今回は凱旋門賞2024予想記事を投稿いたします、よろしくお願いします、当日夜はYouTubeで同時視聴LIVEも行いますので、ぜひ遊びにきてください!歴史的瞬間を皆で見届けましょう!
凱旋門賞概要
凱旋門賞はフランスのパリロンシャン競馬場で行われる芝2400mのG1レースです。
日本ではグリーンチャンネルの無料放送があるほか、馬券発売も行われます。
前哨戦のG2ニエル賞などと同じ大コースを使用します。芝は洋芝です。
向こう正面の約1000mの直線の間に10mの勾配を駆け上がり、その後すぐに下りに切り替わる、高低差が大きいコースです。
この高低差は、中山競馬場の約2倍です。隊列が決まるのが早く、ポジション争いが熾烈なこともポイントです。
力の求められる洋芝に加え、直線の前には約250mの「フォルスストレート」も鬼門です。
下り坂でスピードがついた馬たちはこのフォルスストレートでスパートをかけてしまうこともあるといいます。しっかりと我慢をきかせる必要があります。
フォルスストレートを抜けた先の最後の直線は東京競馬場とほぼ同じ、約530mの長い直線になります。
凱旋門賞はオープンストレッチといって、最後の直線は内ラチ沿いが約6m広がる構造になっています。進路を広くして内外の差をなくすためのギミックと言われています。
当日まで保護されていた内側の芝が痛んでいないため伸びることが多く、多くの馬は広がったインに寄っていきます。
凱旋門賞の季節には気候的に雨が多く、渋った馬場での開催が多い印象があります。
私が凱旋門賞を現地観戦した改修直後の2018年も小雨が降っていました。
一昨年は重馬場で雨の中の開催で、かなりタフな馬場になっていましたが、去年のスルーセブンシーズが4着だったレースは好天により良馬場開催で時計が非常に早い決着でした。
改修工事を行ったとはいえ、水捌けは日本の競馬場ほどはよくないはずなので、雨が降った際は凱旋門賞より前のレースの時計のかかり方などをしっかりみて、予想を組み立てる必要があると思います。
パリの執筆時点(Yahoo・9月29日)の週間予報を見てみると、当日以外は雨は降らなさそうで、稍重くらいの馬場で開催できる可能性がありそうですね(現時点では重馬場の様子)。
日本馬ではこれまでエルコンドルパサー、ナカヤマフェスタやオルフェーヴルなどの2着が最高着順で勝利した馬はいません。
凱旋門賞勝利は日本馬の悲願といわれて、近年は名だたる日本の名馬たちが挑戦していますが、好走からは遠ざかっています。
ローテ的には過去10年で最多勝利3勝をあげたアイリッシュチャンピオンステークス。こちらはシンエンペラーが3着に入ったレースです。ついでヨークシャーオークスの2勝。他は1勝で並んでいますが、複勝率が高いのは前哨戦のフォワ賞です。
ニエル賞やヴェルメイユ賞などからも馬券内馬は出ていますが、過去10年の傾向だけを考えればフォワ賞組を優先したいところですね。
凱旋門賞勝利への壁
これまで数々の名馬が挑み跳ね返されてきたパリロンシャン競馬場。欧州の強豪馬たちが出走してくるレースレベルの高さはもちろんですが、他にも日本馬の好走を妨げる多くの障害があります。
①馬場・高低差
荒天が多くパワーが必要な洋芝に極端な高低差、フォルスストレートなど日本馬にとっては適性外な要素が多いです。
パリロンシャンの芝は意外と深くなく、むしろ芝丈は短いという競馬関係者のレポートも聞きますが、水分を含んだ場合に、相当粘着質で重たい馬場になるようです。
それに対応できるスタミナやパワーは求められそうで、スピードや末脚が求められる日本の今の競馬とは性質が異なります。
特に高低差は中山競馬場の倍で、これはアスコット競馬場など欧州の競馬場で日本馬が好走しにくい大きな要因の1つになっていると私は分析しています。
これは、自然の地形をそのまま利用しようと考える欧州的競馬観とフラットなトラックコースで競馬を行う日本的(欧米的)競馬観の違いが根底にあります。
②斤量
馬場適性などと同時に、日本馬にとって大きな壁になっていると私が考えているのは斤量です。
