今回はこんなものいいな、できたらいいなというドラえもんを彷彿とさせるような願望吐露記事になります。
繁殖、生産に関わりたいって競馬ファンや一口馬主の根源的欲求の1つではないでしょうか?
ぜひ最後までご覧ください。
生産への憧れ、ありますか?
一口馬主や競馬ファンの皆さんの中に、競走馬の生産に興味がある方はいらっしゃる方は多いのではないでしょうか?
一口馬主や地方・海外馬主をしていると、当歳馬や1歳馬のセリはとても身近なものになりますし、血統配合なども考えて、この牝馬にはこの種牡馬が合うんじゃないか?みたいな談議に花が咲くこともありますよね。
仲良くさせていただいている、節約大全のこまちさんは折手牧場さんと競走馬生産事業をスタートされました。
さすがにここまでの行動力はないにしても、私も何らかの形で生産には関わってみたいなと思うのです。
さすがにノールヒルズの前田さんのように自分で土地を買って牧場を作って繁殖牝馬を買ってきて…は僕の財力ではとても無理ですが、共有や一口馬主の出資的な形でローコストで楽しめる形があればやってみたいと思われる方は、意外といるんじゃないでしょうかね?
繁殖牝馬の共有クラブって需要ないの?
競走馬の1頭持ちは、一般人には経済的に難しいですよね。
だからこそ、一口馬主という一般庶民でも参入できるシステムが誕生し、今では多くの人が出資ライフを楽しんでいます。
生産も、生産牧場というスキームが成り立っている以上、ビジネスとして成立しているわけですから儲けることは可能なはずです。
1頭繁殖牝馬を買って維持し続けるのはコスト的負担が大きいですが、例えば、代表馬主を決めて地方馬のように20人で共同所有する。
一口馬主のように400口~500口で繁殖牝馬に出資するビジネスって成立する余地があるのではないかな?と思うんですよね。
スキームとしては
・繁殖牝馬に出資
・種付け料の上限目安を繁殖牝馬の推定される価値ごとに設定して、種付け候補を複数提示し出資者や共有者で投票
・仔馬が生まれたら、その子の維持費も口数に応じて支払い。
・セリで売却を目指し、売却代金を口数に応じて分配する
ってイメージでしょうか?
売却できなかったらどうしましょうね?
格安で仔馬を地方馬主資格持ちで共有するとか?
ざっと頭の体操をしていると、ここはちょっとネックになってきそうなので何かしらの解決策が必要そうですね。
課題もありますが、法制度的な部分など小難しいことはいったん抜きにしたら(僕もよく知らないので)結構面白そうな気はしますよね。
クラブは売却時手数料や、繁殖牝馬の仕入れ値に一定乗せて募集をする、あとは月額会費をいただく等で運営費を賄う形でしょうか?
まさに「夢、ありますよ」って感じですね、書いていて僕もワクワクします。
生産の難しさやリスク
もちろん、生産に参入すれば簡単に儲かるというものではないと思います。
競馬関係者の方に話を伺うと、競走馬以上に生産はリスクが高いからギャンブル要素が強いと多くの人が口にします。
そして「やるなら複数頭持ってリスク分散しないと厳しいですよ」とも。
例えば、繁殖牝馬が受胎しなかった場合、空胎で1年間は預託料を払い続けることになります。
また、仔馬が元気にセリの日を迎えるまで成長するかもわかりません。
死産もありますし、最悪の場合繫殖牝馬も死んでしまうということもありますよね。
元気な仔馬が生まれても脚向きが悪くセリで売れないような馬になってしまう可能性も当然あります。
ただ、こういった難しさがあるからこそ、少人数で共有するより大人数で分割する一口馬主的スキームの方が、ダメだった時の1口当たりのダメージが少ないのでいいのではないか?と思います。
繁殖牝馬の維持費は牧場にもよりますが概ね月額20~30万円程度といわれています。
月20万円の500口だったら、月の維持費はわずか400円、仔馬が生まれて維持費が倍増したとしても月800円ですから現実的な負担額かと思います。
経済的な部分以外のメリット
生産に一口とはいえかかわることになると、さらに競馬の見え方が変わってくるのではないかと思います。
