今回はRSS所属の共有馬リッチシャンパン号について、記事にしていきます。よろしくお願いします。
ジャンプアウトで好気配
リッチシャンパンは今年の8月に3歳になった未デビュー馬です。
リッチイナフ産駒の大型馬で、活躍しているファミリーを見てもどちらかというと成長力がある晩成タイプではやい時期からガンガンという馬ではありませんでした。
じっくりと育成されてここまできたリッチシャンパン。
2023年9月11日にキャスタートン競馬場で行われた模擬レースでは、好スタートから一旦下げて折り合い、直線では内を抜け出して2着入線と見どころのある走りを見せています。
当初は走りがばらばらで、なかなか動き切れていないような感じや幼さも感じましたが、ここ数回のジャンプアウト(模擬レース)では見違えるような操舵性の良さや直線の伸びを見せていて、初戦から勝ち負けできるのではないか?という期待感の漂う走りを見せています。
↑画像2着入線がリッチシャンパン
オーストラリア特有の仕上げ方
日本にはジャンプアウトはないため、日本の競馬ファンの方々にはなじみがないかもしれませんが、オーストラリアではジャンプアウトやトライアルといういわゆる模擬レースを使いながら仕上げていくのが一般的な手法です。
新馬はデビュー前に複数回、この模擬レースを使いながら仕上げていき、課題を修正していきます。
余談ですが中條厩舎所属で未デビューの共有馬、トゥルーフェアリーについては複数の模擬レースで直線でいい末脚を使うものの、スタートが絶望的に遅いという課題を露呈していますので、ゲート練習などでデビューまでに修正されるのだと思います(願望)
また、新馬だけではなく模擬レースは、休養明けの馬も調整のために利用することがあります。
バララット競馬場など坂路がある競馬場もありますが、オーストラリアでは日本ほど坂路調教は一般的ではないので、その分こういった実戦形式のコースで負荷をかけていくという部分もあるのかもしれません。
また、一度の入厩で5戦6戦と日本の中央馬の感覚よりは多めに使うことが多いのもオーストラリア流です。
例えば適性距離が2000mの馬でも、入厩初戦は短めの距離から使っていき徐々に距離を伸ばしていき、3~4戦目と万全の体制になったときに適距離を使うという使い方もあります。
そのため中距離馬がマイル以下のレースで走っていることも、しばしばあります。
リッチシャンパンも遺伝子型はCT型で本来もう少し距離が欲しいと言われていますが、初戦は1100mや1300mの短距離戦をメインで検討されているようです。
初のジャンプアウト現地観戦の思い出
リッチシャンパンの初の実戦形式のレースとなったジャンプアウトは、ちょうどセリでオーストラリアに行っていたので現地観戦していました。
調教師のコメントがよかったのでかなり期待していったのですが、結果は…(笑)過去に記事にしていますので良ければ見ていただければと思うのですが、正直めちゃくちゃ心配しました。
仕上がりが甘いとはいえ、全然走れてないじゃんと、豪州未勝利継続か…と肩を落としたものですが、それはあまりに早計だったようです。
まだ、デビュー戦の結果はわかりませんし、ひょっとしたらデビュー戦は惨敗するかもしれません。
ただ、ここまでのジャンプアウトの過程を見ていれば順調に進めばどこかのタイミングで勝利をつかめる可能性は十分あるのではないかと感じさせるものがあります。
ソエが出て休養になったり、気性面の危うさがでたりと心配な局面もありましたが無事デビュー戦を探れる状況になっていることをうれしく思いますしここまで尽力してくれたアーロン調教師やRSSメンバーの皆さんには本当に感謝しています。
競走馬がデビューするのは当たり前のことではありません、この馬の前に共有していたホーリーシールの20はデビュー前に事故で命を落としてしまいました。
もちろん、いい結果が出ればそれに越したことはないですしそれを目指してほしいですが元気にターフを走る姿を馬主に見せてくれるだけでまずは感謝、という気持ちは忘れずに来るデビュー戦を楽しみに待ちたいと思います。
次は豪州初勝利記事が書けることを期待して、結びとしたいと思います。
現在育成中の2歳馬、パーフェクトダイヤモンドの21を共有していただいている方々を少しだけ安心させるためにも、リッチシャンパンにはなんとか豪州初勝利を託したいものです。
現役地方&海外馬主・競馬ライター
登録者5000人超え&累計再生250万回超えの一口馬主YouTuber。豪州競馬会員制コミュニティJJ Racing Club 共同代表。社会人1年目から一口馬主を始め、キャロット・シルク・ノルマン・ロード・DMMバヌーシーの5クラブに入会。地方個人共有とRSS や中條厩舎の豪州共有に加え北米MRHでマイクロシェアを行う。血統スタッツや馬体・歩様を重視していて代表馬はトゥルーフェアリー、ロードヴァレンチ、ミスティックロア等。
—最近の私––
Bluetoothでスマホと接続可能なスピーカー。重低音がとても強調されるので洋楽やアップテンポな曲が好きな私のお気に入り。防水機能つきなのでお風呂に持ち込んで音楽を聴きながら本を読むのが毎日の楽しみ。
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