・ 執筆者：ふーた

展開や戦績の分析による予想を得意とするライター。2022年9月11日に行われたセントウルステークスでは人気馬ながら勝利したメイケイエールを本命に。仕上がりの甘さを指摘し評価を下げたソングラインは5着だった。

【印】

◎ボッケリーニ

○マイネルファンロン

▲ディアマンミノル

△ディアスティマ

△アリストテレス

△ヒンドゥタイムズ

【各馬考察】

◎ボッケリーニ

　本命は 安定感抜群の”The 優等生”、ボッケリーニを選んだ。掲示板を外したのが20戦中たったの2戦だけというのはある程度どのような展開にも対応できているという何よりの証拠である。それゆえか決め手に欠き、重賞ではあと一歩届かずの競馬が続いていたが、目黒記念で優勝し、その実力を示した。

昨年までは2000m以下の中距離路線を使っていたが、今年に入ってからは2000m以上のレースに挑戦しており、そこでお安定した成績を残している。斤量も57kgと前走より軽くなっており、騎手も乗り慣れた浜中騎手の継続騎乗である。

この馬の魅力は前述でも記載したが、ズバリ「安定感」である。その他各馬一発はあるが不安要素がぬぐえない中で、この馬の安定感はこのレースにおいては重要視していいのではないだろうか。頭の軸とは言わずとも、三連系の軸には最適な一頭である。ぜひ参考にしていただきたい。

○マイネルファンロン

　対抗は今年に入ってGⅠの舞台で実力を発揮しているマイネルファンロンにした。この馬もボッケリーニ同様、今年に入って主戦場を長距離戦線に移した一頭である。

GⅠ初出走の天皇賞・春では、タフな競馬になったものの６着、次走の宝塚記念では有力馬ひしめく中、有馬記念勝馬のエフフォーリアに先着する５着という成績を残している。

また、今回本命にあげたボッケリーニにも年始のAJCC杯では先着しており、７歳馬ながら今年に入って本格化の兆しが見える。今回の阪神2400mはレース中に坂を3つ超えるタフなコースである。したがって上位に食い込むには相応のタフさが必要になってくる。

そういうコースこそこの馬の魅力が活きるのではないかと考える。確かに爆発的な末脚や、安定した先行力はないが、末脚は長く使うことができ、道中から動いても後半失速しないスタミナを持ち合わせている。スタートはそこまで早くない馬なので、少し外めの枠に入ってしまったのは割引要素だが、その点はM.デムーロ騎手の手腕に期待したい。

現在、９番人気とやや人気落ちのオッズとなっており、配当妙味も十分にあるだろう。

▲ディアマンミノル

▲は迷いに迷ったものの豪脚一発を期待してディアマンミノルにした。リステッド競争やオープン競争までしか好走成績がなく、買いづらい馬柱となっているのは確かであるが、重賞では４回掲示板に載っており、他の各馬と実力がそれほど離れているとは思わない。

前走の新潟記念は出遅れが響き１３着と大敗を喫してしまったが、目黒記念でのパフォーマンスは目を見張るものがあった。ウインキートスがスローでレースを引っ張る展開となり、後方待機馬にとってはかなり不利な展開を強いられたが、最後方からレースを進めると最終コーナーで大外に持ち出しラスト４ハロンを長くいい脚を使って追い込んでの４着。

他に後ろから差してきた馬がいないことを考えるとハマった時のこの馬の末脚はすごいの一言である。土曜日の阪神の芝状態を確認したが、開幕週といえど、先週までの中山のような内伸び馬場ではなく、外も伸びる馬場状態となっていた。

もし、レース展開で人気のボッケリーニやウインマイティーが前につけ、流れる展開になれば一発あってもおかしくはないように思う。鞍上は先週初GⅠ制覇の荻野 極騎手。先週の流れのままにここでも穴を空けてほしい。

△ディアスティマ

紐のなかでは一番推している馬なので、この馬を取り上げる。確かに重賞で好走成績がない中で５番人気と少し過剰人気のような気もするが、安定した先行力に加え、しっかりとした末脚を使うことのできる点は馬券を買う側にとってこれほど買いやすい材料はない。

１年２ヶ月の休養明けだが、鉄砲駆けもできる馬であり、調教内容を見てもそれほど不安のない調教ができている。斤量も他の有力馬に比べると56kgと軽く、うまく前目につけて、粘りこむ競馬ができれば上位に食い込んでもおかしくない１頭である。

戦績は少ないが５歳馬であり、残り少ないディープインパクト産駒。オーナーサイドもそろそろ重賞のタイトルをとってディープの名を後世に残したいと願っているのではないだろうか。相手関係にも比較的恵まれた今年の京都大賞典。ここで一撃あってもおかしくない一頭である。

ライター：ふーた

20歳から競馬を始め、学生時代はライタージェイと夜な夜な競馬新聞と睨めっこする日々を送る。ギャンブルよりも競馬予想が好きで、自分が馬券を買わない日でも予想は行う競馬通。コロナ前の日本ダービーでは、徹夜で並んでいる姿が某スポーツ紙に写真付きで掲載された。