【PON馬券塾】PON流馬単の正しい使い方

皆さんこんにちは。馬券師PONです。
前回は「枠連」の使い時をお伝えしましたが、今回のターゲットは「馬単」です。ポピュラーな馬券で初心者から上級者まで幅広く使われていると思いますが、使い方は奥の深さがあります。ぜひ最後までご覧ください。

<PON馬券塾バックナンバー>

馬連より更に夢がある馬券、馬単

以前の記事で、馬連のJRA最高配当が2676.1倍とお伝えしましたが、
馬単のJRA最高配当はそれを凌ぎます。
2022年2月12日の東京12R、4歳以上2勝クラス。
記憶に新しい方も多いのではないでしょうか。
このレースは単勝549.4倍の最低人気ヤマメが勝ったレースで、2着は5番人気、単勝オッズ12.8倍のジョディーズマロン。
配当はなんと6387.1倍です。
200円買うだけで帯馬券。馬単には夢がありますね。

この辺になってくると、初めて競馬場に行くような人にとっては当てるのがなかなか難しい馬券になってきます。

「馬連か?馬単か?」問題

馬単を買おうとする際によく過ぎることとしては、
「これ、馬連で買っても良いんじゃないか…?」だと思います。
こういう悩み多いと思いますが、
自分には単純明快な基準があります。

それは、「人気薄が1着になる馬券を買う時だけ馬単、そうでない場合は馬連」です。

そんなの当たり前やろ!と思うかもしれませんが、これ本当に大事なことだと思っております。
逆に言うと、軸となる馬が人気の馬だった場合、どんなにその馬が1着に来る可能性が高そうであっても、自分は「馬連」を選択します。
これは、敢えて馬単を選択して得る旨みよりも、軸となる馬の2着になったときのリスクヘッジの方が優先されるべきだと考えているからです。

馬単の特性というか、「馬単買って正解!」って思う時って、人気薄が1着にきた場合に発動されると思うんです。
それ以外の場合は「馬連」で良いと思います。

実際の例で解説しましょう。
2022年6月12日の東京5R、2歳新馬戦。
これはダノンザタイガーのデビュー戦でもありました。
ダノンザタイガーはデビュー前から評判のある馬で、
調教やコメントなどからも大物感を感じており、実際圧倒的1番人気、単勝オッズは1.4倍でした。
しかし、自分はこの馬には死角があると思っておりました。
というのも、馬のポテンシャルは相当凄そうではあったものの、この馬の所属する国枝栄厩舎は新馬戦7割程度の仕上げで臨むことが多く、超大物であっても取りこぼすことも割とあること。(実際アーモンドアイですら新馬戦ニシノウララに敗れております。)
そして、鞍上の川田将雅Jも新馬戦は勝ち負けよりも馬の教育に重きを置くことが多く、今回も後方から競馬を教える可能性が高かったこと。
つまり、先々は走る大物かもしれませんが、この新馬戦だけに関しては取りこぼしも十分ある、そう思いました。
そこで自分が目をつけたのがブービー人気のオンザブロッサム。
この馬は血統は地味ですが、人気がない割にはコメントや調教が良く、更にゲートもしっかり出ると言うコメントから、
この馬がダノンザタイガーよりも前につけて、3着、いや粘り込み1着まであり得る!と考え、本命を打ちました。

本命馬がブービー人気。私は馬連か馬単か、迷うことはありませんでした。

勿論、馬単(裏表)を選択。
※ダノンザタイガーは7番。保険で2番人気の2番グランサバナも一緒に購入しております。

結果は以下の通りです。

見事オンザブロッサムがダノンザタイガーより前の2番手で折り合い、粘り込みを見せ1着。
ダノンザタイガーは上がり最速の脚を見せるものの差し届かず2着でした。

このレース、馬連だと59.6倍なのですが、
馬単だと276.5倍もつきました。
倍率の差は何と216.9倍。
200円購入していたので、もし馬連で購入していたら4万円以上も損をしていたのです。

