G1秋華賞2022予想(阪神11R) by展開予想のふーた

・ 執筆者:ふーた

展開や戦績の分析による予想を得意とするライター。2022年9月11日に行われたセントウルステークスでは人気馬ながら勝利したメイケイエールを本命に。仕上がりの甘さを指摘し評価を下げたソングラインは5着だった。



◎スターズオンアース

○ナミュール

▲アートハウス

△スタニングローズ

△ウインエクレール

△エグランタイン

△プレサージュリフト

阪神競馬場の馬場状況

 先週の三連休に阪神競馬場で開催された競馬を見るに、開幕週にもかかわらず外差しが多く決まっている印象を受けた。

京都大賞典でも、2番人気を集めた上がり馬、ヴェラアズールが、大外を回して後方一気の脚で差し切り重賞初制覇を成し遂げている。前半戦の阪神競馬場の馬場がインが伸びすぎた馬場になっており、芝の調整を行ったのか、理由は推測しかできないが、今週も同様の傾向が続くのであれば決め手に欠ける馬は多少の割り引き材料ではないだろうか。

しかし、後方外を回した馬が全て伸びてきているわけでもなく、京都大賞典で掲示板に載った馬は全て中団から直線でうまく持ち出せた馬であり、末脚一点勝負の馬にとっても最高の環境とは言い切れないようである。



各馬考察

◎スターズオンアース

本命は言わずと知れた二冠馬、スターズオンアースとした。

前走の優秀牝馬(オークス)後に両脚の剥離骨折が発覚し、直行ローテとなったことが心配されているが、直前追い切りでは古馬を余裕でかわす流石二冠馬といった内容を見せており、状態面に問題はなさそうである。

この馬の魅力は崩れない安定感と勝負根性がある点である。桜花賞では、外に寄れたピンハイの影響を大きく受けながらも、まったく動じず狭い進路を抜けてきての差し切り勝ちである。

また、距離延長となったオークスでも大外からうまくスタートを切り好位からの勝利と付け入る隙がないように見える。また、これまで秋華賞で牝馬クラシックを狙った馬は9頭おり、7頭が勝ち馬となっているデータからも、この馬で硬いように見える。

ドゥラメンテ産駒の阪神芝2000mの成績は(7-8-6-26)と複勝率28.9%、複勝回収率が100%越えと上々の数値を残している。

父父のキングカメハメハもこのコースをかなりの得意としており、日本競馬で求められる、好位からの早い末脚が求められるコースとも言える。以上の点からも、スターズオンアースの三冠の見通しは絶好だと言える。

○ナミュール

対抗はオークスの3着馬のナミュールとした。チューリップ賞では、前が開かずかなり無理な進路取りをした結果、一度は完全に脚が止まっていた。

にもかかわらず、ラスト2ハロン過ぎからもう一度加速しての4着は素晴らしい瞬発力だったと言える。 桜花賞では完全な内伸び馬場の影響もあり、切れる脚を使うことができず10着に敗れてしまったが、オークスでは適正距離ではなく、伸びない進路取りを選択したのにも関わらず3着に好走している。

調教後の馬体重も+20kgと前走から大きく成長しているようで、なかなか馬体重が増えなかった春までとは体つきがまったく違う様相を見せている。

2019年のクロノジェネシスもオークス3着から馬体重を20kg以上増やし、秋華賞を完勝したようにこの時期の馬体重の増はプラス要因ととらえても良いだろう。普段は後方の位置取りで競馬を進めるが、適性はマイラー。

好位で立ち回ることもできる。阪神の馬場が先週同様差し有利の馬場なら問題なく上位に食い込める馬である。

▲アートハウス

▲評価はアートハウスにした。◎○本命対抗と人気どころを本命にしたため、▲評価は穴馬を選びたかったが、今回の秋華賞は固く決着するとみた。

忘れな草賞を快勝して迎えたオークスは距離が原因んで直線で失速し4着に敗れたが、距離を2,000mに戻したローズ Sでは、好位で最終直線を迎えると、抜群の手応えでトップでゴール板を駆け抜けた。今回の秋華賞は阪神2,000mと忘れな草賞で 好パフォーマンスを見せた舞台。

ローズSよりも高いパフォーマンスを発揮できることも想定できる。鞍上の川田騎手も精神面もだいぶ成長したと語っており、問題はないだろう。不安点とすれば、ハイペースについていけるかという点である。

前回ローズSで記事を書いた際、私はスローペースの経験しかない点を不安視し、評価を下げた。ローズSでは快勝したが、あまり早いペースにならず直線早めに抜け出した勝利であった。

しかし、今回はラブパイローからサウンドビバーチェ・ウインエクレール・スタニングローズと世代では一線級の先行馬が出走している。もし、早い流れについていけず、道中揉まれてしまうとパフォーマンスを発揮できない可能性も大である。

しかし、この点も私は大丈夫なのではないかと思う。前走をみて、この馬テンがすごく速いことを再認識した。今回も川田騎手が抑えなけらば割と前目の位置に付けることができると予想する。となると、2,000m戻れば末脚は確実。あれよあれよと完勝する未来も想像に固くない。



血統特注馬

☆スタニングローズ

 先週の勝ち馬であるヴェラアズールと血統がすごく似ている点が気になる一頭。

父はMr.Prospectorのキングカメハメハ。

キングカメハメハはKingmanboに欧州の馬を配合した馬である。ヴェラアズールはエイシンフラッシュでKingmanboの子であるキングズベストに欧州の牝馬を配合しており、よく似た血を持っていることがわかる。

母はどちらもクロフネに母父サンデーサイレンスの馬を配合させており、こちらもよく似た血統である。血統を最重要 視しているわけではないため、血統だけでくるということは断定できないが、現在の阪神は開幕週なのにもかかわらず内が伸びない特殊馬場であると予想しいているだけに、ここまで血統が似ているとなると現在の馬場にマッチしている可能性もあるため、気にせずにもいられない。

ましてや、オークスを2着し、叩きの紫苑Sを完勝した実力馬、ここでスターズオンアースと逆転があってもおかしくない。

ライター:ふーた

20歳から競馬を始め、学生時代はライタージェイと夜な夜な競馬新聞と睨めっこする日々を送る。ギャンブルよりも競馬予想が好きで、自分が馬券を買わない日でも予想は行う競馬通。コロナ前の日本ダービーでは、徹夜で並んでいる姿が某スポーツ紙に写真付きで掲載された。

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