エピファネイア産駒の高額牝馬に出資した結果

ジェイのG1馬主への道!ドキュメント企画。ジェイの出資馬に起きた良いこと、悪いことを包み隠さずリアルにお伝えします。ジェイがG1を取るまでの果てしない物語を一緒に応援しながら、一口馬主の魅力を再発見しませんか?

 



 

プロヴィデンシアとは?

私の出資馬にノルマンディー OCで出資をしたプロヴィデンシアというエピファネイア産駒の3歳牝馬がいます。今回は私のリアルな体験を通じて一口馬主のリアルを感じ取っていただければと思います。

 

さて、ノルマンディー OCといえば、同じくエピファネイア産駒の牝馬、牝馬三冠を達成したデアリングタクトを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。デアリングタクトは現在5歳馬です。第2のデアリングタクトを探そう!と言わんばかりに、ノルマンディー は3歳世代から大変人気になったことは記憶に新しいかと思います。(私は1つ上の4歳世代からの会員です)

 

そんな大人気の3歳世代の中でも一際、人気と注目を集めた1頭がこの馬だったでしょう。ペブルガーデンの19、のちのプロヴィデンシアです。岡田牧雄さんに『何がなんでも落札したかった逸材』と言わしめたことや、全兄グラティトゥーが底を見せない走りで新馬戦勝利。飛ぶ鳥を落とす勢いの杉山厩舎に入厩予定で、サイズや歩様も特段の問題ないように見えたことなどからも、この馬で大きな舞台をと多くの人が夢見たことでしょう。ええ、私も絶賛、夢を見ておりました。ミーハーなので。笑

 

そしてこれは現在にも続く傾向ですが、エピファネイア産駒に関してはSSの奇跡の血量クロスがある馬から大物が出やすいと言われています。そこにも合致していることからも、クラシックまでは行かないまでも、オープンの舞台で活躍してくれるのでは?と期待したものです。

 

この馬はノルマンディー としては高額な部類に入る、一口8.8万円の400口募集でしたが、抽選対象になりました。当然私も一口申し込み、抽選の結果出資権を引き当て胸を躍らせたわけなのですが、その後は思い描いていたようには行きませんでした。

 

見抜けなかった虚弱体質

なぜこれだけの期待馬なのに、思い描いたサクセスストーリーを歩めていないのか?その答えはこの馬の体質がとても虚弱だったためです。(あくまでも3歳9月時点、今後体質が改善する可能性があることは記しておきます)

 

更新を遡りますと、2歳春、21年4月から歯車が大きく狂いはじめます。4月15日の更新で『両前脚の熱感』が指摘され騎乗運動をストップ、2-3週間の小休止かと楽観的に見ておりましたが、全くそんなことはなく…。騎乗運動が再開できたのは5ヶ月後の9月15日の更新から、その後も22-25秒台などかなり遅いペースでしか乗り込めない状況が続きました。

 

早いペースで乗れない状況が続いておりましたが、年末には環境の変化を与えるためと、小野町に移動、3歳1月は本州でのスタートになりました。それでも体質に大きな変化は見られず、すぐに動きの硬さやダメージが出てしまう状況。坂路もマックス18秒台ペースと1歳冬場の育成時のようなペース、13〜15秒ペースを初めて出せたのは、3歳5月のことでした。

 

中央未勝利戦の終了が3歳9月上旬なわけですから、残された時間を勘案するとこの時点でもかなり厳しい状況に立たされていることがわかるかと思います。

 

入厩前に転厩…。

6月10日の更新で、入厩体制が整い杉山調教師への入厩打診を行ったものの、馬房調整がつかないなどの理由から、転厩するというアナウンスがありました。確かに杉山厩舎に関しては、そもそも管理頭数が急増したことなどから、馬房の空きがないという問題に直面していると以前他の方からも伺ったことがあり、覚悟はしていました。

 

この件に関しては、この馬の体質的な弱さ、仕上がりの遅さも大きな原因になっているため、一概に杉山厩舎が悪いとも言えないと思います。それでもやはり少し残念な気持ちになりますね。

 

転厩先は美浦の上原厩舎に決まったと後日アナウンスがありました。これまで出資馬を見てもらった厩舎ではありませんでしたが、評判は悪くなかったため、なんとか奇跡を、と祈るような気持ちでした。

 

いざ、初レース!

