ダービー馬に出資することも可能な「一口馬主」。
私は現在、日本で5つの一口馬主クラブに入っていて、会費だけで月1万円以上払っています。まさにどっぷりと「沼」にハマった状態です。なぜ人は一口馬主に魅了されるのか?一口馬主はどうやったらはじめられるのか?どのくらいのお金が必要なのか?を連載記事で紹介します。今回が連載第3弾になります。
過去記事はこちら↓
一口馬主の魅力って何?
一口馬主や馬主でプラス収支になる人は全体のおよそ10%程度といわれています。
もちろん、一口馬主を楽しみながら、プラス収支を叩き出すことができれば、それに越したことはありませんし、目指すべきものの1つであることは間違いありません。しかし、一口馬主の魅力はそれだけではありません。仮にそれだけであれば、10%のプラス収支の人以外はみんな離脱してしまうことになりますからね。
私自身、まだ出資馬や共有馬が重賞などの大舞台で勝つどころか戦いの舞台に上がったことすらありません。収支も大幅にマイナスです。しかし、1年間毎月の更新を見守りながらようやく迎えたデビュー戦のパドックで、初めて画面越しに見ていた出資馬に対面した時の感動、レース実況で自分の出資馬の名前が呼ばれる興奮、そして勝利を収めてくれるのではないかとスタンドで応援する瞬間は何にも変え難いものがあります。
だから、今のところ収支は大幅マイナスで、一番活躍している馬でも2勝クラスという状況であっても、私は一口馬主という趣味に魅了されています。出資馬が1着でゴール板の前を駆け抜けた際には、それはもう嬉しいなんてレベルのものではありません。よく、出資馬のレースは子供の運動会を見守るようなものだ、と形容されますが、仮にそうなのであれば私は子供の運動会で一体どうなってしまうのか、将来を心配するほどです。(まだ子供はいませんが)
話がそれましたが、もちろん、賞金が入れば嬉しいですが、お金以上に、一口馬主は楽しめる趣味だということです。
難しいからこそ面白い!?
”一口馬主でプラス収支になれるのは10%ほど”というデータだけでもその難しさは伝わるかと思います。そもそも中央馬の勝ち上がり率は30%ほどです。3歳未勝利は9月で終わります。毎年70%の馬はそこで進退を迫られる、厳しい実情です。
ただ、このシビアさ、難しさがあるからこそ一口馬主は面白いと私は考えています。活躍する馬を、馬体からアプローチしてみる、血統からアプローチしてみる、牧場やクラブの背景、厩舎から読み解く、一口馬主の出資検討は十人十色です。
絶対に走る馬を完璧に見分けることができる人は私はいないと思っています。
なぜなら、一口馬主よりはるかに生の多くの情報に触れ、それを生業としているプロのバイヤーが選んだ馬たちでも重賞出走どころか勝ち上がりすらままならないことがザラにあるからです。何より本当に目利きができるのであれば、セリ価格の高いものから順番に、比例するように活躍していなければなりません。
でも、そうはなっていないと思います。活躍馬を多く引き当てることができる人は存在するためある程度のスクリーニングは可能ではないかと思いますが、完璧に全て言い当てることは困難でしょう。でも、だからこそ面白いのです。
私は出資馬検討の際血統配合の相性や過去のデータを重視することに重きを置いていますが、同じくこのサイトで筆をとっているジェンティル氏は血統の中でも特に牝系の分析を重視し出資馬を選んでいます、同じサイトで執筆している2人ですら、考え方が違います。
大きくて強大な敵にそれぞれが好みの武器を取り、各々の手法で挑んでいく、なんだかモンスターハンターみたいで、ちょっとワクワクしませんか?
仲間意識が超強力!?
一口馬主の難易度がとても高いことは、前述しました。それゆえ、一口馬主は横のつながりが非常に強いです趣味だと思います。出資馬を検討する時には、「出資馬検討会」と題してオンラインオフライン問わず多くの人が意見を交わし、皆が頭を悩ませます。
そして出資馬には、自分以外にもその馬にいいと思って出資して苦楽を共にしている馬友がいます。出資馬が勝利した時には、我々の業界?の言葉で「おたおめ」と勝利を讃えあう文化があるのです。一般の人が「おたおめ」と聞いたら「お誕生日おめでとう」の略かと思うと思いますが、一口馬主達の間では「お互いおめでとう」を意味します。こんな造語が産まれるくらい、勝利が難しいということの裏返しでもあります。
社会人になり私も痛感しておりますが、歳を取るにつれてコミュニティは狭くなっていく気がします。自分と同じ会社に勤めている人、自分と同じ学校を卒業した人、同世代の人、どんどん関わる人の属性が似てきて、属性が異なる人と知り合い仲良くなる機会は決して多くない気がします。
一口馬主はとてもコアな趣味、決して人数が多いわけではありません。だからこそ一口馬主は知り合うと意気投合しやすい気がします。例えるなら、日本人が少ない国で海外旅行先で、日本人と出会ったら謎に意気投合して仲良くなることがありませんか?あの感覚です。
ですので、僕自身もTwitterやYouTubeで、自分よりひとまわりどころか、自分の親よりも年上の人とも仲良くさせていただいておりましたし、自分が今まで知り合ったことがなかった職業の人、はたまた、海を越えてオーストラリアの人達まで、一口馬主を始めなければ繋がれなかった人たちとどんどん繋がり、本当にいろんな仲間達とこの趣味を楽しむことができます。
こうして、コミュニティを広くしてくれるものとしても、一口馬主は非常に有効なものだと思います。実際に僕の仲良くさせていただいている一口馬主のみなさんは、こうした馬友ができることに最も魅力を感じている、と話す人も少なくないのです。今この記事を読んで一口馬主になろうか、悩んでいるみなさん、一歩踏み出して、こちら側で一緒に楽しみませんか?(無理のない範囲で)
いかがでしたか?
第4弾の最終章では、一口馬主の最初のオススメクラブについて記載していきます。
最後までご覧いただきありがとうございました。
また次の記事でお会いしましょう。
記事を書いた人 ジェイ
登録者4000人超え&累計再生200万回超えの元一口馬主YouTuber。社会人1年目から一口馬主を始め、キャロット・シルク・ノルマン・ロード・DMMバヌーシーの5クラブに入会。地方個人共有とRSSの豪州共有に加え北米MRHでマイクロシェアを行う。血統の配合相性を重視していて代表馬はロードヴァレンチ、リレーションハート等。
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