全弟シャフリヤールとは傾向違う!?新種牡馬アルアインの特徴と活躍配合は??

こもこも
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現役時代はG1を2勝しながらもどこか地味な印象を持つ本馬。

果たして種牡馬になるとどうなるのか?

今回は2023年デビューの新種牡馬アルアインについて話をしていく。

是非最後までお読み頂きたい。

G1勝利はいずれも伏兵扱い…

父はディープインパクト・全弟にはダービー馬シャフリヤールがいる良血馬。

現役時代は皐月賞と大阪杯を制覇。どちらも距離は2000mのレース&9番人気での勝利だった。

皐月賞は1:57:8の当時のレースレコードを更新する勝利でスピード決着に対応。

5歳になって勝利した大阪杯では2:01:0と、古馬G1としては比較的遅い時計での勝利。

走破タイムだけ見ると大きな違いがあるように見えるが、レースの内容を見ると通ずる物が見えてくる。

その内容を紐解いていこう。



持続力勝負が大得意!

アルアインは現役時代20戦5勝。内訳としては【5-3-2-10】と比較的安定感があった馬。

レースぶりを見てみると520キロ前後の恵まれた体格を持っており、切れ味鋭い末脚を使うのではなく先行力を活かして前で押し切る展開が好走パターン。

その証拠に上がり3F33秒台を使うことができたのは生涯でたった2回だけ。(2回とも敗北)

つまりこのことから、持続力勝負が得意なのでは無いかと予想される。

前半3ハロンと後半3ハロンの差が1秒以上離れているレースと、そうでないレースの成績を比べてみる。

(明らかに距離が長かった「菊花賞」「有馬記念」この2レースは除く)

前半3ハロンと後半3ハロンの差が1秒以上離れているレース

【0-2-1-6】

・主なレース

2017年セントライト記念 2着

35.8-34.0

2018年京都記念 2着

37.3-36.3

2018年大阪杯 3着

36.5-34.1

前半3ハロンと後半3ハロンの差が0.9秒以内

【5-1-1-2】

・主なレース

2017年皐月賞 1着

35.1-34.5

2018年オールカマー 2着

35.9-35.3

2019年大阪杯 1着

36.4-35.5

このように持続力が試されるレースになるとアルアインは強かった。

要因は血統を深掘りするとわかってくる。

母はアメリカの短距離ダートG1馬

これは母ドバイマジェスティの影響が大きそう。

バリバリのダート血統で、父はAPインディー系のエッセンスオブドバイ、母父はヒムヤー系のグレートアボーヴ、そこに母母父ヒズマジェスティと突進力と持続力を鍛えた血統。

レースでの走りもその部分が出ていて、引退レースで唯一のG1勝利となったBCフェアリー&メアスプリントでは前目につけて2馬身以上の差をつけて突き放す圧勝劇。

このスプリント的な持続力が、産駒のアルアインにも受け継がれたのではないだろうか。

また、5歳での勝利だった事もあり成長力も兼ね備えてるのも本馬の良いところだろう。

兄弟で適性が違うのはどうして?

