
自分で自分の首を絞めかねない、ドM企画を始動します。3歳末時点の一口馬主クラブ各クラブの世代活躍馬5頭を募集自動評価していたのかを自分で振り返り、そして低評価だった馬はなぜ評価できなかったのか?次に生かせることはあるのかを考察していきます。
よろしくお願いします。
⇧出資馬の回顧はこちら
シルクHC3歳世代賞金上位5頭(9月上旬時点)
1位エンブロイダリー(OP)
2位エネルジコ(OP)
3位チェルビアット(3勝C)
4位クレーキング(OP)申し込み落選馬
5位プロミストジーン(3勝C)
各馬評価を振り返る
1位エンブロイダリー(OP)
<募集時評価>
新種牡馬で牧場評価が高いアドマイヤマーズ産駒です。
アドマイヤマーズはシャトルで豪州でも種付けされていて、豪州での評価も高いようなので注目している種牡馬の1頭です。
今年の募集馬の中でも良さそうな産駒がいれば狙いたいと考えています。
ボトムラインはビワハイジのファミリー。
3代母まで遡ればブエナビスタやアドマイヤオーラ、ヨギボーで人気のアドマイヤジャパンなど名だたる名馬たちにつながります。
2代母からは母となるロッテンマイヤー以外のブラックタイプは出ておらず、母の繁殖能力は上の初仔が未デビューのため未知数です。
とはいえ初年度エピファネイアをつけられていて、2年目にアドマイヤマーズをつけられているので繁殖として期待されている部分はあるのだろうと思います。
父父ダイワメジャーと母父クロフネの組み合わせだと勝ち上がり率は45%と平均的、母父フレンチでピュティ系に拡大しても47%とやや平均を上回る程度でした。
歩きはものすごくキビキビしているという感じではないですが、可動域は良いですね。
飛節のブレも少しあるので、ものすごく早く仕上がって早期デビューという感じではないのかもしれません。
<今から振り返ると…>
バリバリ早期デビューしてました、ごめんなさい(笑)アドマイヤマーズ産駒自体の仕上がりが早かったので、多少飛節ブレがあろうが関係なかったようです。スワーヴリチャード産駒とアドマイヤマーズ産駒はあまりそのへんは関係なく仕上がる馬が多い気がします。
当時はキビキビしていない的なことを書いていましたが、今見返すと普通にキビキビ感があるように思います、いったい何を見ていたのでしょう?マーズ産駒は基本硬いという今の知識を持ってみると踏み込みがかなりいい馬だなと思いますね、まだ当時はサンプル数を見ていなかったのでなかなかその比較はできなかったのかなと思います。
それより今から見ると左前の内向の方が気になりますね、これは当時見落としていたのかもしれません。飛節は確かに多少ブレはありますが返しが速くスピード感があるのでこのくらいは無視してもいいということなのかもしれません。
当時の感想と今見た感想が結構違って面白い1頭でした。勉強になりますね。
2位エネルジコ(OP)
<募集時評価>
父ドゥラメンテ×母父Noverreで中央で走った馬はいません。
母父レッドゴッド系に拡大しても、サンプル6頭しかいませんが勝ち上がり率は33%と低調です。
ドゥラメンテ産駒の活躍馬を見ると、タイトルホルダーを筆頭に欧州系を母系に入れる形で成功している馬が多いので配合の方向性としては間違っていないと思うのですが、流石に370kg台だと躊躇しますね。
ドゥラメンテ産駒は全体勝ち上がり率41%、牡馬に限ると49%と打率は優秀です。
4月の遅生まれの馬なのでサイズがこれから大きくなってくると見直せる馬だと思います。
ボトムラインのページはドイツの馬たちばかりですが、ブラックタイプ多数出ていて活力のあるファミリーです。
歩様や立ち姿を見ても流石に小さく感じます、他クラブなら成長待ちをしたい1頭です。
<今から振り返ると…>
今見返してもさすがに小さいですね、軽やかさは感じるものの、小型馬はこういう動きをする馬は普通にいると思いますし、この時に成長を予測するのは相当困難で、馬体から選ぶというよりは血統主導で選ぶ馬だったのかなという気がします。こういうタイプの馬体から選べないタイプの活躍馬はボトムラインの活力があるか、父が優秀かというパターンが多い印象で、本馬はどちらもそれが当てはまります。
こういう募集時の馬の完成度だけでは選べない活躍馬が出てくるのがこの趣味の面白さでもあり、難しさでもありますよね。
こういう馬を狙いにいくと打率が下がりますし、今後も意図的に狙わない予定です。これは自分の統計的数値を重んじる方向正常、仕方がない馬という感じですかね。
小型馬からこういう馬を狙いに行くのももちろん戦略だと思いますが、その分打率も下がることは覚悟する必要がありますし…募集時の時点でこの馬を選べた人はすごいなと思います。
3位チェルビアット(3勝C)
<募集時評価>
ロードカナロア産駒の牝馬勝ち上がり率は40%です。
母高齢ですが、半兄はショウナンパンドラです。
ただその後の変遷を見ていると、打率が高いタイプというよりは1発HRタイプの母という感じがしますね。
他のきょうだい馬は概ね1〜2勝にとどまっています。
また、基本的にこれまでディープインパクトやディープ系種牡馬をつけられてきているので、キングマンボ系のロードカナロアをつけてどうか?というところはあります。
今年の1歳世代はSS系+スペシャル母系というこれまで成果が出ている黄金配合が全然いなくて、なぜなのか疑問です。
