【クイーンエリザベスS2023】豪州馬主がガチ解説!レースの特徴とユニコーンライオンの勝算は?

ジェイ
ジェイ
どうも、ジェイです。
2023年4月8日(土)のクイーンエリザベスステークスは、オーストラリア競馬では久しぶりの日本での馬券発売になります。楽しみですね。
今回は豪州馬主として、まだまだ若輩者ではありますが、今回のレースの特徴・傾向と日本馬ユニコーンライオンの勝算について記事にしていきたいと思います。
よろしくお願いします。

ランドウィック競馬場特徴


ランドウィック競馬場は右回りの競馬場で、楕円形というよりも長方形のような形です。

1周が2224メートルとニューサウスウェールズ州では最大規模を誇るメインコースと、その内側にある1周2100メートルのケンジントントラックの2コース(ともに芝)が競馬で使われ、他のコースは調教用です。


最後の直線は緩やかな上りになっていることから“ザ・ライズ”と呼ばれています。


メインコースの最終コーナーからゴールまでの直線は410m、残り300mから上り坂、最大幅28mと形状は中京競馬場の直線と似ています。


馬場状態に関しては、良馬場であれば速い時計も出ますが、降水量が多くなる3月から6月頃の馬場は渋りやすいです。

クイーンエリザベスステークスは過去10年で1度しか良馬場で行われておらず、去年は極端な不良馬場でした。
今年のクイーンエリザベスステークスも天候と馬場状態がどうなっているかは要チェックです。

記事投稿時点(4月4日)のシドニーの週間天気予報を確認すると、そこまで重たい馬場にはならないような気もするのですが…。

クイーンエリザベスS傾向

1コーナーの途中にゲートが設置されスタートという、トリッキーなコース設定です。
そのため圧倒的に内枠有利と言われています。


オーストラリアの名馬で2017年~2019年で同レースを3連覇したウィンクスは、2年続けて大外枠からのスタートで勝利しましたが、これは1996年以来となる大外枠出走馬の優勝でした。


ウィンクスは例外的な強さを持った馬だったので、基本的には内枠の馬の評価を上げる方向で問題ないのではないかと思います。


4月のシドニーは雨が多い気候のため馬場が渋りやすいため、スピードタイプの馬よりはパワータイプの馬の活躍が目立つところもチェックポイントです。



過去レース回顧

2022年

ランドウィック
馬場:不良


1着 シンクイットオーバー 

セ6 Nローウィラー 2:10.8 Kパーカー ゲート4番
父So You Think 母父Zabeel AUS 前年4着馬


2着 ザーキ 

セ7 Jカー 0.6秒差 Aニーシャム ゲート3番
父Leroidesanimaux 母父Sadlers Wells AUS 元欧州


3着 マウントポッパ 

セ7 Wパイク 4.4秒差 M&W&J.ホークス ゲート8番
父Maxious 母父シルバーホーク 欧州生産馬


HEAVY10と10段階中最も馬場状態が悪い不良馬場で開催されたレース。
人気を背負ったベリーエレガントは外を回して5着。
単勝41倍と人気薄だったシンクイットオーバーは直線で馬場が良い外ラチ沿いを走り勝利しました。

2着だったザーキは馬場の真ん中あたりを使っていました。
かなり極端な馬場だったため、今年天候が違えば、あまり参考にならないレースかもしれません。

2021年

ランドウィック
馬場:稍重


1着 アデイブ 

セ7 Tマーカンド 2:05.0 Wハガス ゲート3番
父Pivotal 母父Kingmambo 英 20年に続き連覇達成


2着 ベリーエレガント 

牝5 Jマクドナルド 0.5差 Cウォラー ゲート4番
父Zed 母父Danroad AUS 前走ランヴィットS勝ち馬


3着 ダラサン 

牡4 Kマカヴォイ 0.7差 L.マクドナルド&Aグルーヤス ゲート7番
父Dalakhani 母父Kitten‘sJoy AUS 単勝41倍で3着に


馬群の中団外目から早めに2番手当たりに進出し、馬場真ん中内目でしぶとく伸びたアデ
イブが人気にこたえて勝利。


2着のベリーエレガントは後方に控え4角から進出を開始し一番外を回しながらの2着でした。


頭数が少ないうえに馬群が密集していたため、4角から最後の直線にかけてはほぼ各馬ポジション差がなく、ほぼ1列に並ぶような形になっていました。

ユニコーンライオンの勝算は?

