今回はノルマンディー2023年募集馬見学ツアーで当初は高評価していなかったもののツアーで急上昇した2頭について紹介していきます。
よろしくお願いします。
よく見えた馬は?
前回の記事で最もよく見えた馬、No13 メイグレイスの22について紹介をさせていただきました。
今回は、元々字面では評価していなかったものの、実馬を見て評価が急上昇した2頭について紹介していきたいと思います。
No2 ウルティマミューズの22
まず1頭目は、注目を集めるであろうキタサンブラック産駒の牡馬ですが、そもそもノルマンディーでは芝中距離馬馬よりも短距離馬かダート馬を狙っているので対象外としていました。
またこの1歳世代はキタサンブラック3世代目でイクイノックスやソールオリエンスが活躍する前に種付けをされている世代。
繁殖の質も落ちていると言われていたので積極的に狙いたいとは思っていませんでした。
ただ、周回展示のウルティマミューズの22の実馬を見た時に、ビビっとくるものがありましたね。
というのも歩様が柔らかくて、背中にも柔らかさがあって首と背中の連動性がすごくいいんですよね、この馬。
歩様に推進力もあり、ナチュラルスピードも速くて軽さもあり、「あ、これ走るキタサンブラック産駒じゃん」と直感で感じました。
サイズの割に身体の薄さはあるのですが、イクイノックスを筆頭にキタサンブラック産駒で走っているのは募集時に厚みはそこまでない馬のようなので、このシルエットで問題ないのかなと思いますね。
複数キタサンブラック産駒が今年の募集馬にいますが、総合的にはこの馬が1番いい馬だと私は感じました。
一方大きなネックになっていて気になるのは、母系の活力です。
キタサンブラック産駒の牡馬の時点で勝ち上がり率は50%を超えるため大変優秀なスタッツではあるのですが、母系はやや心許ない感じ。
母ウルティマミューズは中央ダート1800mで3勝していますが、上の半姉と半兄の2頭はどちらも地方勝ちこそあるものの中央未勝利。
キタサンブラック産駒の活躍配合として、母系で芝マイル以下のスピードをプラスするというのが今の賞金上位馬の特徴で、母ダート馬で上も走っていない子なので果たしてどうなのか?というところはあります。
1番上の半兄ウルティマン(父コパノリッキー)はハイレベルな門別2歳で(と言っても10月なので有力馬は抜け始めている時期ですが)勝っているので最低限は…という感じではあります。
キンシャサノキセキ産駒のモイルもダートではありますが中央のダート1800mの未勝利戦で3着に入った経験がありますね。
お値段安くはありませんので、躊躇される方もいると思いますし、そもそもノルマンでこのタイプは狙わない方もいると思うので思いの外人気が伸びないようであれば、検討の余地はあるのかなと思います。
周回展示では縦からの歩様は角度的にあまり見えなかったので、公式の歩様動画が上がったらさらに検討して、それもよければ1口申し込む可能性もあります。
ノルマンでこのタイプを狙うのは得策とは言えませんが、せっかく現地で実馬も見に行ったので今年は多めに出資して痛い目を見たらまた今後に活かせばいいかなと、今はそんな気持ちです。
そもそもキタサンブラックが好きで競馬を始めたのにまだキタサンブラック産駒に出資できていないので、ここは運命なのかもしれないなと感じています。
母系ダートで芝っぽい馬に出資して、これまでいい思いをしたことは全くありませんが、そろそろこの流れを断ち切ることができるのでは?と期待しています。
歩きの雰囲気的には完全に芝馬だったので、ダート適性がどこまであるかは…?です。
No22 ショーエクセレントの22
私の中での超ダークホースがこの馬。カレンブラックヒル産駒の牝馬であるショーエクセレントの22です。
周回展示での歩きと馬体を見て、「え!?なんかめっちゃいい馬いるぞ」と感じたのがこの馬で、個別展示でも改めて確認しましたがやはり、馬体はかなりいいと思います。
トモの容量がしっかりあって、牝馬っぽさがいい意味でないんですよ。どっしりとしていて、筋肉量が多いので牝馬限定のダートの短めのところで勝ち進んでいけるのではないかと思っています。
重賞狙える馬か?と言われると自信はありませんが、1つ2つ勝って安定して着を拾って馬主孝行してくれるところは容易にイメージできました。
カレンブラックヒルは牡馬の方が成績が良く、牝馬は勝ち上がり率28%とまずまずです。
この馬は2番子で、半姉のジーンエクセレントは未出走とのことで体質面はやや心配ですが、本馬の馬体を見る限り少なくとも虚弱体質な馬には見えませんでした。
母系は直近2世代はなんとも…ですが4代母はG1ガゼルHを制覇したハイランドトーク。
3代母タイトークからは海外G3勝を含む12勝馬Judiths Wild Rushの他、レパードS3着のスタッドジェルラン、東京スプリント競走3着のアルゴリズムが出るなど、ブラックタイプ多数と芯のあるファミリーです。
このお値段で出資できるのであれば、1勝して入着を繰り返してくれれば募集額回収は見込めますし、コスパ的にも非常に楽しめる1頭なのではないかなと思います。
僕はこの馬は、募集開始までに大頓挫などのアクシデントがなければ、1口申し込もうと考えています。
芝の中距離クラシックを目指したいんだという人にはあまり薦められませんが、ノルマンらしい価格帯の馬でコツコツ走る馬が欲しいんだということであれば、オススメできる1頭かなと思いますね。
総括
馬体写真と血統表だけではやはり、評価は難しいですね。
この後歩様動画が出てくると思いますが、歩様動画と実馬でも印象が異なる馬は経験上結構いると思います。
実馬を見て感じたこと、オーラや雰囲気、気性面などは本当に重要な情報なので、なるべく発信者の立場である私としては多くの方にそれを伝えるべく努力はしてみますが、百聞は一見にしかずということわざがあるように、やはり現地で生でみて感じることには勝てません。
日程の都合や物理的距離など、さまざまな障壁はあると思いますが、ノルマンディーに限らず募集馬検討の際にはなるべくツアーに参加するなどして実馬を見て検討したいなと思った次第です。
今回評価した馬が再来年活躍していることを願っています、そうじゃなかったらまた勉強しなおしですね(笑)
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