
今回は種牡馬入りしたパンサラッサについて記事にしていきます、よろしくお願いします。
パンサラッサがアロースタッドで種牡馬入り
パンサラッサがジャパンカップを最後に、引退・種牡馬入りすることが所属する広尾RHから発表されました。
出資者の皆さま、誠におめでとうございます。(私は非出資です、念のため)
ロードカナロアの後継種牡馬としては現在サートゥルナーリアを筆頭に、ダノンスマッシュやステルヴィオなどが日本で種付けを行っていて、特にサートゥルナーリアについては社台系でも数多く種付けが行われているため、今年のクラブ募集馬でも目にすることが多かったのではないでしょうか?
サートゥルナーリアは関係者もかなり期待しているようで初年度産駒のデビューが今から僕も楽しみです。
ダノンスマッシュについては、ケイアイファームが積極的に種付けを行っているので、ロードHCで募集馬として産駒を目にする機会は今後も多そうですね。
パンサラッサについては、優れたスピードを持ちながらサンデーサイレンスの血を持たないことも特徴的な馬です。
国内ではサンデーサイレンスを近い距離に持つ繁殖牝馬が多くなっていて、この血を持たない種牡馬は貴重ですし、繁殖を探す上でもアドバンテージになるのではないかと思います。
後述しますが、パンサラッサは国内G1での勝利がなく、種付け料はどうなるのだろうか?と思っていましたが初年度300万円ということでなかなか強気というか、種牡馬として相当期待されているんだなということをこの金額から感じ取ることができました。
サートゥルナーリアに続き、中距離型のロードカナロア産駒後継種牡馬としてもダノンスマッシュやステルヴィオとは距離レンジが違いますし、パンサラッサは母系が欧州系ですから、サンデーサイレンス×米国血統というニックス配合を完成させた繁殖牝馬にもクロスを気にすることなく配合できるのは優位な点だと思います。
ちなみに、ロードカナロア産駒の種牡馬について、海外に目を向けると、オーストラリアのYulongにてロードカナロア産駒のタガロアやダイアトニックが種牡馬入りしています。まだ産駒はデビューしていませんが、これらの産駒が活躍すると南半球へのシャトルを行う際にも、繁殖を集めやすくなりそうですね。
戦績
種牡馬入りの機会ですので、改めてパンサラッサの現役時代の戦績を振り返ります。
逃げ馬として人気を博した本馬ですが、実力もしっかりと伴った馬でただのアイドルホースではないと私は考えています。
G1については2022年のドバイターフで強豪馬ロードノースと同着の1着。
そして2023年サウジカップ、こちらはダートですが人気薄を跳ね除け勝利をおさめました。
どちらも、リアルタイムで同時視聴のLIVE配信をしていて、重い印を打ったこともあり勝利をものすごく喜んだことを記憶しています。
ドバイターフは同着だったので馬券はオッズが下がってしまい…な結果ではありましたが、それ以上に素晴らしいパンサラッサの走りに感動しましたね。
日本国内では、2022年の天皇賞秋ではイクイノックスに0.1秒差の2着。
怪物イクイノックスに阻まれたものの、国内G1勝利も後一歩でした。
この馬は、リアルスティールと同様のタイプで、国内に1800mのG1があれば…というタイプの馬だったと思います。
バッチリな適性距離がそこなので、海外G1を2勝していますがダートと芝と馬場は違うもののどちらも1800mレースなんですよね。
国内G2勝利も中山記念と芝1800mのレースですし、そういった意味では適性より少し長い2000m~2400mで国内は戦うしかなかったので、少し酷だったなと思うところです。
また、ラストレースとなったジャパンカップについては、結果的に12着と敗れてしまいましたが、実は2000mの通過タイムは1分57秒7と、2着だった天皇賞秋の時の走破タイム1分57秒6とほぼ変わらない時計で通過していました。
2400mは長すぎた感は否めないものの、最後のレースでも着順は12着だったものの、この馬の持つたぐいまれないスピード能力は示すことができていました。
オーストラリアへのシャトルも!?
