今回は高松宮記念2024予想記事を掲載していきます。
海外馬ビクターザウィナーが出走するので私も予想記事を上げてみました。
レース概要
これまで稍重~重と馬場が渋った状態での開催が多い、高松宮記念。
今年も天気予報を見ると、馬場はそのくらいになりそうなので今回は稍重~重馬場になりパンパンの良馬場スピード勝負にはならないと踏んで、予想を考えてみる。
馬場が良馬場開催だと、外枠不利の傾向が出る。
これは中京競馬場がスパイラルカーブを採用しており、外側を追走する馬のロスが大きいからだと考えられるのだが、これは馬場が渋ると内側が伸びなくなり馬場の真ん中から外目が伸びる馬場になりやすいので、そこまで枠の差はなくなる。
今回は馬場が渋るとみられるので、枠のロスはそこまで気にしないか少しだけ内枠有利程度で考えていきたい。
脚質的には先行馬が優秀。差し馬であっても馬群の中団あたりにはポジションを取っておきたいところ。
過去5年のレースを見ても後ろのポジションからまとめて抜き去るというレースはあまりなく、基本的に4角出口で中団前方あたりから差しを決めて勝利というパターンが多い。
実際、中京芝1200mはあがり最速馬の戦績が芳しくない舞台で、日本競馬あるあるの決め手勝負だけで勝てる舞台ではないことがわかる。
一方、先行馬有利と書いてきたが注意点がある。
それは逃げ馬の成績があまりよくないことだ。
直線が長いため目標とされやすいためか、ペースが速くなりがちだからか、モズスーパーフレアのように(実質2番手だったが)逃げ切り勝利というパターンは実は少なく、逃げ馬や番手の馬は概ね沈んでいる印象。
理想としては5~7番手あたりで最後に伸びてこられる馬が最もこの舞台にフィットしそう。
血統的には、この舞台設定ではビッグアーサー産駒が複勝率37%と驚異的。
次いでミッキーアイル産駒とロードカナロア産駒が複勝率27%と優秀だ。
また、後ほど詳しく書くが現在の日本スプリンターのレベルは香港の上位レベルと拮抗しているとは思えず、香港遠征馬ビクターザウィナーは馬券的には重視するべき1頭。
執筆時点で単勝13倍となっているが、日本の馬場で力を出せるかという問題はあるがこのオッズなら十分買えるオッズだと思う。
印
◎10ビクターザウィナー
〇3ナムラクレア
▲5トウシンマカオ
△16ウインマーベル
△2マッドクール
☆14ママコチャ
注1ビッグシーザー
スプリント王国の香港馬
◎10ビクターザウィナー
これまで日本に遠征した海外馬で、直近唯一といっていいほど好走しているのが香港馬。
2018年の宝塚記念では香港馬ワーザーは馬体重27㎏減で10人気と人気を落としていたが、レースでは2着に好走。馬場は稍重だった。2015年にはエアロヴェロシティが高松宮記念に遠征し勝利している。
香港はヨーロッパなどと違い、馬場が日本に近く遠征時でも力を出しやすい。
特にシャティン競馬場は日本よりはタフだが、基本的にはスピード馬場なので日本馬と近い能力が求められる。
そんな香港で最も層が厚いのが皆様ご存じ、スプリント路線。
これはスプリント路線が重視されるオーストラリアの生産馬が多数流入しているためです。
今の香港遠征の日本馬戦績を見ていると、去年12月、ビクターザウィナーが2馬身差4着に入った香港スプリント(G1)ではジャスパークローネ7着、マッドクール8着と苦戦。
去年4月のチェアマンズスプリントプライズではアグリが5着とやはり、香港勢優勢の様子。
確かに香港に日本馬が遠征するのと、香港馬が日本に遠征するのとで、結果が変わる部分はあるかもしれないが、私は馬場適性の差を鑑みても、今の香港のトップクラスのレベルの方が日本のスプリント路線のトップクラスよりも高いと判断している。
そのため、まだ馬柱的には実績不足と思われるかもしれないが、特に近走ビクターザウィナーが戦ってきている相手は香港スプリント界のトップ層。
前走センテナリースプリントカップ(G1)ではラッキーウィズユー、ラッキースワイネス、ウェリントンなど強豪馬たちを蹴散らして勝利していて、この1戦は非常に評価できるものだろう。
また、去年11月のジョッキークラブスプリント(G2)でも好スタートから逃げ粘り、ラッキースワイネスのハナ差2着と健闘。3着に下したのはウェリントンだった。
この馬はゲートが非常に速く、テンのスピードがあるので逃げ・番手につけられる馬。
逃げ馬の成績が悪いのは気がかりではあるが、稍重馬場などでスピード勝負よりパワー勝負要素が入ったほうがプラスになる馬だと思う。
サドラー系の中でもスピード豊かなハイシャパラルを父父に持つ本馬は、一定日本の馬場でも対応できるのではないかと考える。
