どうも、ジェイです。皆さんは、共有馬主をしてみたいと感じたことがありますか?
私は、日本人がオーストラリアで立ち上げたライジングサンシンジケートという競走馬シンジケート(オーナーズクラブ)でエネイブル半弟であるセントロイドの共有馬主をしていました。
今回は、私がどうやってオーストラリアで共有馬主を始めるに至ったか?をお話しします。
↑RSS代表川上代表の著書。海外馬主初心者は必読の1冊。
強烈な強さを目の当たりに。エネイブルの凱旋門賞連覇。
エネイブルが凱旋門賞2連覇の偉業を達成した2018年、この日のために持参したジャケットに身を包んだ私はフランスのロンシャン競馬場で声援を送っていました。日本馬ではクリンチャーが挑戦していた年で、日本人の姿も数多く見かけました。あの時目の前で他馬の追撃を振り切り、連覇を達成したエネイブルの走りは強烈で、今でも脳裏に焼きついています。
そしてあの日から2年ほど過ぎた頃、私のもとにオーストラリアから、1通のメールが届きました。メールの「あなたは正式にオーストラリアで共有馬主になりました」という文面。心が躍りました。
この日私は24歳という若さで、海外馬主となったのです。共同所有という形にはなりますが、共有したのはあの日目にした怪物牝馬、エネイブルの半弟で欧州で2勝していたセントロイドという当時6歳の現役セン馬です。
運命的な出会いから豪州馬主の道へ
興味を持ったきっかけは、2020年の夏。Twitter上で、オーストラリアの共有馬主をされている方の「オーストラリアの馬主資格には所得制限がない」という発信を目にしたことでした。
当時は日本国内で一口馬主のみを楽しんでいましたが、”共有馬主”という一口馬主より1段上のステージに挑戦してみたいという気持ちが強くなりました。当時、所得制限がなくチャレンジできるのはとても魅力的でした。
それから、YouTubeチャンネルで自分なりに海外馬主について調べた動画を発信していたところ、オーストラリアで2020年まで障害ジョッキーをされていた川上鉱介さんにご覧いただき、直接ご連絡をいただきました。これが私の”運命的な出会い”でした。
その後、コラボ動画の撮影にご協力いただくなど、やり取りさせていただく中で、川上さんが代表を務める共有馬主のシンジケート『ライジングサンシンジゲート』でエネイブルの半弟が募集馬になるとアナウンスがありました。この馬こそ、今回共有に至ったセントロイドでした。
元々、エネイブルはフランスのロンシャン競馬場まで足を運んで応援に行ったほど好きな馬だったので、どこか運命的なものを感じて、共有を決めました。また、川上さんのような信頼できる日本人のホースマンが現地の調教師さんとの間に入ってくれることも、決定を後押ししてくれました。
馬を共有すると決めてから
馬を共有するまでに、オーストラリアでの血統トレンドやレース動画の見方、活躍馬の特徴などあらゆる情報を調べました。やはり日本語での発信が日本競馬と比べると圧倒的に少ないので、情報を集めるのは少し大変でした。(翻訳ソフトは俄然、DEEPLがオススメです。現在も愛用していますが、かなりの精度で翻訳してくれます。)
また、今回共有を決めたシンジケート以外に、オーストラリアでは調教師さんと直接やり取りして馬を共有するという方法もメジャーです。しかし、今回は避けました。特に現地の調教師さんとやり取りするには言語の壁があることや、他の馬主さんから過去に預託料や賞金に関するトラブル事例があったことがある、と聞いたためそうした点を少し心配したためです。
オーストラリアは日本より安い!?
日本の中央競馬で馬を共有することに比べたら、豪州では安価な値段で共有馬主を楽しむことができます。僕は2.5%共有(40口)で始めましたが、日本の40口クラブより、初期費用も維持費も安いです。
セントロイドの場合ですと、手数料なども含んで1口あたり総額2324豪ドル(1ドル83円で計算すると19万2千円)、維持費とクラブ運営費合わせて1か月あたり125豪ドル(1ドル83円で計算すると約1万円)です。
「共有馬主」のイメージよりも、かなりリーズナブルに感じる方も多いのではないでしょうか?ちなみに1ドル83円は当時のレート、現在は円安が進みもう少しレートが悪いです。
もちろん決して安い買い物ではありませんが、会社員でも奮発すれば手が出せる価格帯だと思います。
(※維持費は標準的な預託料のみの場合の負担額なので、遠征であったり特別な治療が必要な場合は別途費用負担が発生する可能性はあるそうです。遠征などは共有馬主の間で投票の上決定するとのこと)
ちなみに、日本の中央競馬(JRA)で個人馬主をする場合高い所得制限や資産などの審査基準に加え、預託料も高額、10口からの共有しか叶わないため一口あたりの負担も大きくなります。私もその後資格を取得した地方馬主(NAR)の場合は所得制限はありますが20口からの共有が可能です。
南関東の場合は預託料総額月30万円〜40万円前後と、ライジングサンシンジケートの預託している厩舎と総額預託料とほぼ同等額です。それ以外の競馬場では豪州より預託料が安い場合もありますが、あくまでも地方競馬。
豪州の場合は、日本の中央・地方のような垣根はなく、どの馬も日本で言う中央、メトロのレースに出走可能です。
もうひとつ、金銭以外の魅力を紹介したいと思います。ズバリ「自分は海外で馬主をしている」というステータス感に酔いしれられることです(笑)この『気分』という要素は結構重要です。友人にも、「海外で馬主はじめたんだよね、しかもエネイブルの弟!」と自慢できるのは、個人的には何にもかえがたいほどの快感だったりします(笑)
もちろん、オーストラリアはいいことばかりという甘い世界ではありません。日本のように出走手当が充実していないため、ハルウララのように”着は拾えなくても走り続ければ預託料をペイできる”という現象は残念ながら豪州では発生しません。賞金を獲得するには、シビアにレース結果を残すことが求められるのです。
さて、私の初の豪州共有馬セントロイドの活躍はどうだったのか…?次の記事でお伝えしようと思います。ぜひブックマークして次の記事更新をお待ちください。最後までご覧いただきありがとうございました。
※今回の記事は2021年3月にウマフリさんに寄稿させていただいた記事のリライトになります。
記事を書いた人 ジェイ
登録者4000人超え&累計再生200万回超えの元一口馬主YouTuber。社会人1年目から一口馬主を始め、キャロット・シルク・ノルマン・ロード・DMMバヌーシーの5クラブに入会。地方個人共有とRSSの豪州共有に加え北米MRHでマイクロシェアを行う。血統の配合相性を重視していて代表馬はロードヴァレンチ、リレーションハート等。
3 Responses
[…] どうも、ジェイです。今回はエネイブルの半弟で初めての豪州共有馬セントロイドの戦績はどうだったのか?そしてその理由について、前編後編に分けて考察していきます。セントロイド共有の経緯についての記事はこちらをご覧ください。 […]
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