【全頭分析】ノルマンディー2023年1次募集馬検討 ~No24 デアリングバードの22~ byジェイ

ジェイ
ジェイ
どうも、ジェイです。
連載でノルマンディーオーナーズクラブ2023年1次募集の募集馬全頭を1頭ずつ分析していきます。
評価はあくまでもジェイの個人的主観によるもので、競走成績を保証するものではありません、出資は自己責任でお願いいたします。

はじめに

この度はサララボの代表ジェイが連載するノルマンディーOC2023年1次募集馬検討記事をご覧いただきありがとうございます。

ノルマンディーOCの会員でもある私は、今年はシルクHC、DMMバヌーシー、キャロットクラブの3クラブで全頭分析記事を当サイトで執筆、掲載しています。

今の所出資馬の主な活躍馬は…

・ロードヴァレンチ(マーチS4着)

・ミスティックロア(レパードS出走)

・ヴァナルガンド(2勝C)

・リレーションハート(地方2勝・個人共有)

となっていて、18産から参入したノルマンディーOCではヴァナルガンドが最も活躍しています。

基本的に忖度なしなので、厳しい表現となってしまう馬もいることを先にご了承ください。

あくまでも個人の見解ですので、出資判断は自己責任でお願いいたします。

また、多くの頭数を分析する関係上、1頭あたりのコメントがどうしても薄くなってしまいます。

「この馬についてもっと詳しく聞きたい」という場合は、募集期間中にYouTubeLIVEを予定していますのでそちらでご質問いただければと思います。

ジェイは募集時、血統スタッツ、サイズ、馬体・歩様、厩舎などの要素を軸に検討しています。

今回の連載ではその中でも主に、血統、サイズ、馬体歩様について記載していく予定です。

執筆、投稿作業など全て1人で行なっているため誤記載や誤字等ありましたら優しくご指摘ください。

何卒お手柔らかにお願いいたします。




No24 デアリングバードの22

基本情報

父:エピファネイア

母父:キングカメハメハ

馬体重:424㎏ 

体高:153.0㎝

胸囲:174.0cm

管囲:19.0cm

血統

デアリングタクトの全妹が登場です。

エピファネイア産駒の牝馬勝ち上がり率は36%と種付け料や募集平均価格などと勘案するとそこまで高い数値ではありません。

打率が高いというよりは1発HR系の種牡馬であり、打率や安定感を求める種牡馬ではないと思います。

また、エピファネイア産駒は大型化する産駒が多く、本馬の全姉デアリングタクトも480㎏ほどと、牝馬としてはサイズが大きくパワフルな馬でした。

馬体サイズもがっしりとしてよく見える産駒が多いので馬体での見極めが難しいと治郎丸氏の書籍にも書かれていて、私も同意するところです。

エピファネイア×キングカメハメハ×サンデーサイレンスはエピカメサンデーと言われ、ニックス扱いされています、これはデアリングタクトの活躍による部分も大きいとは思いますが、母父キングカメハメハの組み合わせで出走した産駒を調べてみると45%が勝ち上がりとこの父にしては安定感が非常に高くやはり相性が現状ではよさそうです。

母系は言うまでもありませんが、全姉デアリングタクトが三冠牝馬となる大活躍でノルマンディーを一躍人気クラブへと押し上げました。

2代母デアリングハートはクイーンSや府中牝馬Sを勝利しNHKマイルでも2着に入ったブラックタイプ馬。

大変豪華な母系で一発の飛距離はG1クラスなのですが、気になるのはその打率です。

デアリングバードはデアリングタクト以降、20産のドレフォン産駒のデアリングエイト以外、エピファネイアがつけられ続けています。

ただ、きょうだい馬でデアリングタクト以外中央で勝ち上がれた馬は現状おらず、全姉マオノジーナスと半姉デアリングエイトが地方で1勝ずつしているのみ。

これはやや気になるところです。

特にライオンで募集されたデアリングオウカは体質面での弱さがあったようで、母系的にも、父エピファネイアを考えてもすごく頑丈というわけではないでしょうから、体質面の不安については頭に入れておく必要があるのではないかと思います。

