【種牡馬分析】キタサンブラック覚醒!?2023年種付け傾向から生産牧場の意図と注目配合を考える!! byジェイ

ジェイ
ジェイ
どうも、ジェイです。
今回はJBISを参考に、2023年種付け実績から主要種牡馬の配合意図や序列について考えていきたいと思います。
あくまでも種付けを行ったというだけで、とまったかどうかは考慮に入れておりませんのでご了承ください。
よろしくお願いします。

キタサンブラック 

この世代はキタサンブラック産駒がさらに爆発する世代になるのではないか?と一覧を見て率直に思いました。

これまでの世代とは比べ物にならないような繁殖牝馬の質です。

質が上がったというより、来年の種付けを待たずして、来年生まれてくる産駒からすでにノーザン社台のエース種牡馬になっているといっても過言ではないでしょう。

242件の種付けを行っていて、スキアやシャトーブランシュなどすでに活躍馬を輩出した組み合わせだけではなく、アーモンドアイ、クロノジェネシス、ドバイマジェスティ、ラヴズオンリーミー、モシーン、レッドファンタジアなどこれまでであればとりあえずディープインパクトやエピファネイアがつけられていたような豪華な繁殖牝馬たちがキタサンブラックを付けられています。

この序列はかなり大きな意味があると思いますし、実際セリでもキタサンブラック産駒は軒並み高値で取引されていますからこの扱いは納得でしょう。

種付け料が2000万円に上がった来年であってもこの傾向は変わらないと思います。

種牡馬によって、繁殖の質に産駒成績が大きく左右されるタイプとそこまで変わらないタイプがいます。

ただ、一般的には繁殖の質が上がれば上がるほど、比例して成績は伸びます。

キタサンブラックは初年度産駒から現在に至るまで、決してノーザンファームや社台ファームでエース種牡馬として扱われてきたわけではなかったと思います。

一旦種付け料も500万円から300万円まで下がったわけですしね。

そのキタサンブラックがここにきて、扱いがガラッと変わっていますのでこれで成績がどう変わるのか非常に楽しみです。

ここまでの世代のキタサンブラックとこの24年産キタサンブラック産駒は線を引いて成績を切り分けて考えても良いのではないか?と思うほど扱いが変わっています。

また、特徴としては種付け頭数の約半数が海外系の繁殖牝馬につけられているところが指摘できると思います。

今結果が出ているような母系にヘイローを持つ米国系や、ストームキャット系米国系、また重さが出過ぎるとスピード不足が心配なところではありますが、欧州サドラー系の肌馬とも多く配合されています。

ソールオリエンスでの成功例をもとに、ノーザンや社台を中心に欧州系でも行けるという見立てがあるのかもしれません。

母父フランケルのようなスピード溢れる欧州系はまだいいと思うのですが、母父ガリレオなどの重さが出てきそうな血統馬の場合は実馬の動きは要チェックかなと思います。

また、ノーザン系に限らず、母父キングカメハメハの肌馬と配合している牧場は多いですね。

母父ディープインパクトなどSS直子系だとサンデーが濃くなってしまうこともありこの配合が抑えめなのに加えて、現状母父キングカメハメハは打率も高い組み合わせなので多く種付けされている印象があります。

これは母父キングカメハメハのキタサンブラック産駒に出資している身としてはとても心強いですね。

他にもキングカメハメハ系という意味では母父ロードカナロアも8頭種付けされていましたね。

母父ロードカナロアではシャトーブランシュの子である、ミスビアンカもいました。

https://www.studbook.jp/users/ja////////////////////////////Search_chichi_shushiba_list.php?hid=35366058882&kid=&TanetsukeYear=2023

エピファネイア 

キタサンブラックにその座を明け渡した感は否めないものの、G1馬ラッキーライラックやデアリングバード、リアアメリア、ヴィヴロスなど素晴らしい繁殖を集め続けています。

とはいえ、後継種牡馬であるエフフォーリアが安価なことも相まってか種付け頭数は124頭と前年比で-39頭と落ち込んでいるのも見逃せないポイント。

2022年種付け世代よりはやや割引気味に見る必要はあるかもしれません。

全体傾向としては3分の1ほどが米国系や欧州系の海外血統の繁殖牝馬ですが、超一流どころはキタサンブラックに持って行かれた感があります。

ではどこが狙い目なのか?

私は「母父ディープインパクトの産駒」に注目します。

キタサンブラックとそれ以外の種牡馬には「母父ディープインパクトをつけられるか?」という決定的な違いがあります。

この世代のエピファネイアが母父ディープインパクトの肌馬へ種付けしたのは20頭。

対するキタサンブラックは当然1頭もいません。

そりゃそうです、父キタサンブラック、母父ディープインパクトなんて近親交配過ぎますからね。

母父ディープインパクトの良質繁殖はキタサンブラックの影響を受けずに依然としてエピファネイアに流れてきていますので、ここの質は落ちていないのではないかと思います。

ノーザン系クラブなら特に、キタサンブラックに皆目がうつろう中で虎視眈々とあえてここで人気が落ち着くエピファネイアの芝全振り母父ディープインパクト産駒が面白いかもしれません。

https://www.studbook.jp/users/ja////////////////////////////////////Search_chichi_shushiba_list.php?hid=36172384921&kid=&TanetsukeYear=2023