競走馬の一口馬主やオーナーズの出資にも活きる部分があるのではないかと思います。
以前記事でも紹介させていただいた馬体は語る2でも治郎丸氏は生産に携わるようになって、生産者の視点を手に入れたことで競馬の見え方が変わった旨の記述がありました。
経済的な部分ももちろんですが、種付けする種牡馬を考える、繁殖牝馬を選ぶという我々が体験することがなかったことに真剣に頭を悩ませることで、新たな扉が開くのではないかと思います。
終わりに
最後に私事ではありますが、今年3月に落札したアラバマエクスプレス産駒の牝馬、パーフェクトダイアモンドの21は実は繫殖牝馬になった後も共有を続けることを前提に、選んだ馬です。
血統表のボトムラインを見返していただければ、そのファミリーにいかに活力があり優秀かがお分かりいただけると思います。
この馬は基本的に、今共有しているTeamJをはじめとする共有者や豪州での共有馬主仲間の間で現役引退後に買い取って繁殖として共有することを検討していますが、その際には一度仕切り直して新規で参加される方も受け入れようかと思っています。
まだまだ数年先の話にはなりますが、現役の走りはもちろんですが、長いスパンで楽しませてくれる馬になってほしいなと期待を寄せています。
当然この馬はオーストラリアで繁殖入りさせることになると思いますので、日本の競馬ファンの読者の皆様からしたら、縁遠い話かもしれませんし、共有者の募集ですので一口馬主都は少し負担額も違います。
日本でもいつか、一口馬主のように気軽に繁殖牝馬に出資できるようなサービスが立ち上がると面白いなと思っています。
牧場とタイアップしたりすれば、法律的ハードルをクリアできれば実現可能性は結構あるんじゃないかと思うんですよね。
だれもやらなかったら、僕がやろうかな?(無理)
現役地方&海外馬主・競馬ライター
登録者5000人超え&累計再生250万回超えの一口馬主YouTuber。豪州競馬会員制コミュニティJJ Racing Club 共同代表。社会人1年目から一口馬主を始め、キャロット・シルク・ノルマン・ロード・DMMバヌーシーの5クラブに入会。地方個人共有とRSS や中條厩舎の豪州共有に加え北米MRHでマイクロシェアを行う。血統スタッツや馬体・歩様を重視していて代表馬はトゥルーフェアリー、ロードヴァレンチ、ミスティックロア等。
—最近の私––
Bluetoothでスマホと接続可能なスピーカー。重低音がとても強調されるので洋楽やアップテンポな曲が好きな私のお気に入り。防水機能つきなのでお風呂に持ち込んで音楽を聴きながら本を読むのが毎日の楽しみ。
6 Responses
非常に興味深い記事でした
競走馬以上に長い付き合いになるでしょうから
責任感は必要になりそうですが
それはそれで楽しみです
始められる時が来たら
私自身の視野を広めるためにも
ぜひ出資させてください
コメントありがとうございます。
確かにスパンは長くなりそうですね。
ぜひその機会があるといいですよね、一緒に楽しめる日を楽しみにしております!
自分は、面白そうだと思う。(ターファイトクラブで、一口5万円ぐらいの予算でやっているものです。)
ありがとうございます!面白そうですよね!
それこそ元出資馬を繁殖で共有できたら、さらに夢の続きを見られて楽しめる気がします。
コメント失礼します。
私も気に入って一口買ったからには、引退後も見守りたいと思います。
その仔がたとえ成績を残さなかったとしても、元気に走ってくれるだけで、孫を応援できるような喜びを感じられそうです。
一口とはいえ、出資したからには生涯その馬の面倒を見たい、その後の活躍を見せて欲しい、そう感じます。
また、出資馬ではなくても残したい血統や好みの血統の牝馬を繁殖入りできるようにサポートするなど、回収など気にせずに投資できる制度があってもよいのではないでしょうか。
大賛成です。
コメントありがとうございます、同じように思ってくださる方がいて嬉しいです。
いつかこういったサービスができるかもしれませんけどね!色々ハードルがあるのかもしれませんが一定の需要はありそうな気がします!