予想の方向性　

例年阪神競馬場で行われている宝塚記念だが、今年は改修工事の影響で京都競馬場での開催。

京都芝2200mは3角付近の坂のアップダウンがあり、序盤はスローで入ることが多いが下り坂から加速が始まるため瞬発力だけではなくスタミナやロンスパ性能も求められるコースだと解釈している。

上がりが使える馬の馬券内率が高いため決め手能力の長けた馬を選んでいくのが定石。

当日は激しい雨が予想されており重〜不良馬場想定。重馬場巧者は評価を高めたい一方、ドウデュースは追い切りの時計はすごいが、この馬の追い切りがいいのは毎度のこと。

また、ニエル賞や凱旋門賞の走りを見ていると、あれは洋芝の影響も当然あったとは思うがそれにしても重い時計がかかるタフな馬場を得意としているようには全く見えず、良馬場の時計勝負になった時に最も輝く馬だと思っている。

そのため、今回は人気を集めているのでオッズに対する期待値は低いと考え思い切って軽視。
本命は別の馬から選んでいきたい。

入りは速い逃げを打ちそうな馬がおらずある程度落ち着くのではないか？という予想とはいえ、週末の天気がどちらも良くないことなどを考えると、インの逃げ馬有利の舞台になるかは微妙。

開催が進んでいることからも内枠から経済コースを通った馬より、外枠発走・中団から外差しを決めるようなタイプの方が勝利をイメージしやすい。

また、京都2200m外回りは特徴的なコースなのでリピーターも多く、コース実績がある馬も重視したい。

印　

◎12ブローザホーン

○7プラダリア

▲2ジャスティンパレス

△3ベラジオオペラ

△13ルージュエヴァイユ

☆10ローシャムパーク

注9ソールオリエンス

各馬評価

◎12ブローザホーン

上がりが使える、外枠発走、京都芝2200mでの勝利歴あり、馬場が渋って時計がかかるレースでも好走と今回狙いたい要素が最も多く詰まった1頭がこのブローザホーン。

特に京都芝2200mで唯一の出走となった鳥丸S（3勝C）は条件戦とは言え不良馬場でのレースで、勝ち切っているのはたいへん軸馬としては心強い。

馬場が悪化した京都芝2200mは距離以上にスタミナが問われる舞台でもあるので、近2走からは大幅な距離短縮になるところが気がかりではあるが、対応できる可能性は十分あると思われる。

近3走の日経新春杯、阪神大賞典、天皇賞・春と3戦連続で馬券内を確保する安定感もあり、頭への絶対の自信はないが、馬券内率は高い。

良馬場開催では難しいかもしれないが、馬場が渋ればドウデュースやジャスティンパレスなど中距離トップクラスの馬たちを下す可能性は十分あると考える。

○7プラダリア

京都大賞典を含む重馬場では2戦2勝と重馬場巧者のプラダリアを対抗とする。

同距離の京都記念を制しているところも大きい。

京都芝2200mで成績がいいディープインパクト産駒で母父は重馬場適性のありそうなクロフネというところも心強い。

めちゃくちゃ末脚があるタイプではないが、枠もちょうどいいところに入ったし、先行勢のポジション争いがそこまで激しくない可能性があるので、好位追走から楽に抜け出せば十分馬券内に来る可能性はあるだろう。

去年の宝塚記念は６着と敗れているもののこれは阪神競馬場での結果。

ロンスパやスタミナも求められる京都競馬場になること＋馬場状態も前年とは大きく異なるので、過度に心配する必要はないと思う。

▲2ジャスティンパレス

現役馬の芝中距離馬の中でドウデュースと並んでトップクラスの能力を持っていると筆者が考えているのがこのジャスティンパレス。

去年の阪神で行われた宝塚記念ではイクイノックスの0.2秒差３着、その後の天皇賞・秋ではイクイノックス0.4秒差2着と負けはしているものの世界最強馬に迫った実力馬。

有馬記念もドウデュースに届かなかったものの一番後ろから大外ぶん回しという豪快な競馬で僅差に迫っており、距離ロスがなければ実力的には大きな差はないと考える。

ただ、この馬は基本先手は取れない馬で最初のポジション取りで後手を踏むことも多い。

不良馬場クラスの馬場になると流石にその位置からまとめて差し切るのは難しいかもしれないと思い、3番手評価にとどめた、実力はトップクラスで間違いない。

△3ベラジオオペラ

プラダリアを高く評価するのであれば、京都記念で0.1秒差２着だったベラジオオペラを評価しないわけにはいかない。

重馬場適正は戦績的には皐月賞で惨敗している部分もあり計り知れない部分もあるが、血統的にはロードカナロアに母父ハービンジャーなので、タフな馬場になってもどんとこいタイプなのではないかと筆者は考えている。

4歳世代はレベルが低いとさまざまな予想家が発言しており、実際古馬との対戦成績を見るとそれも頷ける部分もあるのだが、本馬はメンバーが集まらなかったとは言え大阪杯で他世代を撃破しており、一定の信頼はおけると思う。

また、血統的に考えてもすごく緩さが先行しそうな血統で、古馬になってもう１段階成長してもおかしくないと思う。

ポジションを取りつつ上がりも使える馬で今回の舞台でもハマりそうな気はする。

△13ルージュエヴァイユ

同舞台のエリザベス女王杯で2着に入ったルージュエヴァイユを取り上げる。

京都記念での負けは気がかりではあるが、エリ女や大阪杯では勝ち馬とほとんど差のない競馬をしており、ここでも馬券内に来る可能性は十分あると考える。

大外になったが、13頭立てなので不利ではないだろうし、むしろ馬場が悪いところに閉じ込められる可能性がある内枠よりは競馬しやすいまであるかもしれない。

また、名手川田騎手がここでルージュエヴァイユを選んだところも不気味。

上がりも使える馬だし、追い切りも良さそうなのでこの人気なら十分馬券には組み込む期待値のある1頭だと考える。

☆10ローシャムパーク　

洋芝で稍重だった函館記念での勝利で一定タフな競馬への適性を見せており、レベルが低かったと指摘はされるものの大阪杯で勝ち馬と差のない２着に来ているローシャムパーク。

オールカマーではタイトルホルダーも下しているし、G1戦績は他の馬より不足しているものの、ハービンジャー産駒に母父キングカメハメハなのでタグな馬場も対応できると考える。

中団から上がりも使える馬で外目の枠に入ったのも今回の馬場を考えるとプラスに働くと考える。

そこそこ人気になってしまっているのがネックではあるが、興味深い1頭。

注9ソールオリエンス

器用さがあまりない馬なので、大箱で直線が長いコースのほうがいいのではないか？と思いつつ、重馬場だった皐月賞を制したことにも表れているように、馬場が重くタフになるのはこの馬にとってはプラスだと思われる。

そこまで前目のポジションを取れるタイプではないので、あまりにも馬場が悪化した場合は後ろすぎると届かない可能性もあるとは思うが、重馬場程度で耐えてくれれば馬券内に来るチャンスはあると思う。

人気の塩梅が絶妙で、狙っている人も根強くいるのでオッズの旨みがあまりないところは厳しいところではあるが、広めに狙う際には紐に入れておいても面白いと思う。

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