父ローカナ×母父フレンチデピュティは勝ち上がり率43%と平均的で、この組み合わせからはレッドルゼルが出ています。
歩様はすこし硬く感じますがキビキビはしています。短距離馬だと考えればこのくらいでもいいのかもしれません。
ストライドは悪くないですね。
ローカナ産駒は皆そうなのですが、この馬も飛節は緩めですね、ブレが目立ちます。
⇒その後人気薄の中で出資するなら?という記事で本馬を取り上げていました。
<今から振り返ると…>
歩様動画を見返してみるとキビキビ感があって、推進力がありますね。遅生まれということもあり、筋肉の張り感などめちゃくちゃ見栄えするタイプではないですが、ナチュラルスピードの速さがかなりあり、そこは改めてみると目を惹きます。背中も使えていますしね。
飛節緩いと書いてますが、今見ると別にそうでもないというか普通くらいかなという気もします(笑)
この馬もボトムラインと父が優秀なタイプで血統でも選べるタイプの馬だったかもしれませんが、ナチュラルスピードの速さやキビキビ感など随所に歩様にもよさが表れていたなという気がします。もうちょっと推せたらよかったんですけどね…
4位クレーキング(OP)申し込み落選馬
<募集時評価>
新種牡馬ナダル産駒です。
ノーザンファームがナダルを激推ししているイメージです、今年のシルク募集馬にも多数ラインナップされました。
牡馬は筋肉量多くなりすぎる馬に注意との牧場関係者からの意見を聞きました。本馬は母父キンカメなので特に筋肉量が多すぎて硬くなることに注意したいです。しかし馬体サイズはちょうどよくボリューミーな馬体ですね。
胸も深いですし、パワーありそうでダートでの活躍をイメージします。
歩きを見るとちょっとお腹でっぷりしすぎてるような気もして動きも重そうに感じますね。
やはりダートでしょうか。
右後はブレ気味ではあるが飛節も安定感ある方で楽しみな一頭です。
中館厩舎にはロードヴァレンチでお世話になった厩舎ですし、出資を検討できる1頭になるかなと思います。
※一般で申し込みましたが人気だったので抽選対象とならず落選(だったはず)
<今から振り返ると…>
歩様を見返すとおなかのでっぷり感というか胸の深さとパワー感がありますが、歩きはキビキビしちえてパワーがありそうな感じで当初と同じ印象を受けます。
踏み込みのストライドもありますし、背中もある程度使えていて、飛節が最後までのびきりながらリズムよく歩けているのがいいなと思います。
腹がでっぷりしている馬は一見太っちょに見えますが本馬も活躍していますし、これまで見てきた中でも特にダートや短距離では活躍している馬が多い印象を受けるので、減点しなくてもいいというかむしろ加点したほうがいいなとまで思っています。この動画を振り返って改めてそう思いました。
5位プロミストジーン(3勝C)
<募集時評価>
ダート種牡馬だと基本的には牡馬優先で考えるのが定石ではありますが、筋肉量の懸念を考えると意外と牝馬に出ているのも悪くないかもしれませんね。
血統的には母父ヘニーヒューズですし、ダート1本で考えられそうなのはむしろいいです。
サイズもしっかりあり頼もしいですね。
母は東京プリンセス賞2着馬です。
ダート1400-1600あたりを主戦とするイメージでしょうか?
歩き見るとちょっと硬めですかね、やはりダートで長い距離ではなさそう。
血統のイメージと歩きはマッチしています。
ただまっすぐちゃんと歩けてないのが気になりますね。
これは撮影時にそう歩いてしまっただけなのかもしれませんが、何かしらの理由でよれてしまっているのであれば評価がかなり変わる気がしますので、ツアーに行かれる方はぜひ縦からの歩様をチェックしていただきたいと思います。
<今から振り返ると…>
いや、これを見て硬いって…ダート馬にしては柔らかいだろうが、どこ見てるんだ?と思ってしまいました(笑)ただ、ダート1400~1600を主戦場とするという読みは当たってましたね。
まっすぐ歩けてないのはこの動画撮影時だけだと思うのでそんなの気にしなくてよかったです、むしろこれだけキビキビ後ろ脚の可動域広く動けているならなんでリストアップできていなかったんだ?と過去の自分を恥ずかしく思います。しかしやはり性別が違いますがナダルの成功例はこれでいいということであれば、別クラブですがキャロットで出資が叶ったコハクトウの24はケガさえしなければ結構面白いような気もしています。

現役地方&海外馬主・競馬ライター
登録者5000人超え&累計再生250万回超えの一口馬主YouTuber。豪州競馬会員制コミュニティJJ Racing Club 共同代表。社会人1年目から一口馬主を始め、キャロット・シルク・ノルマン・ロード・DMMバヌーシーの5クラブに入会。地方個人共有とRSS や中條厩舎の豪州共有に加え北米MRHでマイクロシェアを行う。血統スタッツや馬体・歩様を重視していて代表馬はトゥルーフェアリー、ロードヴァレンチ、ミスティックロア等。
—最近の私––
Bluetoothでスマホと接続可能なスピーカー。重低音がとても強調されるので洋楽やアップテンポな曲が好きな私のお気に入り。防水機能つきなのでお風呂に持ち込んで音楽を聴きながら本を読むのが毎日の楽しみ。
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