スワーヴリチャード 

この世代は90頭しか種付けが行われておらず、スワーヴリチャード産駒が破竹の勢いで活躍する前に種付けされた3世代目世代。

一般的に3世代目は繁殖が集まりにくく1〜2世代目に比べて成績が悪化することが多いので、翌年の種付け料1500万円を考えると、この世代はお買い得な産駒が多いように見えるかもしれませんが、繁殖の質は冷静に見極めたいところです。

種付け傾向で言うと海外系肌馬は全体の4分の1程度。

欧州系は少なく、米国系種牡馬との配合が多いため早熟性や米国的スピードが強化された産駒が多くてきそうな印象です。

日系繁殖で社台系の場合はややキングカメハメハやロードカナロアなど、キングマンボ系の繁殖との配合が多い印象を受けます。

スワーヴリチャードは3世代目と次の4世代目以降は大きく繁殖の質が変わることになりますので成績はさらに向上する可能性があると思います。

仮に3世代目の成績が一時的に落ち込んだとしても、それはスワーヴリチャードの種牡馬能力がうんぬんという話ではないでしょう。

https://www.studbook.jp/users/ja////////////////////////////////////Search_chichi_shushiba_list.php?hid=36172959683&kid=&TanetsukeYear=2023

モーリス 

SSとの距離があるためか海外系繁殖への種付けはやや少なめ、その代わりにSS系肌馬との配合が多い印象です。

オーストラリアでは欧州系や豪州系(デインヒル)との配合で活躍馬を出していますが、日本では現状そこまで成績が出ておらず、あまりそういった配合もされていないですね。

日本の芝にはちょっと重すぎる、パワー系によりすぎる部分があるのかもしれません。

一方、軽さという部分ではノーザンファームにおいてはこれまで絶大な結果を出している母父ディープインパクトの組み合わせが非常に多いところは見逃せないポイントです。

数えたところ、ノーザンファームだけで18頭の母父ディープインパクトとなる母馬にモーリスがつけられていました。

さらに、その内訳を見るとマリアライト、コントラチェック、スマートレイアーなどなかなかなメンバーです。

さらに、それ以外にもレシステンシアやケイティーズハートなど上級繁殖煮付けられているところを考えるとノーザンファームのモーリスへの期待の高さはしっかり確認することができますね。

社台ファームもモーリスはそこそこつけていますが、ノーザンのように母父ディープ固め打ちって感じでもないのでこの辺りは傾向に差が出ているように思います。

ノーザンファーム生産馬のモーリス×母父ディープインパクトは半年ほど前に調べた時は勝ち上がり率70%程度ととんでもない数字だったので、ノーザンファームもこの組み合わせには手応えを感じているのかもしれません。

また、キタサンブラックに母父ディープインパクトの繁殖は流れないので、キタサンブラックが躍進馬場的似ていても、そこまで質を落としていない可能性もあります。

私のDMM出資馬、ベランジェールもノーザン生産のモーリス×母父ディープインパクトの2歳馬なので、なんとか流れに乗って活躍してもらいたいなと思っています。

皆さんもぜひ、ノーザンファーム生産のモーリス×母父ディープインパクトにご注目ください。

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ブリックスアンドモルタル

最後に、あまりにも特徴的な種付けが行われているのでこの種牡馬を取り上げさせてください。

ブリックスアンドモルタル、社台が激推ししているのは有名な話ではありますが、それにしても社台Fでの種付け数が飛び抜けて多いのが特徴的です。

数えてみると社台ファームの繁殖だけで48頭が種付けを行っていました。

この世代のブリックスアンドモルタルの種付け数が163ですから、およそ3分の1が社台ファームで行われているということになります。

これはちょっと驚異的な数字かと思います。

またその質を見ても、エリザベスタワー、グランドグローリー、ダンスファンタジアなどなかなかなメンバーに種付けが行われていて社台ファームの期待値の高さを伺えます。

一方ノーザンファームも超良血馬、アカイトリノムスメにつけるなど一定期待をしている部分はあるのでしょうが、社台ファームに比べると、テンションはちょっと落ち着いているかな?という印象です。

募集馬検討で狙うなら素直に1番期待されている社台ファーム生産馬からまずは見てみるのが吉かもしれません。

ただ、こういった海外導入系種牡馬は飽和したSS系繁殖の緩衝材的な役割もあるため、他の牧場でも一定の支持は得続けるのでしょう。

特にこのブリックスアンドモルタル産駒は母系が芝血統だと軽さがあり、芝で走れる産駒が出てきそうです。

ゴンバデカーブースが活躍して引っ張っていってくれれば、セリでもしっかり売れそうなのでスワーヴリチャードの影に隠れてしまいがちではありますが、しっかり注目しておきたい種牡馬です。

https://www.studbook.jp/users/ja/////////////////////////Search_chichi_shushiba_list.php?pageID=1&TanetsukeYear=2023&hid=36172885416&order=shiyouad


ジェイ

現役地方&海外馬主・競馬ライター

登録者4500人超え&累計再生250万回超えの一口馬主YouTuber。豪州競馬会員制コミュニティJJ Racing Club 共同代表。社会人1年目から一口馬主を始め、キャロット・シルク・ノルマン・ロード・DMMバヌーシーの5クラブに入会。地方個人共有とRSS や中條厩舎の豪州共有に加え北米MRHでマイクロシェアを行う。血統スタッツや馬体・歩様を重視していて代表馬はトゥルーフェアリー、ロードヴァレンチ、ミスティックロア等。

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