凱旋門賞は牡馬59.5キロ牝馬58キロと日本では滅多に背負うことがない斤量です。
3歳馬は牡馬56.5キロ牝馬55キロと軽く、軽い斤量を活かして好走する馬が目立ちます。
私は馬券を買う際にはとりあえず戦績は度外視で3歳牝馬は全頭紐に入れるほどです。
ちなみにこれまで3歳牡馬が強すぎて、2017年から3歳牡馬は56.0キロ⇒56.5キロと0.5キロ負担重量が重くなっています。
レース日 | 馬名 | 性齢 | 騎手 | タイム |
---|---|---|---|---|
2023年10月1日 | エースインパクト | 牡3 | C.デムーロ | 2:25:50 |
2022年10月2日 | アルピニスタ | 牝5 | L.モリス | 2:35:71 |
2021年10月3日 | トルカータータッソ | 牡4 | R.ピーチュレク | 2:37:62 |
2020年10月4日 | ソットサス | 牡4 | C.デムーロ | 2:39:30 |
2019年10月6日 | ヴァルトガイスト | 牡5 | P.ブドー | 2:31:97 |
2018年10月7日 | エネイブル | 牝4 | L.デットーリ | 2:29:24 |
2017年10月1日 | エネイブル | 牝3 | L.デットーリ | 2:28:69 |
2016年10月2日 | ファウンド | 牝4 | R.ムーア | 2:23:61 |
2015年10月4日 | ゴールデンホーン | 牡3 | L.デットーリ | 2:27:23 |
2014年10月5日 | トレヴ | 牝4 | T.ジャルネ | 2:26:05 |
2013年10月6日 | トレヴ | 牝3 | T.ジャルネ | 2:32:04 |
参考:JRAVAN WORLD
凱旋門賞の過去10年の結果を並べてみました。
いかがでしょうか?記憶に新しいところで言うと前々開催の2022年は5歳牝馬のアルピニスタが勝利。
2021年〜2019年の3年間は牡馬の古馬が勝利していますが、それ以外は全て3歳馬または牝馬の勝利となっています。(注2016年〜17年はシャンティイ競馬場)
確かにトレヴとエネイブルが怪物だった感もありますが、複勝率などの指標を見ても牝馬はかなり優秀。牝馬優勢は注目すべき傾向の1つだと思います。
シンエンペラーの勝算は?
今回は凱旋門賞馬ソットサスの全弟シンエンペラーが出走予定。
日本調教馬とはいえ血統的にこの舞台相性は抜群でしょう。
ソットサスが凱旋門賞を制覇した時に1つ前に使ったのは、今回のシンエンペラーと同じアイリッシュチャンピオンステークスで4着でした。
シンエンペラーは3着着順は1つ上ですから、そんなに単純な話ではないものの当然凱旋門賞での栄冠に期待がかかってしまいます。
高低差や欧州のタフな馬場が、襲いかかることになりますが3歳で遠征しているので幸い軽い斤量の恩恵を受けることができますし、何より前走アイリッシュチャンピオンステークスでのパフォーマンスが素晴らしかったです。
直線で前が壁になる不利がありながらも僅差の3着(勝ち馬と3/4馬身差)に入っており、着順以上に強い内容でした。このレースで凱旋門賞でも人気を背負うことが予想されるロスアンゼルスにはわずかにではあるものの先着していますし、欧州の一線級で勝負できる能力があることが示されたと思います。
また、勝ち馬エコノミクスは凱旋門賞への出走を否定するコメントを出しており、そこも追い風になりそうですね。
矢作厩舎のコメントを見ていても、凱旋門賞を見据えた調整的な意味合いもあった中であれだけのパフォーマンスを見せたのは正直かなり驚きました。
相手関係を見てもアイリッシュチャンピオンステークスは決して楽なメンバーではなく、欧州馬場への高い適性をシンエンペラーが示したレースだったと思います。
今回、1度使ったことでさらに状態が上向き、稍重くらいまでで馬場が踏ん張ってくれれば…ここ最近で最も勝利の可能性が高い1頭だと言えるのではないでしょうか?