また、シャティン競馬場は右回りのレースなので左回りレースに不安を覚える方もいるかもしれないが、陣営はコメントで調教時から左回りの方が本当はいいと思っていたので、左回りの高松宮記念に照準を合わせたと発言しており、左回りになって逆にパフォーマンスが上がる可能性もある。
香港スプリントの時のように番手に控えることもできるので、できれば前にウインカーネリアンなど1頭おいて、2番手あたりで追走し直線を迎えたいところ。
オッズの旨味もあり、頭確定というほどの自信はないが馬連や3連複の軸馬としては面白い1頭だと思う。
今の日本馬スプリント路線の層を考えると、勝ち負けも十分可能だと考える。
さらに、直近は中京2回開催だったが、今回は中京1回3週目の開催。
馬場がまだ荒れていなければ内の前が止まらず、近年の傾向に比べて逃げ馬残りやすい可能性もあると思う。
日本注目馬
〇ナムラクレア
去年同レース2着馬。
スプリンターズSで3着だったが(勝馬ママコチャ)出遅れがなければこの馬が勝っていたのではないかと思う。進路が狭くなる不利もあり、実力を出し切っての敗戦ではない。
今の日本スプリント路線では中心的な存在で、スムーズにゲートを出てキーンランドCのように7番手あたりに収まることができれば十分勝機はあると思う。
今回人気が割れそうなので、1番人気を背負うことになるだろうが、連系の妙味は悪くない。
この舞台と相性の良いミッキーアイル産駒で、本馬の中京1200m戦績は1,1,0,0と優秀。
重馬場でもキーンランドS勝利や去年の不良馬場の高松宮記念2着の実績があり、雨は問題なさそう。
パワータイプが多いミッキーアイル産駒は雨を苦にしないタイプが多いか?
▲トウシンマカオ
ビッグアーサー産駒から、トウシンマカオを取り上げる。
キーンランドCで重馬場の中ナムラクレアの0.2秒差3着は評価できる内容。
現在重賞連勝中と勢いもあり、脚質的にも5~7番手あたり追走と今回の舞台と相性がよさそう。
ルメール騎手がG1乗り替わりでテン乗りとなるので、不気味な存在。
陣営的にもここで一発狙っているように感じる。
△ウインマーベル
こちらもナムラクレア同様、スプリンターズS出遅れで6着。
着順は悪いが0.4秒差の6着なのでそこまで着差は離されておらず、力があるところを示している。
出遅れてなければ0.2秒差くらいまでは来ていたと考えると、ナムラクレアに十分対抗できる力を持っていると考えられる。
こちらも重賞連勝中で、阪神カップではグレナディアガーズを抑えて勝利している。
脚質的にもトウシンマカオと同じように5番手あたりから進出するタイプで、展開的にはトウシンマカオと一緒に一団で動いて馬券内にどちらも入るというケースはありそう。
この2頭のワイドを仕込んでおいても面白いかもしれない。
△マッドクール
前走香港スプリントで、ビクターザウィナーとは力の差を見せつけられたような気もするが、あくまでも前回は相手のホームグラウンドへの遠征。
今回は、こちらのホームでレースとなるのでその距離は詰められる可能性は十分あるだろう。
スプリンターズSで着差の無い2着に入っている馬で、内容はママコチャよりこちらの方が上と見ても差し支えないほど。
連系の相手としては抑えておきたい1頭。
☆ママコチャ
スプリンターズS勝ち馬にしては舐められすぎているオッズな気がする
前走阪神Cは5着に沈んでいるが、着差は0.2秒と着順ほど大きく負けたわけではなく、ここでも馬券内に入る可能性は十分あると思われる。
注ビッグシーザー
ビッグアーサー産駒の活躍が著しい舞台なので、本馬もピックアップ。
前走オーシャンSではトウシンマカオの0.2秒差2着で、先行から差し脚を伸ばす、まさに今回の舞台でやってほしいような競馬をしていたように見受けられた。
あまり人気になるようなら妙味はないが、中穴くらいで面白いかもしれない。
現役地方&海外馬主・競馬ライター
登録者5000人超え&累計再生250万回超えの一口馬主YouTuber。豪州競馬会員制コミュニティJJ Racing Club 共同代表。社会人1年目から一口馬主を始め、キャロット・シルク・ノルマン・ロード・DMMバヌーシーの5クラブに入会。地方個人共有とRSS や中條厩舎の豪州共有に加え北米MRHでマイクロシェアを行う。血統スタッツや馬体・歩様を重視していて代表馬はトゥルーフェアリー、ロードヴァレンチ、ミスティックロア等。
—最近の私––
Bluetoothでスマホと接続可能なスピーカー。重低音がとても強調されるので洋楽やアップテンポな曲が好きな私のお気に入り。防水機能つきなのでお風呂に持ち込んで音楽を聴きながら本を読むのが毎日の楽しみ。
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