同じディープインパクトを父に持つ、全弟のシャフリヤールとはかなり適性が違う

これはアルアインが520キロ近くの馬体重を誇るのに対し、シャフリヤールは450キロとかなり小柄。

アルアインが母側(ドバイマジェスティ)の特徴を受け継いでいたのに対し、シャフリヤールは父側(ディープインパクト)の特徴を受け継いでおり、瞬発力勝負が得意。

同じ血統でも受け継いでいる遺伝子が違えば、違った個性を身に付けるということも面白い。

予想されるアルアインの適正

それではアルアインの適性を予想していく。

血統構成は以下の通り。

5代アウトブリードの配合で、特に母系の部分は日本でメジャーな血統はあまり入っていない。

ディープインパクトの部分を刺激すれば、瞬発力を兼ね備えた馬が出る可能性はある。

クラブで募集されているアルアイン産駒を見ると、馬格がある馬とそうでない馬の差が両極端

馬格の大きい馬はアルアインの個性を受け継いでいる可能性が高いため、パワーを受け継いでいると仮定できる。

この時は持続力タイプの産駒になり、ダート適性も受け継いでいそう。

ダートもこなしてくれそうなのは、馬主目線ではありがたい特性だ。

主な適距離はマイル付近で、馬格が小さい馬は多少距離が伸びても大丈夫だろう。

持続力勝負になりやすい舞台で活躍する産駒を見てみたい。

相性の良い血統

恒例の相性の良い血統だが、今回は2つの血統を紹介したい。

Point

・アウトブリード配合なので、クロスがきつい馬でも大丈夫

・鍵はA.Pインディー?

アルアインは持続力勝負を得意としており、本質的にはダート適性も持ち合わせている種牡馬。

そしてきついクロスを持ち合わせていないので、クロスがきつい配合を組み合わせるのは面白いだろう。

特にノーザンダンサー系やミスプロ系を持ち合わせていないので、その自由度が高いのもメリットである。

そして母側にあるA.Pインディーを上手く扱ってみたい。

1.マインドユアビスケッツ

1頭目は前回のエフフォーリア編に続いてマインドユアビスケッツとしよう。

マインドユアビスケッツはデピュティミニスター・ブラッシンググルーム・ヘイルトゥリーズンのクロスを持っておりクロスがかなり多い馬。

米国的スピードや持続力を強化するにはうってつけ。

さらに父A.Pインディーはデピュティミニスターと相性が良く、米国でこの組み合わせから活躍馬が多数出ている。

日本でも種牡馬として活躍した、シニスターミニスターやカジノドライヴもこの特徴を持っている。

数年先になるかもしれないが、期待しても良いだろう。

もちろん母父クロフネでも代用は効くと思うが、クロスの濃さからこちらを選択した。




2.リオンディーズ

2頭目は芝路線も考えてリオンディーズを推奨する。

リオンディーズもノーザンダンサーのクロスが多い馬であり、ヌレイエフ≒サドラーズウェルズのクロスも持つ馬。

ここにアルアインを組み合わせることで、配合にメリハリを持たせるという作戦だ。

リオンディーズ産駒は突進力があり、一本調子で行く産駒が多い。

この特徴を活かす意味もあり、リオンディーズを選択した。

特にマイル以下で活躍する馬が多いので、芝・ダートの両方の短いところでの活躍を期待したい。

懸念点はサンデーサイレンスのクロスで、そこが邪魔になってしまう可能性がある。

その辺りは頭に入れて注意しておきたい。

最後に

今回はアルアイン産駒について書かせていただいた。

良血馬で、種牡馬としてのポテンシャルは十分あるように感じる。

実際に筆者も2021年生まれのアルアイン産駒「ラフォンターナ」に出資しており、個人的にも活躍を期待する種牡馬である。

「派手には目立たないが堅実に活躍する」そんな玄人好みの種牡馬になって、再び我々を驚かせてもらいたい。


こもこも

Youtuber

2018年産駒から一口馬主デビュー。
血統をメインに募集額4000万円以下の馬から出資馬を選定するといった、コスパを重視して活動する一口馬主YouTuber。
現在はノルマンディー・DMM・キャロットの3クラブで一口馬主を楽しんでいる。
一口馬主の楽しみをもっと色んな人に知ってもらう為、一口馬主YouTuberとして活動を始める。関西弁がキツイのはご愛嬌(笑)
代表馬はノルマンディーはバイタルエリア・DMMはバックスクリーン


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3 Responses

  1. アルアインは牝馬で優秀な芝のマイラーを出してくれそうな予感がしています

    • 優秀な産駒が出てきて、繁殖の質がどんどん上がっていくといいですよね‍♀️

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