今回は日本で馬券発売と中継が行われる香港チャンピオンズデー2024の中から、香港チャンピオンズマイルの予想記事を投稿していきます、よろしくお願いします。
レース概要
香港チャンピオンズマイルは香港チャンピオンズデーにシャティン競馬場で行われる芝1600mのレースです。最後の直線は430mと十分な距離があり、差しも決まるレースです。
香港勢が圧倒的に優勢なレースで、過去10年で海外馬はわずか2勝で、実は3着以内の馬券内にきたのもこの2頭のみ。日本馬での直近の勝利は2016年のモーリスになります。
フラットで中東の配合に近い芝なので、洋芝の中では日本馬も力を発揮しやすく、札幌函館と同じくらいだと話す関係者もいます。
特に香港馬は産地がオセアニアが中心なので短距離馬が強く、スプリント〜マイル路線は非常に充実しており、海外遠征馬たちは苦戦傾向。馬券は地元馬優先で考えるのが定石かと思います。
年 | 馬場状態 | 優勝馬 | 騎手 | 勝ちタイム |
---|---|---|---|---|
2023年 | 良 | ゴールデンシックスティ | C.ホー | 1:33.34 |
2022年 | 良 | ゴールデンシックスティ | C.ホー | 1:32.81 |
2021年 | 良 | ゴールデンシックスティ | C.ホー | 1:33.45 |
2020年 | 良 | サザンレジェンド | C.ホー | 1:33.13 |
2019年 | 良 | ビューティージェネレーション | Z.パートン | 1:33.63 |
2018年 | 良 | ビューティージェネレーション | Z.パートン | 1:34.31 |
2017年 | 良 | コンテントメント | B.プレブル | 1:35.23 |
2016年 | 良 | モーリス | J.モレイラ | 1:34.08 |
今年は天気予報を見ると降雨がありそうで、馬場が悪くなる可能性があります。
現在ゴールデンシックスティが3連覇しており、4連覇の偉業達成となるかが注目されるレースですが、馬場が悪化すればオオバンブルマイなど道悪を苦にしないタイプの馬にはチャンスが到来するかもしれません。
過去レース傾向
2023年
中団より前な馬が上位独占、2着のビューティージョイが唯一中団あたりからのスパートになったが他は前目で競馬していた。
4着ヴォイッジバブルは早めに仕掛けてしまい脚が上がったか?4角手応えはよく見えたが外を回したこともあり、思ったより直線伸びなかった。
2022
逃げ馬と3番手が連対、3着にはシンガリ追走だった人気薄のエクセレントプロポーズが4角から外捲り気味に押し上げていった。
後ろからも届くが早めにスパート必要か?今回もどちらかというと前が有力な印象。
2021
この年は6頭立てと極端に少頭数のため、参考外ではあるが馬券内の3頭は道中後ろに控えた3頭。
とはいえ先頭との距離はそこまでなかったので多頭数であれば中団あたりだったか?
予想の方向性
良馬場開催ばかりなのでインが使えているため前の馬がやや有利な印象を受ける。
だが差しが届かないわけではないので過度な割引は不要。
当日馬場状態が悪くインの馬場ダメージが大きければ外からぶん回す系の差しが例年より届きやすくなるかもしれない。ここは当日判断だが、現時点では馬場が悪化する想定で予想を考える。
印
◎ゴールデンシックスティ
〇ヴォイッジバブル
▲ビューティーエターナル
△オオバンブルマイ
△ギャラクシーパッチ
☆ビューティージョイ
注レッドライオン
全頭分析
◎ゴールデンシックスティ
このレースで引退予定の絶対王者、相手関係を考えてもこの馬本命は馬券的な面白さは足りないかもしれないが、致し方ない。
現在G1を4連勝中。
前走も半年の休み明けで勝利しているので久々のレースも必要以上の割引は不要、むしろラストレースと想定していることを考えれば究極仕上げで出てくるだろう。
高齢馬の域に入ってきているが戦績的には衰えを感じさせない戦績で、1つ1つ大事に使われているので、消耗は少なそう。
馬場が渋れば、2年前の香港GCで3着(稍重)と以前負けていることもあり、ひょっとしたら…があるかもしれないが、4連覇し花道を飾ろうと陣営は画策しているだろうから、取りこぼす可能性は低いと思われる。
あまりにも雨が続き不良馬場に近いような状況であれば再考の余地があると思うが、稍重くらいでとどまるのであれば、この馬本命は揺るぎない。
〇ヴォイッジバブル
ドバイターフでの凡走は気になるが、初の国外遠征による疲れなど調整過程の問題だとするのであれば、帰国後初戦となるがまだまだ実力的には高い評価で狙いたい1頭。
香港での実績が安定しており、ロマンチックウォリアーやゴールデンシックスティとも差のない競馬を続けている実績馬だけに前走の結果馬柱が汚れて人気を落とすなら旨味のあるオッズになりそうだ。
好位から競馬ができるのも、この舞台の活躍傾向とのマッチ度も高く信頼できる。馬券内確率はかなりのものだと思う。
強いて言えば稍重が条件戦レベルでの経験しかなく未知数だというところは、懸念点ではある。
▲ビューティーエターナル
この馬もヴォイッジバブルと同じく前目で競馬ができるところがストロングポイント、このレースとの相性は良さそう。
3走前の香港スチュワートCでは対抗評価としたヴォイッジバブルの0.2秒差2着と着差の少ない競馬をしており実力は示している。
香港マイルは6着と着順的にはしっかり負けてしまっているがこちらも着差は0.5秒差なので過度に割り引く必要はない。
ビューティージョイと戦績や能力は似ているが、脚質的にこちらの方が舞台適性がありそうなことを加味しこちらを上位評価に。