上原厩舎には在厩調整で辛抱強く面倒を見てもらい、8月20日、新潟の芝1600mの3歳未勝利戦への出走が叶いました。タイミングを考えても5着以内(優先出走件)がとれなければ実質一発アウトという、非常に厳しい状況でのチャレンジでした。当日私はグリーンチャンネルを見ながら自宅で応援していて、プロヴィデンシアは木幡騎手を背にしっかり競馬には参加できていましたが、、、、

 

16頭立てて15着という結果でした。

 

パドックでの見栄えも悪くなく、”ひょっとしたら”という一縷の望みにかけましたが、現実はやはり甘くありません、これだけ乗り込み量が少なければ結果が出ないのは当たり前だと思います。

 

その後はどうなる?

さて、未勝利で勝ち上がれなかった馬の選択肢は大きく4つあります。

 

①中央1勝クラスの一部出走可能なレースに飛び級参加して戦う

②中央登録を抹消し地方で3歳馬なら2勝、4歳馬以上なら3勝して再び中央に戻る

③中央登録を抹消し地方、海外など別の舞台で競走馬生活を続ける

④引退

 

プロヴィデンシアは②の地方からの中央再転入を目指すことがアナウンスされました。金沢競馬に移籍し、年内をめどに収益性を鑑みて今後を判断するとのこと。

 

テクニカルな話ですがノルマンディーは地方馬主資格を持っているため、再ファンドではなくファンド継続、という形になります。ロードなど地方馬主資格を持っていないクラブの場合は一旦ファンド解散、中央に再転入できる場合には出資者の中から再び継続する人を募る再ファンド方式をとります。

 

ノルマンディーは勝ち上がれなかった馬でも、プロヴィデンシアのように高額だった馬やあと一歩で勝ち上がれたと見られる馬など、積極的にファンド継続を行う傾向が見られます、いわゆる”引っ張り”です。

 

引っ張りがいいか悪いか、これはその馬それぞれの結果論になってしまうため私はこの場での迷言は避けますし、どちらが良いというものでもないと思います。新規でノルマンディーに入られるみなさんは、ノルマンディーはこの傾向が強いクラブなんだ〜ということを認識の上でお入りいただくのが良いかなと思います。

 

今回の経験を経て思うこと

今回の件は、僕自身とても勉強になりました。高額馬、期待馬であればある程度の結果、最低でも3歳未勝利戦終了までに勝ち上がりくらいは大丈夫だろうと正直思っていました。全くそんな甘いものではないということを教えてもらいました。

 

それに加え、血統表や歩様動画だけではわからない体質の弱さというものがあるということも勉強することができました。募集時期の後のことなのでこれは仕方ありませんが、全兄のグラティトゥーに関してもその後骨折を経験していて、母系由来の脆さというか体質の弱さはあったのかもしれません。

 

エピファネイア産駒自体も、勝ち上がり率よりはホームランバッタータイプの種牡馬で産駒にムラがあり、気性や体質などが難しい馬がおおいような気もします。今回はそれが悪い方に出てしまったのかもしれません。

 

ただ、これは結果論であって、あくまで募集時にそれを見抜けたか?と言われるとそれはなかなか難しいのではないかと思います。今回の件を経て、ノルマンディーではこのようなノーザン系血統の高額馬ではなく、安くてコツコツ走れそうな馬、ここでしか出資が叶わない血統の馬を探す方向に2歳世代からシフトチェンジしました。どちらが正解かはわかりませんが、なんとなくノルマンディーで長く楽しまれている方々の意見をお聞きすると、そちらの方が良いのではないかと思うのです。

 

最後にプロヴィデンシアについては、初戦15着も、内容は思っていたより悪くはありませんでした。そもそも、まともに乗り込めていないですからしっかり調教を積んで馬を作ることができれば上のクラスで通用する可能性を否定することはできないと思います。

 

同じくノルマンディー所属馬のレイデルマールは中央デビュー叶わず地方デビューでしたが現在中央1勝クラスで2着に入っています。プロヴィデンシアも金沢競馬で活躍して、1勝クラスで再び中央に戻って来てターフを走る日が来ることを願わずにはいられません。頑張れ、プロヴィデンシア!

記事を書いた人 ジェイ

登録者4000人超え&累計再生200万回超えの元一口馬主YouTuber。社会人1年目から一口馬主を始め、キャロット・シルク・ノルマン・ロード・DMMバヌーシーの5クラブに入会。地方個人共有とRSSの豪州共有に加え北米MRHでマイクロシェアを行う。血統の配合相性を重視していて代表馬はロードヴァレンチ、リレーションハート等。

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