これ逆の話もできるのですが、
もし仮に自分の本命がダノンザタイガーだった場合。
ダノンザタイガー→オンザブロッサムの馬単は69.1倍でした。
正直、馬連でも59.6倍ってまあなかなか良いオッズだと思います。
ダノンザタイガーが1着に来る自信がいくらあったとしても、
そのたった9.5倍の差だけの為にダノンザタイガーを1着固定していた場合。
やすやすと59.6倍の馬券を逃していたことになります。
そこまでして、ダノンザタイガー1着固定の馬単を買う必要性ってあるのでしょうか。
これが馬単の怖いところですよね。

マルチには手を出すな!!馬連とセットで買え!!

次に馬単の効果的な買い方についてお話ししたいと思います。
ですが流しやBOX、フォーメーションに関しては前回の馬連の記事で述べましたので、そちらをご参照下さい。

今回は馬単特有の「馬単マルチ」について解説したいと思います。

結論から申し上げますと、馬単マルチは買ってはいけない馬券です。

先程の新馬戦に関しまして、正直自分が馬単を買ったことに対し大正解だと思っておりました。
しかし、この馬券自分の中では1つ反省点があります。

というのも、「7⇔8(2⇔8)の馬単を裏表(マルチ)で買う必要があったか?」と言う点です。

僕の中でのこのレースの馬券の正解はこうです。

失敗馬券
7⇔8 馬単裏表 200円(計400円)
2⇔8 馬単裏表 100円(計200円)

正解馬券
7-8 馬連 200円
2-8 馬連 100円
8→7 馬単 200円
8→2 馬単 100円

何故かについてですが、
このレース結果8→7で決まりましたが、
これ失敗馬券だと276.5倍×200円の55300円が払戻なのですが、
正解馬券だとその55300円に加えて馬連の59.6倍×200円の11920円が追加で当たっているんですよね。

そんなの結果論じゃねえか!!とか思う方もいるかもしれません。
その方の為にもし仮に7→8だった場合の払戻を考えてみましょう。
失敗馬券だと先ほど述べた通り馬単は69.1倍。×200円の13820円。
正解馬券だと馬連59.6倍×200円の11920円
その差はたった1800円です。

これ、どっちが美味しいかは明白ですよね。
差分の1800円の為だけに馬単マルチを買うよりは、
追加の11920円の為に馬連と人気薄アタマの馬単を買う方が、はるかに得策だと思います。
自分も「失敗したな…」と感じております。

また、馬単マルチを買うべきでない根拠がもう1つあります。
それは控除率です。
「馬単マルチ各100円」ってやってることは「馬連流し各200円」とほぼ一緒ですよね。
馬単マルチの方が儲かる時もあれば、馬連200円の方が儲かる時もあります。
しかし、JRAの控除率は現在こうなっております。

馬連の方が2.5%馬単より高いのです。
たかが2.5%、と思われるかもしれませんが、馬単マルチを買い続けている人は馬連を買い続けている人よりもトータルでいうと2.5%分損をしていることになります。

勿論馬単は何度もお伝えしている通り人気薄が1着の際に跳ね上がる馬券なので、それを買うことには問題ないとは思うのですが、
マルチにすることでその特性を無駄にしてしまうことになります。

なので、馬単を購入したい場合は安易に「馬単マルチ」ではなく、
「馬連×人気薄が1着の馬単」の組み合わせを購入するようにしましょう。

このように、各馬券の券種について、
どういう買い方をしていったら良いのか、
次回以降も考察していきたいと思います。
次回は『3連複』です。お楽しみに!


PON馬券塾 PON

Youtuber

競馬予想系YouTube「PON HORSE CLUB」を運営。
江分輪太の弟子。馬券は穴から。
極度の現地観戦主義者で、1年間で競馬場に72回行ったことも。
ヤクルトスワローズ・川崎フロンターレ・大相撲・お笑い芸人・酒を愛する男。
一口馬主はキャロット・シルクに入会中。代表馬はシルブロン・アンクロワなど


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