ノルマンディーオーナーズクラブ2022年産4次募集全頭分析を行っていきます。
見解は全てジェイの私見です。出資は自己責任でお願いいたします。
ジェイの主な共有馬はトゥルーフェアリー(G1オーストラリアンオークス・G1ヴァイナリースタッドS出走)ドーンエクスプレス(川崎2勝)リレーションハート(門別・大井各1勝)出資馬は、ロードヴァレンチ(オープン)ミスティックロア(オープン)ヴァナルガンド(2勝C)ベストミーエヴァー(スイートピーS3着)などです。
ラストワルツの22
デクラレーションオブウォー
(ゼンノロブロイ) 牡 2/23 鹿
北海道トレーニングセール Lot6 16,500,000円落札
タイヘイ牧場生産 コンサイナー:チェスナットファーム
https://wmp512t973.user-space.cdn.idcfcloud.net/catalog/20240501/index240521.html
血統
デクラーレーションオブウォー産駒牡馬の勝ち上がり率は31%と水準より少し低い程度です。
重賞馬出現率は2.3%と悪くないですが、AEIは0.75と特筆すべき数値ではありません。
母父ゼンノロブロイで中央出走した産駒は2頭で、勝ち上がりはいません。
母父SS系に拡大すると勝ち上がり率は全体平均と等しい30%。
母父ゼンノロブロイはサンプル不足でもあるため、勝ち上がりがいないからといって悪い組み合わせと断じるべきではないでしょうし、可もなく不可もなしといったところでしょうか?
母ラストワルツは未勝利引退も、中央の芝スプリントレースで3着に来たこともあり、一定の競争能力は示していました。
母産駒からはハッピーノリチャン(中央3勝・芝短距離)スワーヴヨハン(中央2勝・ダート短距離)フミロア(中央3勝・芝短距離)と短距離馬で3頭の中央複数勝利馬が出ておりノルマンディーで募集される馬の母の産駒成績としてはかなり高いものがあると思います。
種を見てもロードカナロアやモーリスなど社台SSの種付け料高めの種牡馬がつけられていますし、この子の下の1歳馬は父サートゥルナーリア(フミロアの再現?)がつけられており母の繁殖能力への牧場の期待値は感じられる種付けです。
一方、個人的思いとしては本馬の生産牧場であるタイヘイ牧場出身馬でノルマンがセールで落札したプロヴィデンシア(確か一口馬主2世代目の時の出資馬)が、ほとんど競馬にまともに使えずにファンド解散となってしまった苦い思い出があります。余談ではありますが、生産牧場を見て苦々しい記憶が思い出されました。
馬体・歩様
ノルマンディーの募集動画はまだ掲載されていませんが、トレーニングセール上場時の動画があるのでそちらを見て検討していきます。ノルマンの動画が掲載されたら、そちらの感想は追記します。短距離馬だと思うので、動きは硬くてもいいのでパワフルな動かし方ができているといいですね。
トレーニングセールの公開調教では口向きが悪そうで気性があまりいいタイプではないのかな?という印象を受けますがそれでも好タイムではしれているので自力の高さがあるのだろうと感じます。
動画を見ていただければわかりますが、首が明後日の方向を向いており全然集中して走れていないですよね(笑)
チェスナットファームが手がけただけあって、馬体の立ち姿は見栄えがいいですね。トモの筋肉量もしっかりあるように見えます。
ここは見栄えの良い馬体を作る能力が非常に高いコンサイナーなので、通常の馬よりやや割引気味に見ても良いかもしれません。
2歳馬なので、1歳馬より大人びて見えるのは当然ではありますが、それを差し引いてもいい馬なのではないかと思いますね。
馬体重はセリ時点でなんと568kg。これは相当大きいですね。
これだけ大きいと脚元への負担は流石に気になります、しかも本馬はセリ上場時に公表事項ありとなっており、調べてみると2022年9月に左飛節距骨外滑車OCD除去手術と2023年2月に左後膝大腿骨滑車外側OCD除去手術とすでに2度の手術を行なっています。
若馬のうちのOCD除去手術は一般的にそこまで競走能力に影響しないとは言われるものの、これだけの大型馬でしかも同じ左後脚に2度に渡り、全く別の時期に異常が発生しているのは気になるポイントです。
丈夫でたくさん走って欲しい、という思いをお持ちの方は冷静に検討する必要がある1頭だと思います。
【ノルマン公式歩様確認後】
サイズは十分過ぎるほど,むしろデカすぎて脚元心配です。
トモの筋肉量は素晴らしいし立体感もあっていい印象を受けます。
横からの歩様はサイズなりのもっさり感は否めないものの、スムーズに歩けていて悪くないですよね。
めちゃくちゃ柔らかいわけでもないが硬すぎず、後輪駆動でしっかり力を込めて歩けているので全体的には横から見た限りではいい印象です。
飛節安定感はまずまず、前脚は外弧で蹄は外向気味だが、通常サイズの馬なら過度なレベルではないので気にしすぎなくてもいいと思うが、本馬はかなり大型馬なので少し気になりますね。
2回手術してる左後ろは極端ではないもののやや内に刺さるように見えます。
総評
悪い馬ではないと思います。
とはいえOCDとはいえ手術歴2回でこの価格に見合うかどうか、と言われると冷静に考える必要はありそうです。
大型馬なので脚元トラブルも心配ではあるが問題なければ、中央複数勝利できる可能性もあると考える。
現役地方&海外馬主・競馬ライター
登録者5000人超え&累計再生250万回超えの一口馬主YouTuber。豪州競馬会員制コミュニティJJ Racing Club 共同代表。社会人1年目から一口馬主を始め、キャロット・シルク・ノルマン・ロード・DMMバヌーシーの5クラブに入会。地方個人共有とRSS や中條厩舎の豪州共有に加え北米MRHでマイクロシェアを行う。血統スタッツや馬体・歩様を重視していて代表馬はトゥルーフェアリー、ロードヴァレンチ、ミスティックロア等。
—最近の私––
Bluetoothでスマホと接続可能なスピーカー。重低音がとても強調されるので洋楽やアップテンポな曲が好きな私のお気に入り。防水機能つきなのでお風呂に持ち込んで音楽を聴きながら本を読むのが毎日の楽しみ。
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