨年はフェブラリーSに出走できるか賞金が怪しかった為、ほぼメイチの仕上げであったはず。現にここで敗れたことでフェブラリーSでは除外を喰らってしまった。一方今年はこの一年で賞金を積み上げ、正直ここで負けてもフェブラリーSには出走可能であると思う。この馬の大目標はここの次、フェブラリーSであるはずなので、そこの変化は見逃せない。
かしわ記念2着などとマイルでも結果を残しているが、正直この馬のベストは1600mよりも1400mだと思う(ただし歳を取り徐々にマイル寄りになってきている可能性は捨てきれない)。そして末脚が強烈な分ワンターンの東京競馬場もベストだと思う。はっきり言って軽視することが難しい馬である。

☆ 3 フルム

前走コールドSでは0.1秒差をつけOP入り後初勝利。超絶前傾ラップを見事差し切った。
個人的にはこの根岸Sの行われる東京ダート1400mはほぼベストであると考えている。
OP入りも東京ダート1400m。OP入り後に使った2戦は共に敗れているが、3走前のペルセウスSは前に展開が向いた中で中段で追走してしまい3着、2走前の霜月Sは後ろに展開が向いた中で先段で追走してしまい5着。いずれも負けて強しのレースであり、評価を下げるどころか上げている。
更にはこの条件が得意なシニスターミニスター産駒ということもあり、条件はベストに近いのでは。
昔は後方から末脚をどれだけ伸ばせるかという一辺倒な競馬をしていたものの、ここに来て脚質に自在性が出てきており、成長が窺える。
あとは重賞においても通用するかどうかだけ。プロキオンSでは壁に跳ね返されたものの、フルムは当時より成長している+今回のメンバーレベルはそれよりは低い為、やれてもおかしくはないと思う。

☆ 5 ベルダーイメル

前走カペラSでは上がり最速の脚で突っ込むものの1.0秒差の6着。行った行ったの前残りであったので、展開が全く向かなかった。またコメントによると初距離に馬が戸惑っていたようなので、ある程度度外視は可能と感じている。
元々は1700-1800mで前で粘り込む馬であったが、近年はマイル以下の距離で中段から差す競馬で新境地を開拓している。
しかし、前走初めて1200m戦を試したものの、流石に1200mだと追走に苦労していた。今のベルダーイメルは1400-1600mがベストであると感じている。中でもベストは今回の1400mであると考えている。
3走前のグリーンチャンネルCがとにかく強い。不良馬場というバイアスはあったが、60kgの酷量を背負いながら2着に好走、ペリエールに先着。オメガギネスには完敗だったものの、斤量差は5kgもあった為仕方ない面もあった。
昨年の根岸Sは1.2秒差の7着と敗れてしまったものの、昨年はメンバーレベルが高かった+ここ一年で自身が力をつけたということで、昨年とは違うベルダーイメルを見せることができると感じている。枠次第では重い印を打とうと考えている。

☆ 14 アルファマム

前走霜月Sでは上がり最速の脚でアタマ差勝利。これは今回の根岸Sと同舞台である点は注目も、ペースが速かったので、展開が向いた面は否めない。
全ての勝利を左回りで挙げているサウスポー。そしてキャリア15戦中12戦が上がり最速という追込馬。東京ダート1400mは間違いなく合っている。
しかし、好走しているほぼ全てのレースが展開が向いた時であり、展開が向かなくとも勝てるほどの圧倒的なパフォーマンスだったレースがほぼない。故にここも展開待ちであることが濃厚だが、根岸Sは例年差し決着になることが多く、展開が向く可能性は低くないと感じている。

印まとめ

◎ 1 アイオライト
○ 10 サンライズフレイム
▲ 12 タガノビューティー
☆ 3 フルム
☆ 5 ベルダーイメル
☆ 14 アルファマム

予想のコンセプト

最内枠は不安でしかないが、それでも期待値MAXのアイオライトを本命にした。
昨年の6戦、距離が長かったみやこSを除き全レースが強い。
いつ重賞を勝ってもおかしくない馬だが、近2走が10→5着と馬柱が汚れており、人気を落とすと思う。
この期待値を吐き出すタイミングを逃してはいけないと感じ本命に抜擢。
3強は強そうだが、相応に不安要素がある。内、最も期待値が低い馬はエンペラーワケアと判断した。

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