「南半球で馬主になる」概要

基本情報

定価：1100円＋税

著者：川上鉱介

編集：競馬道OnLine編集部

監修：岡さとみ

発売：主婦の友社

内容

日本に住みながらオーストラリアで競走馬の馬主やシンジケート会員になる方法を解説するハウツー本です。

初心者向けの指南書とありますが、内容は初級向けのものではなく熟練の競馬ファンが読んでも学びがある内容になっています。

オーストラリア競馬についての基礎知識はこの本を読めばほぼ網羅されるといっていいでしょう。

日本の競走馬価格が高騰する中、比較的安価な馬でも高額賞金レース出走や賞金獲得の可能性を秘めたオーストラリアの魅力と、日本での一口馬主では味わえない経験や体験ができる、異国の地の馬主という新しい競馬の愉しみ方を提案する内容となっています。

本書の特徴と魅力

私もRSSさんと中條調教師のところ（JAPANOZ）でオーストラリア馬主をしていますが、おそらくオーストラリア競馬についてここまで詳細に、そして馬主目線で記されている書籍は他にないと思います。

冒頭の注意書きで、日本円＝豪州ドルのレートが83円換算とあり、現在はこれよりも10円ほど円安が進んでいるためこんなに急速に円安が進んだのかと、変に実感してしまいました。

オーストラリア馬主をしていると預託料を払う時や馬を購入する時は円高、賞金が振り込まれる時は円安だと嬉しいですね（笑）

また、本書は馬主向けだけではなく、たとえばテイクオーバーターゲットやミスティックジャーニーの逸話などコラム的な内容も充実していて楽しく学びながら読み進めることができると思います。

日本の1勝Cや2勝Cというクラス分けではない、オーストラリアのベンチマークを用いたクラス分けなど、ぼんやりとわかっているようでちゃんと理解できていなかった部分も本書を読むとしっかりと整理ができて、豪州競馬の基礎知識を身につけることができますし、高額レースについての解説を読んでどんな馬が活躍傾向にあるかもざっくりと掴むことができます。

また、血統がお好きな方であれば、豪州の主要種牡馬の欄は特に楽しめるのではないかと思います。

オーストラリアはデインヒル天国とかつて言われましたが、今はシャトルなどによりさまざまな系統の種牡馬が活躍していて、今どんな馬が南半球で活躍しているかも確認することができますよ。

また、内容面とは関係ありませんがこの本は定価1100円と大変安価なところも嬉しいポイントです。

概ね競馬関係の書籍ですと2000円〜3000円あたりが相場になってくると思いますが、これだけの情報量でこのお値段というのはとても満足度が高いですね。

Amazonの評価も4.4と高評価になっていますが、そのあたりのコストパフォーマンスの良さも起因しているのではないかと思います。

注意点

そんなに注意することはないかなと思いますが、強いて言えばオーストラリア競馬に全く興味がないと、合わないかもしれません。

事前知識は不要の入門書となっていますが、基本的にはオーストラリア競馬に興味がある、オーストラリアで馬主（共有含む）になってみたいという人向けに書かれていますので、日本競馬以外は…という方には合わないかもしれません。

まあ、このタイトルでそういった方がこの本を手に取ることはほとんどないと思いますがね（笑）

オーストラリアで馬主になると聞くとすごく縁遠いものに感じるかもしれませんが、この本を読んでみると「なんだ、意外と気軽になれるものなんだな」と感じると思います。

この本をきっかけに同じ趣味を持つ仲間が増えたらこんなに嬉しいことはありません。

プレゼント企画（7/31締切)

サララボ公式Twitterにて本書のプレゼント企画を実施中。

川上代表のサイン付きです。

条件はリツイートとサララボのYouTubeチャンネルの登録のみとなっております、ぜひお気軽にご参加ください！

https://twitter.com/thoroughbredlab/status/1681642695817854976?s=20

---

---