逆にアイリッシュチャンピオンステークスは馬場状態が良かったことも好走の要因だったと思います。当日の降雨によりかなりヘビーな馬場になった場合は評価を下げる必要があると思います。
相手関係を見ても今年の凱旋門賞に絶対的な存在はおらず、贔屓目なしで見てもシンエンペラーも中心的な馬の1角になると思います。普段はオッズ期待値を加味して非国民馬券も多いですが(笑)今回はシンエンペラー応援馬券を買おうかなと思っているところです。
出走予定の有力海外馬
ソジー
海外ブックメーカーでは想定1番人気の3歳牡馬です。
前走ニエル賞を前目で競馬し直線では後続を突き放す完勝といえる内容で勝利。
2:34:33とタイムは重馬場としては標準的ではありますが、その前にも同じ舞台のパリロンシャン2400mのパリ大賞を2:31:02で勝ち切っているので凱旋門賞でも十分勝負になるくらいの時計を持っています。
これまでの戦績が重馬場ばかりで良馬場〜稍重で軽めのスピード馬場になった時にどうなるかが未知数ではありますが、父シーザスターズは凱旋門賞馬で、凱旋門賞と相性がよく自身も凱旋門賞馬のアーバンシーを母に持つ種牡馬。
母父シャマーダルでマイラーっぽいスピード血統も入っており、時計が早くてもある程度対応できるのではないか?と思われる。
なにより、ニエル賞を勝った時の手応えがよく、まだまだ余力がありそうでした。
休み明け初戦でここに向けた叩きの性格が強い中これだけのパフォーマンスを見せたのは評価すべきだろうと思います。
去年のような特殊馬場でなければ凱旋門賞は基本前有利なので、先行〜中団あたりにポジションを取れることも評価したいポイント。
この舞台で力を発揮できるところはしっかり示しているので、馬券内率は高そうな1頭だと思います。
ロスアンゼルス
前走アイリッシュチャンピオンステークスでシンエンペラーと差のない4着に入った3歳の実力馬です。
アイリッシュチャンピオンステークスが今回出走する馬たちが使っている前走の中では最もハイレベルだと考えているので、ここで好走した本馬は当然、馬券的にも組み込んでおきたいですね。
個人的には良馬場〜稍重馬場と軽めの馬場の方が力を発揮するタイプだとみていますが、実績的には重馬場での勝利歴もあります。
愛ダービーではアンビエントフレンドリーを倒すなど2400mでの実績もあり、前走から距離延長になることは全く問題ないと思います。
戦績的にも前走のアイリッシュチャンピオンステークスが初の馬券外。
安定感もある馬なので、オッズ次第ではソジーより軸向きと言える1頭かもしれません。
ブルーストッキング
とりあえず抑えておきたい、4歳牝馬です。
追加登録料を払ってまで出走していくるところが非常に不気味、陣営的にも勝ち負けする自信があるからここに出してくるということだと思います。
前走は前哨戦のヴェルメイユ賞を重馬場で勝利しており、タイムは2:31:53と凱旋門賞も意識できるものでした。ソジーの前哨戦とそこまで大差ないため、人気薄になるならこちらを狙うのも手だと思います。
とはいえ、ヴェルメイユ賞の映像をみると完全にインの前有利で、後ろや外を回した馬は届かないような展開。ブルーストッキングは2番手で道中追走しフォルスストレートからインベタを選択し内から伸びて先頭を交わした形になっており、馬場状態や展開も味方した感じはありました。
とはいえ、前前走ドゥレッツァも出走した英インターナショナルSで僅差の4着に入るなど、牡馬の一線級相手にも互角の戦いができているので、今回も展開の利があれば一発あってもおかしくないと思います。
ルックドヴェガ
海外オッズでは想定2番人気になっている3歳牡馬です。
フランスダービー勝ち馬で、この時ソジーを破っているのですが前走前哨戦のニエル賞ではソジーに完敗。