最後に今回出走する日本馬、ユニコーンライオンの勝算について考えていきたいと思います。

現時点で現地で有力視されているのは英国馬のドバイオナー、現地馬の最有力馬アナモーの2頭。

ユニコーンライオンは海外ブックメーカーでは執筆時点で3番人気(単勝11倍程度)となっています。


アナモーは去年G1コックスプレートを制覇し、前走G1ジョージライダーステークスを含む重賞3連勝中と勢いに乗っていますが、去年の同レース(不良)では9着に沈んでいます。


ドバイオナーに関しては欧州馬の中距離馬はオーストラリアで非常に成績がいいので警戒が必要な馬であることは間違いありませんが、一昨年の香港カップ4着、去年のドバイシーマCでは10着と、スピードが必要な競馬場で1枚足りていない印象を受けます。

今年の開催が稍重あたりまででスピードが求められる馬場になれば決して手が付けられない相手ではないのではないかと考えます。

もちろん前走ローズヒルガーデンズのG1ランヴェットSをしっかり勝ってきているので、侮れる馬ではありません。
若干日本馬へのひいき目線があるかもしれませんが、私は十分ユニコーンライオンに勝算はあるのではないかと思います。


初の海外遠征になりますが、欧州の一部の競馬場のように極端な高低差がある競馬場ではありませんし、稍重までの開催でスピードが必要な馬場になれば、日本の高速馬場で戦っているユニコーンライオンによりチャンスは巡ってくるのではないかと思います。


極端な不良馬場で馬力勝負になると、流石に少し割引は必要かもしれません。


血統的にも欧州で産駒が活躍するNo Nay Neverに母父はHigh Chaparralとサドラー系の中でもオーストラリアで特に普及している系統。


オーストラリアの芝には合いそうな血統です。


斤量が重くなるのはネックや近走成績を見ると、海外有力馬に見劣りすると思われるかもしれませんが、日本馬の中距離馬は総じてレベルが高いので、ここで通用する可能性は十分あると思います。



私の中でのユニコーンライオンの懸念点は、近走成績の不安定さよりも札幌記念の凡走(12着)です。

なぜ札幌記念かと言うと、これがユニコーンライオン唯一の洋芝経験だからです。

1、2着馬はジャックドールやパンサラッサと今となっては大出世を遂げた馬達相手なので、相手関係が厳しかったことは確かにあったとでしょう。

同型の前に行く馬が多く一度ハナを主張したものの、パンサラッサに奪い返され苦しい競馬になったのは事実ですが、それにしても行った行ったの競馬でジャックドールとパンサラッサでワンツーフィニッシュの中、4角手前から手応えがなくなり12着に沈んでいったのはやや不安です。

欧州血統の馬ではあるものの洋芝があまり合わないタイプなのか?という懸念はありますが、世界を知り尽くし、1番近くで馬を見ている矢作厩舎がオーストラリアに送り出すわけですから、当然勝算あってのことでしょう。


人気についても、3~4番人気あたりでぐりぐりにマークされない方が逃げ馬としてはやりやすいのではないでしょうか?


初の海外遠征になりますが、矢作厩舎は豊富な遠征経験を持つ厩舎ですから、厩舎力でカバーできると思います。

リスグラシュー遠征時と同じく、RSS川上さんも現地ではスタッフとして関わっているので豪州側の受け入れ態勢も問題ないでしょう。

サンスポに掲載された矢作師のコメントでは「問題なく調子もいい。併せたホウオウアマゾン(15日のオールドエイジドSに出走予定)と少し距離があいてソラを使うところがあったので、当週の追い切りで調整したい」とされています。


「できるだけいい馬場で」と週末まで晴れ乞いをして、万全の状態でユニコーンライオンが力を発揮してくれることを祈ります。

◎1アナモー

○2ドバイオナー

▲12モンテフィリア

△7ユニコーンライオン

☆5モウンガ

注6ニューメリアン

※大外枠+重馬場のためユニコーンライオンはやや割引気味

買い目

◎1アナモー 単勝

三連単2頭軸マルチ ◎1.○2-印全て12,7,5,6

LIVE配信告知

ドバイワールドカップ時と同じように、同時視聴LIVE配信を4月8日(土)日本時間13時半ごろ〜行いたいと考えております。

豪州馬主と一緒にこのレースを予想しながら、ワイワイ競馬を楽しみませんか?

皆さんが遊びにきてくれるのをお待ちしております。

※参考:JRAHP、JRA-VAN等


ジェイ

現役地方&海外馬主・競馬ライター

登録者4500人超え&累計再生250万回超えの一口馬主YouTuber。豪州競馬会員制コミュニティJJ Racing Club 共同代表。社会人1年目から一口馬主を始め、キャロット・シルク・ノルマン・ロード・DMMバヌーシーの5クラブに入会。地方個人共有とRSS や中條厩舎の豪州共有に加え北米MRHでマイクロシェアを行う。血統スタッツや馬体・歩様を重視していて代表馬はロードヴァレンチ、ミスティックロア、リレーションハート等。

—最近の私–

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