安定して勝ち上がれそうというよりは一発HRを狙う人向けという印象を受けます。

馬体・歩様

この馬を検討するうえで、デアリングタクトの1歳時の歩様動画は何度も見返しました。

結論から言うとこの馬はデアリングタクトとはあまり似ていないと私は感じました。

シルエットやサイズが違うんですよね。

デアリングバードの22の方がデアリングタクトの募集時より小さくて、トモがヒュっと細い芝でキレそうな牝馬らしい体型なんですよね。

デアリングタクトにあったトモの圧倒的な容量やパワーを感じません、デアリングタクトは最初ダート馬かと思ったとマキオさんに言われていたほどですからね。

本馬はわかりやすく芝っぽいシルエットです。

一方、共通している部分もあり、歩様の背中の硬さ具合はデアリングタクトによく似ているなと感じます。

見学ツアーでスタッフの方も乗り味や背中の使い方はデアリングタクトに似ていますよとおっしゃられていました。

ただ、デアリングタクトも一定の硬さがあるタイプの馬でしたがそれでも芝中距離で戦えるスピードを持っていました、その強靭なスピードが本馬に備わっていなければ、ただの乗り味の硬い馬ということになってしまうのでここは要注意かなと思います。

と、ここまでちょっと辛口で評価してみましたが、普通にこの馬の歩様を見たら、まあいいんですよ推進力があって。

全身の連動性は悪くないですし、きびきび歩けています。

ちょっとあたりがある歩き方をしているような気がしないでもないですが、踏み込みはしっかりしていますよね。

トモが非力そうなのでここがもう少し詰まってくるといいなと思いますが、伸びしろは感じる1頭です。

飛節安定感は普通くらい、前脚はやや左前が内に入ってくるような構造で脚元は心配ですが、絶対ダメというほどではないのではないかと思います。歩かせ方の問題な気もします。




総評

デアリングタクトを求めるとちょっと違う馬かもしれませんし、この価格帯が見合っているかはさておき、見どころはある馬だと思います。

個人的には、エピファネイア産駒は胸が深くがっちりしている産駒を狙いたいので、小さめのサイズの本馬は血統からイメージする馬とはちょっと違うので、やや割引気味に見ています。

ただ、小さいなりに運動神経は良さそうですし背中の硬さはありますけど推進力やナチュラルスピードはいいと思うので、成長してこれば化ける可能性もあるのではないかと思います。

後は少し政治的な読みになりますが、これまでセリに出てきたデアリングタクトの下をスルーしてきて、今回あえて庭先で購入している経緯が気になりますね。

しかも、この馬は無償譲渡で生産牧場に戻されることがすでに決まっている実質”リース契約”馬です。

生産牧場側の立場に立って考えてみましょう。

出来がいい馬がでてきて、この馬は繁殖で戻ってきたらその子供がさらに高く売れるかもしれない、そんな期待が持てるのであれば、セリで売ってしまうよりもリース契約で現役時は誰かに走らせてもらって、そのあとは手元に帰ってくるように置いておきたいと思いませんか?

実はこのようなリース契約にする代わりに、本来のセリで想定されるような価格よりも少し安く庭先で買わせてもらうというパターンは結構あります。

これを組むときは、馬の出来がいい時かその血統に期待している時ですよね。

血統的価値はこれまでの上の子たちと変わらないのに、他の子はセリ、この子はリース。

これは生産牧場から寄せられる本馬への高い評価の裏返しなのではないかと推察できます。

全然違ったらすみません。

サイズがめちゃくちゃデカいとかであれば、それだけで繁殖価値があるので繁殖として見てるだけかなという推察もできるのですが本馬は小さいので、純粋に競走能力を期待されているのではないかと思います。

母優先狙いはできないネックはありますが、こねくり回して考えるとなかなか面白い1頭だと思います。


ジェイ

現役地方&海外馬主・競馬ライター

登録者5000人超え&累計再生250万回超えの一口馬主YouTuber。豪州競馬会員制コミュニティJJ Racing Club 共同代表。社会人1年目から一口馬主を始め、キャロット・シルク・ノルマン・ロード・DMMバヌーシーの5クラブに入会。地方個人共有とRSS や中條厩舎の豪州共有に加え北米MRHでマイクロシェアを行う。血統スタッツや馬体・歩様を重視していて代表馬はトゥルーフェアリー、ロードヴァレンチ、ミスティックロア等。

—最近の私–

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