休み明け初戦だったので動けていなかったという部分もあるのかもしれませんが、これが初の2400mで、映像を見る限り最後の直線で手応えが怪しくなっているところを見ると、2400mは少し長いのかな?という印象も受けます。
仕上がり途上だから動ききれなかった可能性もあるのですが、これで海外オッズ想定2番人気であればあまり高めの評価にはしたくないところですね。
馬名から多分そうだろうなと思いましたが、父ロープデヴェガはマイルがベストの馬で2100mでの勝ちはあるものの、凱旋門賞は15馬身差11着に沈んでおり、血統的にもこの舞台がベストではない可能性がありそうです。
本来ならここで負けたとしても、その後に距離短縮で狙いたい1頭かもしれませんね。
母父は私の共有馬トゥルーフェアリーと同じハイシャパラル。
こちらは気性面が難しい子が多いのですがスピードは豊かな血統になります。
コンティニュアス
ハーツクライ産駒で去年の凱旋門賞5着馬です。
去年とはローテを変え、前哨戦で過去10年で最も馬券内率の高いフォワ賞を選択。
稍重としては平凡なタイムで3着になっているのはやや気になるところですが、去年のパフォーマンスを考えれば調整目的だったと捉えるのが妥当でしょう。
アイリッシュチャンピオンステークスにも登録を行っていましたが、そちらは使わずに前哨戦を使って調整してきたあたり、凱旋門賞への陣営の本気度は伺えます。
ハーツクライ産駒なので古馬になっての成長力も期待できますし、楽しみな1頭です。
アルリファー
レーティング上位で今回は日本の武豊騎手が騎乗するということで注目を集めている馬です。
2歳短距離(1400m)でのG1勝利後、勝ち星が遠のいてましたが前走ベルリン大賞で久々の勝利。
これが距離延長によるものだとすれば、今回も2400mのレースになるので期待が持てるかもしれません。
ただ、ベルリン大賞はG1レースではあるものの今年のメンバーレベルを見ると正直やや薄めのメンバーではあるので、これを持ってどこまで本馬を評価するのかは難しいところです。
最近はトルカータータッソを筆頭にドイツ馬も好走が目立ちますので、ドイツの戦績を軽視することもできないのですが、絶対的な存在かと言われるとそうでもない気がします。
武豊騎手には頑張って欲しいので、もちろん応援はします。
告知
ジェイがこのように馬の見方を勉強する過程で、大変お世話になったオーストラリアのNSW州の中條大輝調教師と、馬の見方についてや競馬について勉強していく会員制コミュニティ「JJ Racing Club」をDMMオンラインサロンさんにて月額1980円で運営中、30名ほどのメンバーで活動中です。
今年1月にはサロンメンバーの皆様と共にセリに参加し、モアナというニックネームの素晴らしいタガロア産駒の牝馬をわずか350万円ほどで落札できました。2025年1月にも同じセリに参加予定で、メンバーの皆様と相談し1歳馬の落札を目指しています。
オーストラリアでは日本のような馬主資格がなくとも正式な馬主になれますので、日本で馬主資格を持っていない方も共有馬主になっていただくことができます。
2024年1月に落札したモアナは1/40口が約11万円、月の維持費は放牧中が月4000円程度、入厩中が月1.2万円程度となっています。
サロンでは中條調教師や獣医師のOz氏、サララボライターでもあるエムイシ氏のディープなコラムを毎週配信している他、オーストラリアで開催されるセリに上場される注目馬ついても配信中です。
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直接調教師に質問をぶつけられる他、レース回顧で調教師やジョッキーの心理について勉強するなど大変会員の皆様の満足度が高く評判が良い交流会となっています。
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