今回は、私は入会していませんが40口クラブの社台・サンデー・G1の募集予定馬の価格が発表されましたので、そのインプレッションについて書いていきたいと思います。
よろしくお願いします。
全体トレンド
「いよいよ、募集時期が始まる」という気持ちになるのがこの40口クラブ、サンデー社台G1の3クラブの募集馬リストと募集価格の発表です。
リストを見たファーストインプレッションは、「今年もセリに出せばもっと値段が付くだろうな」という相場的割安馬は多くいると感じるものの、全体傾向として募集額高騰のトレンドは今年も継続しているな、ということです。
セリでも近年の価格傾向は上昇し続けていました。
これは大レースの賞金増額なども影響しているとは思いますが、コロナにより他の消費需要が減り、馬にお金を集中させる人が増えたことが大きな理由だと思います。
コロナが5類感染症となり制約のある生活が終わりを告げる今年のセリでは流れが変わる可能性がありそうですので、ここは要チェックですね。
ちなみに今年の年始~春にかけてセリが行われた南半球のオーストラリアでも、近年価格の上昇トレンドが続いていましたが今年はやや下落傾向。
コロナ以外にもオーストラリアの場合は景気動向などもあったようですが、トレンドが転換点を迎えた雰囲気があります。
超高額馬は少ない?
募集価格が高くなっているという印象を受けますが、一方でべらぼうに高い馬、総額1億円クラスの馬がどんどん増えているか?といわれるとそんなこともないです。
3クラブで1億円を超えているのは、
・セリエンホルデの22(父キズナ・1.2億円)
・ヒルダズパッションの22(父キズナ・1億円)
・ブエナビスタの22(父レイデオロ・1億円)
この3頭のみです。
ディープインパクト、キングカメハメハの亡き後の種牡馬戦国時代。
1億円越えの2頭がキズナ産駒ということでやはりこの世代の社台グループのキズナ推しは相当なものだと思います。
一方、1億円越えは兄弟馬が活躍馬、または母が活躍馬など明確な理由がありますので、ある意味納得感のある値付けなのかもしれません。
セレクトセールに出ていたらもっと高額になっていた可能性は十分ありますよね。
この価格帯の馬を出資検討できる財力がある人はすごいなと素直に思います(笑)
1億円を超えるような超高額馬はそこまで多くない反面、3000万円~5000万円あたりの価格帯の馬が少しずつ値上がりしているような印象を受けます。
サンデーレーシングに至っては、総額4000万円以内(1口100万円以下)の募集馬は94頭中33頭しかいません。
私は40口会員ではありませんが、もし入会していたとしたら1口100万円を切る価格帯の馬から選ぶことになると思うので、その時点でサンデーであれば3分の1に絞られてしまうことになります。
これは、かなりつらいですね。
社台やG1、特にG1については安価な馬も多いので、そこまで予算を使えないけど40口をやってみたい!という方はG1の方が、選択肢が多いかもしれません。
特にサンデー社台の場合は実績制による抽選もし烈なので、安価な価格帯の馬だと希望の馬に出資できない可能性もありそうですね。
種牡馬別分析
まず、リスト全体を種牡馬ごとに見ていくと、エピファネイアとロードカナロアは少し落ち着いたかなという印象があります。
概ね総額4000万円~7000万円あたりでしょうか?
今年高くなっているな、期待されているなと感じるのはやはりキズナですね。
上述のエピファネイア、ロードカナロアと募集価格的にはほぼ同じ扱いになっています。
この世代や1つ上の21産の世代の成績が良ければ来年、再来年はさらに募集価格が上昇する可能性はありそうですね。
ノーザンの良い繁殖を多く集めていますから、これまで以上にこの世代は活躍が期待できるのではないでしょうか?
再来年ごろには“キズナ旋風”が巻き起こっているかもしれません。
あと気になるのはこの世代が2世代目となるブリックスアンドモルタルですね。
特に社台では募集頭数の多さについても過去に言及しましたが、初年度産駒がまだ走っていない中で3000万円~8000万円の募集価格とかなり強気に感じます。
相当社台はブリックスアンドモルタルに自信があるようですね。
牧場やトレセンでの評判がいいということの裏返しなのかもしれません。
キタサンブラックは、イクイノックスやソールオリエンスの活躍の割には募集額が抑えられていると感じるかもしれませんが、この世代は3世代目で種付け料が300万円に下がっていた時の産駒です。
当時の種付け料や繁殖レベルを考えると、この程度の金額に収まってくるのは妥当なのかもしれません。
来年再来年の世代になると、繁殖の質や種付け料が上がることに連動して募集価格も高騰しそうですね。
まとめ
いかがでしたか?
募集額のトレンドや牧場がどの種牡馬を推しているのかを探るうえで40口クラブの会員以外の方でも40口の募集馬リストを見る価値はあると思います。
私も時々「40口クラブに入らないのですか?」というお声をいただくことがあります。
入りたいのはやまやまではありますが、この募集価格を見ているとやはり私には縁がないところなのかなと思いますね…。
また、すでに始めている地方共有馬主やオーストラリアの共有馬主は40口と近い金額、またはもっと安い金額で正式な馬主として活動できる点に魅力を感じていて、現在はそちらに注力しています。
募集額を眺めながら日本にはお金持ちがいっぱいいるんだな~と目を細めております。
抽選になる馬も複数いると思いますので、今年出資申し込みされる読者の皆様の幸運を祈って記事を締めたいと思います。
現役地方&海外馬主・競馬ライター
登録者5000人超え&累計再生250万回超えの一口馬主YouTuber。豪州競馬会員制コミュニティJJ Racing Club 共同代表。社会人1年目から一口馬主を始め、キャロット・シルク・ノルマン・ロード・DMMバヌーシーの5クラブに入会。地方個人共有とRSS や中條厩舎の豪州共有に加え北米MRHでマイクロシェアを行う。血統スタッツや馬体・歩様を重視していて代表馬はトゥルーフェアリー、ロードヴァレンチ、ミスティックロア等。
—最近の私––
Bluetoothでスマホと接続可能なスピーカー。重低音がとても強調されるので洋楽やアップテンポな曲が好きな私のお気に入り。防水機能つきなのでお風呂に持ち込んで音楽を聴きながら本を読むのが毎日の楽しみ。
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