ただ、能力的には大差ないと思っているのでビューティージョイのオッズがものすごく旨味があれば評価を入れ替える可能性もある。
△オオバンブルマイ
稍重のゴールデンイーグルを制覇していることや日本では重馬場のアーリントンCを制していることから、重馬場適性は十分示されていると思われる戦績。今回の出走馬の中で重馬場適性を示している度合いで言ったらナンバーワンだと思う。
日本オッズだと旨味はないが、不良馬場に近いくらいの馬場であれば評価を上げたい1頭。
前走はドンカスターマイルは流石にハイレベルだったことに加え、馬場不良馬場に直線包まれて進路無しとかなり極端な競馬だったので13着だったが参考外でよいと思う。
オーストラリアに遠征した後の香港遠征でどれだけコンディションが整っているか、不良馬場を走った反動がどこまで来ているかが気がかりではあるが、力を出し切れる状態であれば馬券内に来る可能性は十分あると考える。
オーストラリアの良くしていただいている競馬関係者の皆さんもオーストラリア遠征時には関わって応援していた馬なので個人的には応援したい気持ちがとても強い。いい走りを期待したい。
△ギャラクシーパッチ
高速決着の香港ダービー2着馬で、重賞経験少ないが実力は間違いなくありそう。このレースは確かにパンサラッサのような逃げ馬がいてペースが速くなったためいいタイムが出た感も否めないが、最後の直線での追い込みは見事だった。
オッズ的にもニューカマー系なので美味しくなりそうなので、ここはがっつり狙いたい。
既にジュビリーCでG1で実績馬達相手に2着と好走しており、能力の高さは示している。
後ろから行くタイプなので進路があるか心配なことや、前目の方が来年有利なので脚質面は気になるが、人気薄なら面白い1頭だと思う。
☆ビューティージョイ
こちらも後ろから行くタイプの馬。
前述のようにビューティーエターナルと戦績的には近いものがあり、前走チェアマンズTではビューティーエターナルを0.2秒差で下して勝利している。
後ろからズドン系なので、前の争いが激化するケース(あんまりない気もするが)や、雨で内が荒れて外差し馬場になるなど、後方待機勢に有利な展開になった時はチャンスありか。
後ろから行く馬勢でまとめるなら、ゴールデンシックスティ、ギャラクシーパッチ、本馬などを組み合わせて馬券を考えるのが良いだろう。
注レッドライオン
こちらはレーティング低いニューカマー系だが、前走チェアマンズT3着、その前にジュビリーCでカリフォルニアスパングルの0.2秒差3着と今回の実績上位馬たちとも遜色ない戦績を残しており、不気味な1頭。先行できる馬なので脚質的にも合いそう。
おそらく日本では人気しないと思うので、オッズ的にも美味しいのではないかと考える。
重い印はうちにくいが、広めにいってヒモ荒れを狙うなら入れておきたい1頭。
その他の出走馬
シャンパンカラー
NHKマイルカップまでの戦績は素晴らしいが、それ以降崩れていて適性迷子になっているような感じも受ける。やや重馬場のNHKマイルを制したのは評価できるが、流石に近3走の成績を見ているとこの状態で香港の一線級の馬たちに一泡吹かせられる可能性はそこまで高くないような気もする。
チャンスがないわけではもちろんないと思うが、オッズ的な旨みはない。応援はしたい。
エルトンバローズ
毎日王冠でソングラインを倒し、前前走のマイルCSでナミュールの0.2秒差4着と差のない競馬をしており、国内では能力の高さを示している。
ただ、前走渋った馬場の中山記念で敗戦しており、シャティン競馬場との相関性が強い中山競馬場かつ、馬場状態が悪い中で凡走しているのは大きな不安要素。
仕上がりの問題だけなら良いが、この前走を見ると香港に来てパフォーマンスが上がるタイプではないように見え、そうなったときにガチンコの実力勝負で香港のスター馬たちには一歩及ばないような気もする。あとはシャンパンカラー同様、オッズの旨みがあまりにもないことも評価しなかった理由にある。応援はもちろんしたい。
ブレーヴエンペラー
無印扱いとするが欧州系のマイラーで馬柱は良いし、重馬場適正は示しているので、相当重い馬場になったら紐に入れようと思っている。
ただ、稍重くらいで耐えてスピード馬場になっているなら軽視したい1頭。正確に言うと、未知数。
欧州系のマイラーはタフネスが求められる舞台も多く香港の舞台で求められるスピードや硬い馬場への適性とは違うものが求められる。馬柱が良いのでそこそこ人気になるだろうが、どう出るかわからないというのが正直な感想。
タフな馬場なら強いのは間違いないので、当日の雨と馬場状況次第で扱いが大きく変わる1頭。
タージドラゴン
地元香港馬でレーティングは今回の出走馬で最下位。流石に最近の戦績を見ても、このクラスでやるには一枚、能力が足りていないような印象を受ける。
現役地方&海外馬主・競馬ライター
登録者5000人超え&累計再生250万回超えの一口馬主YouTuber。豪州競馬会員制コミュニティJJ Racing Club 共同代表。社会人1年目から一口馬主を始め、キャロット・シルク・ノルマン・ロード・DMMバヌーシーの5クラブに入会。地方個人共有とRSS や中條厩舎の豪州共有に加え北米MRHでマイクロシェアを行う。血統スタッツや馬体・歩様を重視していて代表馬はトゥルーフェアリー、ロードヴァレンチ、ミスティックロア等。
—最近の私––
Bluetoothでスマホと接続可能なスピーカー。重低音がとても強調されるので洋楽やアップテンポな曲が好きな私のお気に入り。防水機能つきなのでお風呂に持ち込んで音楽を聴きながら本を読むのが毎日の楽しみ。
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