パンサラッサの種牡馬入りに際して、Yulong Groupがサポートしオーストラリアへのシャトルも視野に入れるとの発表がX(旧Twitter)でありました。
スピードと持続力のあるマイル~中距離のロードカナロア後継種牡馬を探そうと思っていた矢先に、中山記念やドバイターフでの逃げ切り勝ちを見たことが最初のきっかけで、天皇賞秋の2着でゲームチェンジャーになる種牡馬だと確信したとのことでした。
私もYulongさんには個人的な縁があります。
今年3月のマジックミリオンズアデレードセールでYulong生産馬を落札したことや、事故で死んでしまいましたが元々この牧場の生産馬だったグラント産駒の牝馬の共有馬がRSSさんでいました。
Yulongさんではすでに、前述のダイアトニックやタガロアが種牡馬入りしていて、シャトルになる場合この常駐する2頭とは異なるものの、ロードカナロア後継種牡馬としては3頭目になるわけですから、かなりの期待を寄せられていることが伺えます。
タガロア産駒は現在の1歳馬が初年度産駒、産駒がデビューして活躍すればさらにこのロードカナロア後継種牡馬への注目度は高まるかもしれません。
欧州系の母系も、オーストラリアのパワーが必要な馬場にはプラスだと思いますし、何よりオーストラリアは先行逃げ切りが有利な舞台が多く日本以上に先行力を求められる競馬が多い印象を受けます。
その中でテンの速いパンサラッサの特徴が受け継がれる産駒が数多く出れば、オーストラリアでも成功できるのではないかと思いますし、中東での活躍やロードカナロアについては香港バイヤーも強く意識する部分だと思いますので、オーストラリアの産駒が香港バイヤーに購買され、香港で活躍する産駒が出てくる可能性も十分あると思います。
唯一、オーストラリアで繁殖を集める際に危惧するのは2歳戦の戦績についてです。
オーストラリアでは早熟短距離馬がどうしても人気になりやすく、2歳短距離路線のゴールデンスリッパーを勝つことが最も名誉あることだとされています。(一部違う路線を目指している人もいるかもしれませんがそれは置いておいて…)実際、オーストラリアのセリ名簿の種牡馬欄には2歳戦の戦績と3歳以降の先生が分けて表示されるほどです。
パンサラッサの2歳戦成績は5戦1勝で勝利は未勝利戦のみ。2歳重賞を勝っているわけではないのでここはオーストラリア的にはマイナス評価となってしまうかもしれません。
ただ、Yulong Groupがオーストラリアでは繁殖を集めて自前で種付けを相当数行うようなのでそこまでここは心配しなくてもよいのかもしれませんね。
関係者が語るパンサラッサへの期待
Yulong レーシングマネージャーよりコメント
ダイアトニックのように完全移籍と違って、パンサラッサは日本を中心に種牡馬活動を行います。
体調や状態を見ながら、毎年シャトルするかどうか決めます。 タガロアとダイアトニックは短距離種牡馬ですが、パンサラッサはマイル~中距離の種牡馬です。
それぞれ路線が違うので、産駒もお互いにライバルにならないと思います。一番期待しているのはやはりサイレンススズカを彷彿させる先行力と持続力です。
そして、どの国のどの馬場でも安定的なパフォーマンスを出せる精神力です。
日本もオーストラリアもいい繁殖を用意しています。
ただ、日本において、自分達の繁殖に付けるより他の牧場の生産馬を買うスタイルがメインになると思います。

現役地方&海外馬主・競馬ライター
登録者5000人超え&累計再生250万回超えの一口馬主YouTuber。豪州競馬会員制コミュニティJJ Racing Club 共同代表。社会人1年目から一口馬主を始め、キャロット・シルク・ノルマン・ロード・DMMバヌーシーの5クラブに入会。地方個人共有とRSS や中條厩舎の豪州共有に加え北米MRHでマイクロシェアを行う。血統スタッツや馬体・歩様を重視していて代表馬はトゥルーフェアリー、ロードヴァレンチ、ミスティックロア等。
—最近の私––
Bluetoothでスマホと接続可能なスピーカー。重低音がとても強調されるので洋楽やアップテンポな曲が好きな私のお気に入り。防水機能つきなのでお風呂に持ち込んで音楽を聴きながら本を読むのが毎日の楽しみ。
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